ファイル346:どうする、ユリ!?どうなる、元太!!?『3』
喫茶『泉美理』
ユリとハヤテは、喫茶店で談笑をしていた。
ハヤテ
「それにしても本当にいたんですねぇ・・・幼児化した人間って・・・」
ユリ
「ア、アハハ・・・恥ずかしながら・・・」
ハヤテ
「で?先輩はなぜボーっとしていたんですか?」
ユリ
「そ、それは・・・」
ハヤテ
「案外、恋愛関係の事なんじゃないですか?」
ユリ
「うっ!!」
驚異的洞察力。
ユリ
「うん・・・実はね・・・」
ユリはハヤテに事情を話した。
ハヤテ
「ホゥ・・・今つき合っている恋人が、店を大きくするためにお見合いをさせられそうになっていると・・・それ、完璧な政略結婚ですね。」
ユリ
「そうだね・・・」
ハヤテ
「先輩、その想い人の事が好きならば、お見合いを止めにいけばいいんじゃないでしょうか?」
ユリ
「え?」
ハヤテ
「ボクが前にやっていたバイトの経験から言いますと、政略結婚目的のお見合いは、必ず相手側に何らかの裏があると思うんです。だって、そういうのって誰も疑わないじゃないですか。店を大きくするためですしね。」
ユリ
「ハ、ハァ・・・っていうか、綾崎君今までどんなバイトしてきたの・・・?」
ハヤテ
「いろいろです。中には命に関わるバイトもありましたよ。麻雀の代打ちとか♪」
ユリ
「だ、代打ちって・・・」
目が点になるユリ。
ユリ
「(綾崎君・・・あなたって人はなんてすさまじい人生を過ごしてるの・・・)そ、そういえば、綾崎君そのカッコって・・・」
ハヤテ
「ああ、これですか?実はボク、今ちょっとワケありで執事をやっているんですよ。」
ユリ
「執事?どうして?」
ハヤテ
「イヤ〜、博打しか脳のない両親に1億5000万の借金押しつけられて、ヤクザに売られそうになりましてね〜。その後いろいろあって、今は執事の仕事をしているんですよ〜!」
笑いながら言うハヤテ。
しかし、ユリはとてもじゃないが笑えなかった。
ユリ
「綾崎君・・・私、あなたに同情するわ・・・」
ハヤテ
「ハハッ、ありがとうございます♪」
その時、電話が鳴った。
ハヤテ
「はい、もしもし・・・ああ、マリアさん?わかりました〜。」
ピッ。
ハヤテ
「ボクはもう帰らなきゃいけないので、勘定済ませて店を出ましょう。」
ユリ
「そうだね。」
ハヤテとユリは勘定を済ませ、喫茶店を後にした。
ハヤテ
「さようなら、先輩!」
ユリ
「綾崎君、ありがとう!相談して良かったわ。」
ハヤテ
「じゃあ、また。」
そう言うと、ハヤテは走っていった。
ユリ
「さて、これからどうしよう・・・」
そんな事を考えていると、次に喫茶店を出た2人組が何やら内緒話をしていた。
「小嶋酒店の息子と、ボスの娘が見合いという事になったか。」
「ボスも考えますね。」
ユリ
「!?」
2人組は話しながら歩いていく。
ユリはゆっくりと、2人の後を尾行し始めた。 |