挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
55/557

55:機材を作ろう。

 開いたついでに私も入ってから下ろして貰おう。
 ポチはしばらく自由にしてていいよー。

 うん? 中庭に入るときと同じ感じがした。ちゃんと内側の攻撃から建物を守る結界も張ってあるんだな。
 まぁ【火魔法】とか練習してて、火事になりましたーとか笑えないもんね。


「それじゃ、閉じて貰えますか?」

「はい。それでは」

「ありがとうございましたー」

 やっぱ天井が下がってくるのってこわい。結構上の方で止まるのは解ってるんだけど。
 さて、きなこ作りか。炒ってから砕いたあと、皮を取り除いてすり潰すんだよね。
 まずは機材から作るか。とりあえずフライパンかな?


 鉄塊に魔力を流してやわやわにして、必要な分だけちぎりとる。余ったら戻せばいいし、大雑把でいいや。
 床に置いてから押さえて平らにしていく。麺棒が欲しくなるな。
 あ、そうだ。矢を使ってちょっと太い棒を作ろうか。

 十本まとめて持って、魔力を流して捏ね回す。
 よし、一体化したかな。これを押さえて転がしながら引き延ばして棒状に……出来た。
 ちょっと長いから両端は切り落として、まとめてから隅っこに置いておこう。
 そのうち棚でも作ろうかな。床に直置きだと散らかってるように見えるし。


 さて、鉄の成形に戻ろう。
 棒を使って平たく伸ばしていく。よし、この位の薄さでいいかな。
 それじゃ端っこを持ち上げて器状に…… ってしまった、端の方が余ってしまう。
 折り重ねてぐにぐに揉めば何とかなるけど、なんか不格好になっちゃうなぁ。
 そもそも円形に切り出してないから、綺麗な形になってないけど。

 うーん。一度切り出してから少し固めて、打ち出しで器にしてみようか?
 そうだ。柔らかいんだし、型に嵌めてから余った分を切り落とせばいいんじゃない?
 【魔力武具】でフライパンの外側の形に窪ませた台を作ってーっと。
 で、内側の形に合わせた塊も作る。降ろし過ぎないように、台にひっかかる棒も付けておこう。

 よし、出来た。くぼみに丸めた鉄を放り込んで、上からギューっと。
 一旦外してみて、固めてから取り出してみる。
 ちょっと歪んでたので型を修正して再挑戦。三回ほどやり直していい感じになった。


 取り出した試作品をまた柔らかくして捏ね、放り込んでギューっと成型。
 押し込みきったら【魔力武具】でヘラを作って、隙間からあふれた分を削り取る。
 終わったら内側の押えを吸い取って消し、鉄を固めた後に外側も消す。
 よし、鉄の深皿の完成だ。後は取っ手を付けるだけだな。

 さっき削った分を集めて……ちょっと足りない。むしってくるか。
 まとめた物で魔力の棒を薄く包んで、固めてから棒を消し両端を切り落として筒を作る。
 片側をまっすぐに、もう片方を深皿に合わせて斜めにした。

 落とした分の端材をまた柔らかくし、深皿の外側に貼り付けてそこにさっきの筒を刺す。
 接合部に魔力を流してやわくして、ちょっと指先でぐにぐに捏ねて固め直す。少し歪んだけど、これくらいは仕方ないか。
 ちゃんとひっついたかな? うん、振っても飛んで行かない。フライパンできたー。


 麺棒、要らなかったなー…… まぁ他の機会に使う事もあるか。
 ボックスに放り込んでおいて、次だ次。
 えっと、炒る為のフライパンは出来た。砕くのは台とハンマーがあればいいから、鉄片と【魔力武具】で問題ないな。
 飛び散らないように布があった方がいいか。【魔力武具】でなんとか出来るかな?

 うん、やってみたら出来た。相変わらず万能すぎる。
 服とかグローブとかを作るって考えれば、布はまだ「武具」の範囲内か?
 少なくともフラスコよりはよっぽどマシだ。


 皮を取り除くのは手作業だから道具は要らないな。
 すり潰すのはどうしよう? すり潰す道具といえばすり鉢、薬研(やげん)、石臼辺りか。
 よし、薬研にしよう。他のは細かい溝が無いといけないから作るのが難しそうだし。

 端が薄めの円盤と、船みたいな形の器を作ればいいんだよね。
 まずは円盤から作ろう。塊からちょっとずつちぎって、三十センチくらいの円形にまとめる。
 それの真ん中に穴を開けてしまえば…… ってよく考えたら、なるべく綺麗な円じゃないとうまく潰せないか。
 どうしようか。くるくる回して端を削っていけばいい感じになるかな? うん、やってみよう。


 太めの柱の生えた土台を【魔力武具】で作って、柱に直径三センチくらいの穴を開け魔力の棒を挿し込む。
 鉄の円盤には同じ幅の四角い穴を開け、固めてから棒に通してセット。ぬー、重い。
 その後に反対側にも柱を作って、棒がブレないようにする。
 円盤の内側の形に合わせて棒を変形させ固定し、片側にハンドルを付けて回してみた。
 うん、ちゃんと動くな。よしよし。
 しかし回してみたら周囲の形や中心が微妙にずれてるのが良く判るなぁ。

 柱に魔力を追加して円盤と水平に棒を生やし、途中でL字にして円盤の端に当てる。
 位置を合わせてから触れている所を硬く薄い刃にして、回して当たった所を削れるようにした。


 両手でくるくる回して勢いをつけて、回ってる間に少しずつ棒を縮めて円盤の長くなっている部分を削り取る。
 うん、大体綺麗になったな。あとは端の厚みも揃えないとかな?
 刃のついた棒の位置と向きを円盤の横に当たるように動かして、再度回して削っていく。
 両側を大体同じように削って完成。うむ、美しい。

 片方の柱を消し、円盤を両手で持っ…… て熱っ! むぅ、削った時に熱が発生してたか。
 幸い火傷はしなかったし、とりあえず風を送って冷まそう。激しい温度差はマズそうだし、【凍結吐息】は控える。


 持てる程度に温度の下がった円盤を少し離れた場所に降ろして残った柱と土台を消し、床に散らばった鉄片を魔力製のヘラで集める。
 鋭くなってる破片が結構あるし、手で集めたら怪我しそうだからね。
 集めたら塊からちぎった粘土状の鉄で押さえて取り込み、まとめて柔らかくしてから捏ねて回収する。
 踏んだら怪我するし、床に取りこぼしが無いか気を付けておかないと。
 いや、そもそも私歩かないんだけど一応ね。

 回収した鉄を使って円盤の軸を作って挿し込み、隙間を埋めて固める。
 試しに軸を持って床で転がしてみた。うん、問題ないな。


 さて、残りの鉄を使って船の方を作るか。
 こっちは外側は大雑把で問題ないし、ぺたぺたと舟形に成形していく。
 底の形状を横に倒れない様な形にして完成。

 次は内側だ。ある程度は問題ないと思うので、大雑把にV字型の溝を作って広げていく。
 出来たら一旦固めて、溝の底を少しだけ柔らかくしておく。
 置いておいた円盤を持ってきて、溝に置いてころころ転がして底を慣らす。
 数回転がしてから円盤を横に置き、固めて完成。


 ふー、これで一通り出来たかな。
 料理をしようと思ってた筈なのに、途中は完全に鉄工所か何かだった気がする。
 まぁいいか。そろそろ草取りに行く時間になっちゃったし、とりあえず出来た物は部屋の端に置いておこう。

 くそぅ、船が重すぎる…… うん、いいや。潔く諦めよう。


+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ