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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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579/678

579:意図を察してみよう。

「で、もう立てるのか?」

「雪ちゃんのおかげで歩くくらいなら大丈夫ー」

「んじゃさっさと立てよ。まったく、土だらけじゃないか」

 アヤメさんがお姉ちゃんを仰向けに転がして、両手を掴んで引っ張り上げる。
 回避重視とはいえ前衛だから、現実より大分力が強いんだよね。

「あたた、もうちょっと優しくしてよう」

「そういうならちゃんと自分でも動け」

「あーいたたたた」

 手首をさすりながらぼやくお姉ちゃんの耳を、ぐにーと引っ張るアヤメさん。
 地味に痛いな、あれは。


「うぅ、疲れたしちょっと痛い目にもあった」

 いや、一部の痛い目は自業自得じゃないかな?
 まぁ自分で立ちたくなくしたのは私たちだから、こっちにも責任は有るけどさ。

「でも倒れてたらポチちゃんが『だいじょぶー? もっと遊ぼうよー』みたいに構ってくれたからオッケー!」

「めげないな、あんたは……」

 あー、確かに近くを歩き回ってたな。
 私が呼んだから離れちゃったけど。


「まぁそれでも触らせてはくれなかったんだけどね」

「それはもしや『大丈夫?』ではなく、『そんな所で休んでいないで、早く起きて走りなさい』という事だったのでは?」

「……正直そんな気はしてたけど、はっきり言わないでよう」

 レティさんの冷静なコメントに、若干心を抉られるお姉ちゃん。
 ポチは聞こえてて理解もしてるだろうに、反応が無いな。

 あ、目を離してた間にカトリーヌさんがポチに止まって頭を撫でてる。
 ずるいぞ。


「ポチ様はご主人様の指示に忠実な、良い家来ですわね。その忠犬ぶり、私も見習わねばなりませんわ」

「いやそこは見習わなくて良いけど」

 待てカトリーヌさん、本気で不思議そうにしないでくれ。
 なんでそんな「何故ですの?」みたいな顔をするんだ。
 別に私の配下じゃないからに決まってるだろう。

「指示に忠実ってのはどういう解釈で?」

 なんか言うだけ無駄っていうか、言えば言うほど泥沼になりそうだからスルーして、ちょっと気になるポイントを質問してみる。


「白雪さんの『逃げろ』という指示を忠実に守ろうとした結果かと思いまして」

「ん? うん、確かに逃げといでーって言ったね」

「『お庭をぐるっと』とも仰っていたので、ポチ様はその間『逃げ続ける』べきだと判断されたのでしょう」

「うん? ……まぁ、そう取れなくもない、かな?」

「逃げ続けると言う事は、追われ続けなくてはならないという事ですね」

「うん…… うん?」

「そのためにミヤコさんを決して振り切る事無く、されど諦められぬ様に隙も見せ、可能な限り長時間後ろを追わせる様にミヤコさんを操っておいでだったのでしょう」

 あ、誇らしげにわふって小さく鳴いた。
 カトリーヌさんの推察で大体合ってたらしい。


「うう、やっぱりポチちゃんに踊らされてたのか……」

「しかし、それでも楽しかったのですよね?」

「うん」

「本当にめげないな……」

 レティさんの質問に即座に頷くお姉ちゃんと、それに呆れるアヤメさん。
 うん、変な所で無駄に強いよね、お姉ちゃん。

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