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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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475/679

475:釘を刺されよう。

「さて、それじゃ並べてきますね」

 フェルミさんの作品をトレーに並べて持ち、表へ向かう店員さん。
 予定より多めに作ったからか、少し上機嫌にも見える。

 てかずっと居たけど、お店の方は大丈夫だったんだろうか?
 まぁ私が心配する事じゃないか。
 大丈夫だから居たんだろうし。

 しかし多めに作ったのって、やっぱりこっちが終わるまで見ててくれたのかな。
 座らされてた時、三つでも結構めんどいーって顔してたし。


 フェルミさんがホッとした空気を出した瞬間、店員さんがくるりと振り向いた。

「んじゃ、この調子で量産品もお願いしますね」

「少しくらい休憩しても良いでしょう?」

 しっかりと釘を刺されて、嫌そうな顔になるフェルミさん。
 やる気の波が大きい人なのかな。
 作りたいものだけ作っていたいって人なのかも?
 まぁそこは何でも良いか。


「休憩は構いませんけど、脱走はしないでくださいね。夕方になっても出来てなかったら怒りますよ?」

「……解っているわ」

 フェルミさん、言葉の割に先手を打たれてしまったって顔してるんだけど。
 言われなかったらこっそりお散歩に出るつもりだったな?



 言う事を言い終えた店員さんが、パタンと表へのドアを閉じる。

「私が雇い主のはずなのだけどね……」

「休み過ぎてしまわない様、きちんと手綱を締めてくれる良い部下ではありませんか」

「少し締め過ぎだと思うのよ」

 ぶーぶーといった感じで店員さんの態度にボヤくフェルミさん。
 やっぱり案外子供っぽい所も有るんだなぁ。


「あれ? てかこのお店って量産品みたいなの並べてましたっけ?」

 表のお店は一回しか見てないけど、どれも一点物っぽかった気がするんだよね。
 まぁ私にそこまで見る目は無いから、実はどれかが割と安物だったりしたのかもしれないけど。

「いいえ。作れと言われたのは、大通りの店に納品する物よ」

「ああ、なるほど」

 あそこは仕入れて売るだけっぽいもんね。
 ここや他の工房で売ってる様な質の良い物は無いけど、その店だけで一通りは揃うみたいな。


「私の所だけじゃなくて、他の工房も同じね。初心者用と言って良い様な量産品を不足しない様に沢山作っておくのも、私達の大事な仕事なの」

「でもその大事なお仕事を、少々サボり気味なのですよね?」

「んんっ。……不足はしていないから、大丈夫なのよ」

 カトリーヌさんのツッコミに咳払いして、目を逸らして言葉を続けるフェルミさん。
 この人もちょっとダメな所の有る人かぁ……
 まぁそっちの方が、なんか親しみを感じるから良いかもしれないよね。


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