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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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468/729

468:代金を支払おう。

「さて、それじゃ私たちも動くとしようか」

「はい。では、売り上げを……」

「ほれ、まとめといたよ。お金だろ?」

 集まった銅貨を数えて両替してもらおうと振り向いたら、既におばちゃんに済まされてた。
 そういえば、さっき背後でガチャガチャ聞こえてた気がする。


「細かい数を確認していませんが、そこは気にせず受け取るしかないのですわよね? ありがとうございます」

「そうだねぇ。ま、多分だけど極端に増やされたりはしてないだろうし大丈夫でしょ」

 こちらに一応聞いてからお礼を言うカトリーヌさんに、適当な感じに返事をしておく。
 正確にはよく覚えてないけど、大体合ってるはずだ。

「まずするのが増えている(そちらの)心配というあたり、愛されていますわねぇ」

「いや、カトリーヌさんもだからね」

 自分を棚に上げる【妖精】に、とりあえずツッコんでおく。

 実際おばちゃん達が相手だと、ピンハネされる心配が必要ないんだよなぁ。
 むしろこっちから押し付けてるくらいだし。
 もし今回ちょっと減ってたとしても、後で結局押し付けられるのが解ってるから手間を省いてくれたって感じだろう。


「シルク、お願いね」

「助かります」

 シルクに頼んで銀貨を持ってもらい、カトリーヌさんがボックスに流し込むのを手伝う。
 私は見てるだけだけど。

 あ、そうだ。
 梨の代金を支払わないとだな。
 普通に渡そうとしても断られるから、こっそり置いておくとしようか。
 多分バレてるけど、こっちがこそこそしてたら店主さんたち空気読んでくれるし。



 ……お、良いこと思いついた。

「珠ちゃーん、ちょっとこっち来てー」

 露店の横でお姉さん達に好き放題モフモフされてる珠ちゃんを呼び戻す。
 可愛いのは解るんだけど、ずっと撫でてて時間は大丈夫なんだろうか?
 まぁ大丈夫だからやってるんだろう。うん。

 ひっくり返ってお腹を撫でてもらっていた珠ちゃんがころっと反転して立ち上がり、私の居る棚に向かって歩いてくる。
 ……立ち上がったっていうか立たされたって感じだったな。
 多分私の声が聞こえてる人が居たんだろうけど、体の下にむにゅっと手を突っ込んで起こしてあげてる人が居たし。


「よしよし、おかえり」

 棚の横にきちっとお座りした珠ちゃんの所に下りていって、頭をぽふぽふと撫でる。
 めっちゃ撫でまわされてた割には、あんまり毛並みが乱れてないな。

「うん、珠ちゃんにお仕事をしてもらおうと思ってね」

 珠ちゃんが喜びつつも「どしたの?」って顔をしてるので、用件を言う事にする。
 あ、お仕事って言ったらちょっと姿勢が良くなった。
 ここなら棚でおばちゃんから死角になってるし、丁度良いな。


「これをくわえて、おばちゃんに渡して来てほしいんだよ」

 ボックスから銅貨を一枚取り出して、珠ちゃんの口元に差し出す。
 珠ちゃんが受け取りやすい様にって端っこ持ってると、重量が結構きついな。

「ありがと。それじゃ、断られない様に可愛らしくよろしく」

 自分からくわえるとこっちが危ないと思ったのか少し口を開いてくれたので、お礼を言ってそこに差し込んで手を離す。
 こちらが続けた言葉に口を閉じたまま「んぬー」とお返事して、陳列棚の前をしっぽを立てて優雅に歩いていく珠ちゃん。
 ……まぁ多分、効果音を付けるならぽてぽてとか可愛らしい感じだけど。



 座ってるおばちゃんの足に前足を乗せて、ぬーと鳴いてアピールする珠ちゃん。

「うん? ……白雪ちゃん、こいつはちょっとずるいんでないかい?」

 おばちゃんが苦笑しつつ珠ちゃんの口の下に手を差し込んで受け取り、反対の手で良い子だねぇと頭をこりこり撫でてあげてる。
 よし、代金の支払いに成功だな。
 珠ちゃんが「やったよー」って顔してるし、後でまた撫でてあげようね。

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