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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
51/400

51:爆ぜた。

※久しぶりにグロ注意?
 いやぁ、参った。
 自分がグロくなるのはいつもの事だけど、見る側になったのは初めてだわ。結構きっついなぁ。
 魔人さんの体が風船みたいに膨らんだと思ったら砕け散って、その破片を浴びて私も死んだっぽい。

 おっと、そういえばまた近くに出ちゃってるのか。潰される前に離れなきゃ。
 あー、ぷるぷる震えちゃってるな。流石にあんな死に方すれば仕方ないか。


「す」

 す?

「……っごい気持ちよかった!!」

 えっ、何この人こわい。
 体の内側から破裂させられた感想が気持ち良いってどういう……

「あぁっ待って待って、ちょっと待って違うのそうじゃないの引かないで逃げないで」

 いや、そんなの引くなって方が無理でしょ。

 とりあえず役場に戻ろうか。兎さん置き去りだし。
 無視していくのは流石に悪いから、ほらいくよーと手招きしてから行こう。



 役場に着いたら再度珠ちゃんを放流だ。たびたびごめんね。

 あれ、中庭にジョージさんが居る。
 兎さんの肩をポンポン叩いて消えたな。なんなんだ。

「戻りましたー」

「来たよー」

「大丈夫? って死んだんだから大丈夫じゃないか。ごめんね、また死なせる羽目になっちゃって」

「いや実行したのは私ですし、ペナルティもありませんから大丈夫です」

 痛いって思う間も無かったしね。


「というか、ジョージさんは何しに来てたんですか?」

「さっきのやつ、近くに居たから避けきれずにちょっと肋骨を二、三本貰っちゃったんだけどね」

 肋骨を貰うって表現、初めて聞いたわ。

「いきなり現れて怪我を治してくれたんだ。帰り際に頑張れよって肩を叩かれたけど何だったんだろうね」

「振り回されて苦労してるって思われたんじゃないですか?」

「うん、それはまぁ否定出来ないな」

 私もジョージさんに迷惑かけてる自覚はあるからなー……
 でもわざとじゃないんだよ。


「あと一つ聞きたい事があるんですが」

「何かな?」

「この人って痛いのが気持ち良い人だったりするんですか?」

「へっ!? え、お前、そういうアレなの?」

「えっ、何? 私妖精さんの声聞こえないから、話が解らないんだけど?」

「いや、痛いのが気持ち良い人なの? って聞かれたんだけど」

「いやいやいや、誤解誤解!! さっきのはそういうのじゃないの!」

 えー? でも確かに、指を持っていかれた時は普通に痛がってたな。


「どうしてそんな事を?」

「さっき復活した時の第一声が『すっっっごい気持ちよかった』だったんですよね」

「えぇ…… お前、破裂して気持ち良いって頭大丈夫か?」

「いや、確かに言ったけどさー。あんたも受けてみたら解るよ?」

「嫌だよ、誰が好き好んで砕け散るんだよ。しかも妖精さんが巻き添えになるじゃないか。言葉で説明してくれよ」

「まぁそりゃそうなんだけどさ。えっとね、痛みは最後まで全く無かったんだよ。むしろ逆だったね。さっき妖精さんにふーってやってもらった時、気持ちよかったでしょ?」

「ん? あぁ、そうだな」

「あれの強力なのが全身に行きわたる感じ? マッサージが気持ち良すぎて寝ちゃったような感覚で、気付いたら噴水だったよ」

「ほー。そう言われれば少し興味は……いややっぱ無いわ。妖精さんもやらないって言ってるし」

 両手でバッテンだ。こっちだって人を爆破したくなんてないよ。



「でも、流し込んだらああなっちゃうとなると困りましたね。さっきので何か掴めましたか?」

「ううん、気持ちよかっただけでよく解らなかった。駄目かぁ」

「さっきのって、一気に送り込んだから爆発したんですかね?」

「判んないけどそうかも? それじゃ今度はちょっとずつ入れてみて貰えるかな?」

 予告なしに突き出してくるんじゃないよ。ビックリするじゃないか。

「良いですけど、さっきの事もありますし安全は保障できませんよ?」

「大丈夫大丈夫。今日はどうせ狩りに行かないしね! ステータス低下なんて気にしない!」

「いや、経験値は気にしてくれよ。あんまり無茶されると何故か俺まで文句言われるんだからな?」

「減ったら稼げば良いんだよ。それじゃどうぞ!」


 兎さんも大変だなぁ。
 いや、他人事みたいに言ってるけど、殺したの二回とも私なんだけどね。
 まぁ置いといて、それじゃ両手で指先を掴んでと。

 流し込み過ぎないように、目を閉じて集中していこう。
 ちょっとずつちょっとずつ……

「ふわぁ~……」

 いや気持ち良くなってないで集中してくれ。

「お前な、真面目にやれよ」

 ペチッて聞こえた。頭をはたかれたか。

「ん? 何か妙な……」

 兎さんが何か気になったみたいだけど、どうしたんだろ?
 まぁいいか。とりあえず私は流すだけだ。

「んふぅ~、とろけるぅー」

 おいこら。
 ん? なんか掴んだ指先の感触がおかしい……?
 そういえばまた魔力が帰ってきてないぞ。これヤバくない? 目を開けた方が良いかな。


 あっ。これヤバいどころじゃない。なんか魔人さんが柔らかくなって輪郭が崩れ始めてる。
 ちょっ、こっちに倒れてきた!? ええい、【跳躍】!

 あぶなー、また死ぬところだった。真上に飛んだみたいだな。
 うわぁ、とろけるぅーって言ってたけど本当にとろけてるじゃないか。
 あぁ、もう肌色のスライムみたいになって……

 あ、駄目だこれかなり精神に来るわ。中身が表に来て赤黒くなったりしてないだけマシだけど。
 あんなになってるのに気持ちいぃー……とかあはは……とか言っててマジで怖い。完全にホラーじゃないか。
 ていうかどうやって声出してるんだアレ。 


 あ、兎さんが吐いてる。そりゃ知り合いがあんなんなったらそうなるわ。
 というか、私もヤバい。あ、無理。出る。

 ふぅ…… 今更だけどこのゲーム吐けるんだな…… 誰が得するんだよ、この仕様は。
 てかね。うん、本当にごめん魔人さん。混ざった。

 あ、消えた。……私のが混ざったせいじゃないよね?
 うん、多分普通に死んだだけだよね。きっとそうだ。

 ん? 私が口から吐いた……? なんか嫌な予感がするぞ。
 ちょっとパネルを……

──────────────────────────────
 【溶解吐息(アシッドブレス)
  口から強酸の魔力を吹き出し、吹きかけられた者を溶解させる。
──────────────────────────────

 やっぱり増えてるじゃないか!
 魔力込めた覚えもないし一回しか出してないよ!!

 もう開発が何考えてるかさっぱり解らないよ!



「ただいまー!今のも気持ちよかったー! あれ、二人とも元気無いねー?」

「お前なぁ…… あんなもん見せられて元気な訳ないだろ……」

「よく解んないけど、なんかごめん。あっ、妖精さん。やっぱり魔力は判らなかったよー」

 うん、完全に負けてたしね。知ってた。
 あと気付いてないっぽいので、かけちゃった事は黙っておこう。そんな事実は無かったんだ。


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