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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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533/678

533:てっぺんまで登ろう。

 私の心配をよそにラキは服と体の隙間をもぞもぞ進み、無事にぴょこんと女の子の首元に顔を出した。
 流石に締め付けの強い場所は迂回してきたみたいだけど、あのサイズで人間の服を持ち上げられるって凄いなぁ。

 そのままもぞもぞと服から出てきて、襟のふちを辿って行ってひとまず女の子の肩に乗るラキ。
 なんかブンブン手を振ってきてるから、頑張ったねーって事で振り返しておこう。


「ふぅ……」

 おや、女の子が気の抜けた息を吐いた。
 そういえば口元に握った右手を持ってきてたな。

「いや参った。思っていた以上にくすぐったかったよ」

「そりゃそうですよ」

 苦笑しながら肩の上のラキを指でぷにっと押す女の子に、すかさずツッコミを入れていく。
 まぁくすぐったいだろうって思ってなかったわけじゃなくて、予想以上だったってだけみたいだけど。
 普通に歩くだけならともかく、服に押さえられて少し強く踏んでただろうしね。


 女の子の指が引っ込められると、ラキがやるぞーって感じにその場で小さく跳ねる。
 あ、三回目のジャンプで女の子の背中側に飛び降りて行った。

 どこへ行ったのかと私も回り込んでみると、両手で髪の先端に掴まってぶら下がっているラキが見えた。
 くすぐったいって言ってたから、首を登るのを遠慮したのかな?
 いや、元々その予定だったのかもしれないけどさ。

 というか普通に頭に直接飛べばいいだろうに、何故わざわざ下に飛んだんだ。
 ……あー、ロープみたいな感じで登りたかったのね。


「把握できない位置に行かれると、少し心配になるね」

 頭を動かさない様に気を付けつつ、ポケットから小さな鏡を取り出す女の子。
 用意が良いっていうか鏡くらい持ってても不思議ではないけど、鞄に入れておかないと外に行く時は危ないんじゃないかな?
 あ、鏡の中で目が合ったのか、両手の力だけで髪を登っていたラキが片手を離してぶんぶん振ってる。
 大丈夫だろうけど、落ちない様に気を付けてね?

 ぐいぐいと髪の毛を登って行き、後頭部にたどり着くと髪を持ったまま足を付け、勢いを増して頭頂部へ向かっていく。
 んー、別に頭まで行かなくてもラキの体重なら周りの髪を壁代わりに出来たんじゃないのかな?
 縛りプレイみたいなものだろうか。
 まぁどうでも良いか。

 って最初に掴んでた髪、ちゃんとてっぺんから生えてるのを選んでたのか。
 変な所で無駄に凄いな。本当に無駄だけど。


 女の子を登り切って、頭の上でばんざーいと両手を上げて鏡に向かって手を振るラキ。
 しかし、初対面で服に潜り込んでいくって凄い懐きようだな。
 やっぱ小さくて可愛い子だけあって、動物とかから好かれるオーラでも出してるんだろうか?
 私とは逆に。

 ……単にラキが何も考えてないとかじゃないよね。
 お姉ちゃんにはちゃんと威嚇するし。

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