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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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481/679

481:穴から入ろう。

 門を閉めるジルさんに手を振りつつ、研究所の入り口に向かう。
 研究所の入り口っていうかジェイさんのお口だけど、まぁ意味は同じだしどうでも良いか。

 ……んー?
 なんか研究所が大きくなってる様な……
 気のせいだとは思うんだけど、有り得ない事では無いからなぁ。
 というか触手貰ったのがそんなに昔でもないのに、今もうこんなに大きくなってるんだし、数日で見て判るほど育つってのは十分有り得る事か。


「こんにちはー」

 ドアに近付き、呼び鈴などが無いので直接声をかける。
 無いっていうか、意味が無いから付けてないんだろうけど。

「はぁい、どうぞ」

 間髪入れずにドアからジェイさんの返事が返ってきて、私の正面に三メートルほどの円形の穴が開いた。
 どうぞって事はこのまま入れば良いんだな。

「さ、入ろう。ぴーちゃんも警戒してないでおいでー」

「えぇと、ドアの意味は……」

「あー、まぁ一応ちゃんと動くよ。穴開ける方が楽だったんでしょ」

 えーって感じの苦笑を浮かべたカトリーヌさんの呟きに返事をしつつ、穴をくぐって中へ入る。
 ほらぴーちゃん、多分大丈夫だから入って来なさい。


「うふふ。小さいドアを作っても良かったんだけど、この方が早いでしょ?」

 床からにゅるりと生えてきながらカトリーヌさんに話しかけるジェイさん。

「新しい【妖精】ちゃんね。私はジェシカ。ジェイって呼んでくれると嬉しいわ」

「はい。私はカトリーヌと申します。よろしくお願いします、ジェイ様」

 ジェイさんが名乗りながらにゅるっと伸ばしてきた細い触手を、両手で掴んで握手しつつ名乗り返すカトリーヌさん。
 ……なんかあの触手テカってるんだけど。
 まぁカトリーヌさんに文句が無いなら別に良いか。
 おぉーとか言いながら触ってるしね。


「うふふ。様は要らないけどよろしくね、カトリーヌちゃん」

「まぁ様付けに関しては、そういう人なんで諦めてもらえたら」

「あらあら、そうなのね。ところで今日はどうしたのかしら?」

 ヌメって無い触手をカトリーヌさんの前に出して、べとべとになったカトリーヌさんの両手を拭いてあげつつ聞いてくるジェイさん。
 触手の表面から吸い取ってるみたいだけど、凄い吸収力だな。
 まぁタオル代わりが出来てたくらいだし今更か。


「今日は石化についてもうちょっと調べてもらおうかと思いまして」

「鱗粉について、じゃなくて石化についてなのね?」

「あ、はい。石化したまま他の人との意思の疎通が出来ないかっていう調査ですね」

「うふふ、良いわよぉ。そのテーマなら、他の研究者じゃなく私を選んだのは正解ね」

「そうなんです? まぁそもそも他の研究者を知りませんけど」

「私なら、石化するのも外から聞くのも私だから。いつ喋ろうとしたかも、その内容も、全部正確に判るもの」

「あー、なるほど」

「それは確かに、他の方には真似の出来ない強みですわねぇ」

 他の人だと、いちいち確認するために戻したり固め直したりしないといけないかもしれないもんなぁ。
 確かにそれだと、私のMPいくらあっても足りなかったかもしれないよ。


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