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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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467/673

467:お礼はちゃんと言おう。

 ちぇーと言いつつ大人しく鞄にパンをしまうお兄さん。
 いやお兄さんって言ってもあれ多分同年代だけど。

 まぁこの体だとみんな大きいから全員年長者扱いで良いや。
 ってそういえば、本来の【妖精】って何年くらい生きるんだろう?

 私くらいの見た目で百歳オーバーとかって可能性も有るかもしれないぞ。
 いや、それまで潰れずに生きてればの話だけどさ。
 聞いた感じだと、割と自分の命に無頓着な種族っぽいしなぁ。

 ……成体になって一週間で死んだりしないよね。流石に。

 まぁ大人しく引き下がってくれてよかった。
 下手したら大変な事になる所だよ。
 主にお兄さんの体とか命とかが。


 そこからは特に問題も起きることは無く順調にかけ続け、品切れになった時点でごめんなさいとお辞儀する。
 今日はカトリーヌさんが花壇をぐるっと回っただけだから、それほど大量には持ってなかったからなぁ。

 残念そうだけど諦めてもらうしかない。ごめんね。
 幸いゴネたりするような人は居ない客層だから、平和で助かるよ。
 店のおじさん達以外にも、未だに得体のしれない【妖精】ファンクラブみたいなのも存在してるっぽいからなぁ。
 いや未だにっていうか、私が知ろうとしてないんだけどさ。こわいし。


「ありがとうございましたー」

 ぴーちゃんとシルクも一緒に、四人並んで兎さんに頭を下げる。

「いやいや、こっちこそありがとね」

「ん? 何がです?」

 別にお礼を言われる様な事はしてないよね?
 今日は兎さん、蜜買ってないし。


「いやね、こういう現場スタッフみたいな作業、結構好きなんだよ。淡々と製造作業ばっかやってると気が滅入っちゃってさー」

「あー、気晴らしに丁度良いって事ですか」

 一人で黙々と何かをやってると、変な要らない事考えちゃうタイプなのかな?

「そそ。あと妖精さん、ネタに走ってもツッコみはするけどやめろとは言わないし」

「いや、あんまりアレだと流石に言う事も有りますけどね」

 今のところ、主にカトリーヌさんにだけど。


「まー要するに、こっちも楽しんでるから気にしないでーって事ね」

「あ、はい。まぁそれでもお礼は言いますけどね」

「良い子だねぇ。ま、そっちの方が良いよね」

「世の中には、いつも何かをしてもらっていると、慣れてしまってそれが当然と思う方も居りますものね」

本当(ほんっとう)にねー」

 ……今なんか、めっちゃ力がこもってたな。
 現実でそういう相手と関わってるんだろうか。

 あ、これ地雷っぽいわ。
 なんか斜め下の何も無い所見て、小さい声で「それ元々アンタの仕事じゃないの」とか呟いてる。
 【妖精】は基準の音量が小さいから、小声が普通に聞こえちゃうんだよねぇ。


「……はっ、いけない。ま、そういうわけで今日もお疲れ様ー」

「ありがとうございましたー」

 少し間を置いて我に返った兎さんがひらひらと手を振って離れて行くので、改めてお礼を言っておく。

「おばちゃんもまたねー」

「あいよ。ほれ、私からもお礼だよ」

「おっ、ありがとー」

 おばちゃんの放ったリンゴをキャッチして、そのまま齧りながら人込みに消える兎さん。
 ……って、巫女さんのまま町を歩き回るつもりなのか。

 いや、別に良いんだけどさ。
 似合ってはいたし、服自体もかなり良い物みたいだし。
 ただ周囲が全部洋風だから、一人だけすごい浮いてるんだよね……

 まぁ本人が気にしないなら問題無いか。
 そもそも周囲から浮いてるって話だと、【妖精】やレア種族が言っても完全にブーメラン発言だし。

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