挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

482/676

482:お茶を頂こう。

「それじゃ容器を取ってくるから、こっちの部屋で待っていてね」

 そう言って少し奥に進んだジェイさんが、胸くらいの高さに有る小さなドアを開けて、そのまま壁に同化していった。
 間取りも家具も自由自在っていうのは、便利なもんだなぁ。
 前来た時にはあんなドアなんて無かったし。

 ドアの先には【妖精】サイズのお部屋が用意されていた。
 柔らかそうな三人掛けのソファーが一つと一人掛けの物が向かいに二つ、間に低いテーブルが置いてある。
 どうせ全部ジェイさんだから、座るべきか微妙に迷うけど。

 壁の一面が解放されていて、そっちは普通サイズのお部屋に繋がってるらしい。
 何も無い部屋に机だけが置いてあるし、そっちに水槽を持ってきて石化作業をするんだろう。
 人間から見れば、普通の部屋の壁のくぼみに小さいお部屋が有るって感じなのかな。


「ささ、楽にしてねー。はい、お茶もどうぞ」

 壁からにゅるりと出て来たジェイさんのお腹がパカッと開き、そこに入っていた紅茶らしき液体が入ったカップが触手で机に移される。
 手が何本も有ると、こういう事もまとめて出来て便利だな。
 まぁ慣れないとまともに動かすことも出来ないだろうけど。

「ありがとうございます。ほら、ぴーちゃんも座ろう?」

「ぴぅ……」

 三人掛けの右端に座り、隣の座面をぽむぽむ叩いてぴーちゃんを呼ぶ。
 まぁやっぱり嫌そうな顔はするよね。


 カトリーヌさんにゆっくりと背中を押されて、警戒しつつ私の隣に座るぴーちゃん。
 カトリーヌさんもその向こうに、ちゃんと普通に座ったな。

 しかしこのソファ、めっちゃ居心地良いな。
 まぁ硬さも形状も自由自在に変えられて、しかも調整するのが生き物の体の専門家だもんなぁ。
 そりゃ座り心地も良いってもんだろう。

 あと隣のもふもふした子が、懐いてるのか怯えてるのかやたらと引っ付いてきてるし。
 うん、ぬくくてやわらかい。


「ぴっ」

 ぴーちゃんの前に置かれたカップが少し動いて、警戒の鳴き声を上げるぴーちゃん。
 ジェイさん、何をする気だ?

「うふふ、怖がらなくても平気よ。ぴーちゃんはカップが持ちづらいだろうから、手伝ってあげようと思ったの」

 向かいに座ったジェイさんが笑顔で言うのを、自分の前に置かれたお茶を飲みつつ眺める。
 いや、ぴーちゃんはそのお手伝いを警戒してるんだと思うよ。


 あ、机からにゅーっとカップを乗せた触手が伸びてきて、ぴーちゃんの顔の前で止まった。

「支えておいてあげるから、羽で挟んで動かしてね」

「ぴぅ……」

 嫌そうな顔をしつつも、言われたとおりに羽をカップに添えて動かし、ゆっくりとお茶を飲むぴーちゃん。
 あ、ちょっと緊張が緩んだ。
 お茶、美味しかったんだな。


 しかし向かいに、ジェイさんが座ってる他にもう一つ椅子が有るのはなんなんだろう。
 まぁ多分特に意味は無いけど、一つじゃ収まりが悪かったとかそのくらいの理由だろうな。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ