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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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455/676

455:お部屋に戻ろう。

 珠ちゃん達を撫でまわしていたアリア様が、スッと立ち上がってこちらへ振り向いた。

「よし。『可愛い』も補充出来た事だし、今度こそ仕事に戻るぞ」

「あ、はい」

 なんか普通に返事しちゃったけど、どういう事だ。
 まぁ言わんとすることは、何となく解らなくも無いけどさ。
 私も現実で補充出来ないから、こっちで【召喚士】選んだ様なものだし。


「では、また会おう」

「はーい…… って、あれ?」

 アリア様が手を振りつつも、ホールへのドアへ向かわずにコレットさんの肩に手を回した。
 どうしたんだろ。

「失礼します」

「えぇー……」

 コレットさんがこちらに頭だけを下げて挨拶しながら、アリア様を抱き上げて一旦しゃがみ、一気に飛び上がって出てきた窓に飛び込んで行った。
 ……土足だけど良いのかな、って元々普段から土足だったか。
 少しくらいの土汚れなんて、コレットさんがパパッとお掃除して終わりだろうし問題無いんだろう。


「いや、普通に戻りましょうよ……」

 開かれたままの執務室の窓に飛んで行って、アリア様にツッコんでおく。

「こちらの方が近いからな。と言うのは半分冗談だが」

 という事は半分は本当なんだな。
 まぁそりゃ確かに近いけども。

「せっかくやる気を出したのだから、目減りする前に仕事に取り掛かりたいからな」

「いや、歩いて帰る間に減る様な勢いで無くさないでくださいよ」

「はっはっは」

 流石にこれも冗談なんだろうけどさ。
 まぁ本気だったとしても足りなくなるほどに減りはしないだろうから、問題は無いだろう。
 自分がやらなきゃいけない事ってのが解らない様な人じゃないんだし。


「……まぁ本当は、溜まっていた仕事も終わっていないのに遊んでいたので、ホールの皆の前を通るのが少々気まずいからなのだがな」

 ふいっと目を逸らして呟くアリア様。

「なんですか、その子供みたいな理由は……」

「怒られはしないとはいえ、流石に申し訳ない気持ちになるのだ」

 あー、まぁアリア様は皆に好かれてるし、堂々と遊び歩いてたとしても大して不満にも思われなさそうだな。
 流石にそれに甘えてやる事やらずにずっと続けてたら、ちょっとずつ溜まってはいくだろうけどね。

 普通にちょっと抜けるくらいだったら、職員さん達が進んで穴を埋めてくれそうだ。
 まぁ流石にどう工夫してもアリア様の権限が必要な所や、確認のサインみたいなのは残るだろうけど。

 ……でも普通にホールの窓から見えてたんだし、あんまり意味無いんじゃなかろうか。
 まぁそこは気分の問題か。


「さっきも言ったが、近いのも事実だからな。なんだったら白雪が訪ねて来る時も、直接この窓をノックしてくれても良いぞ?」

「いや、流石にそれは遠慮させてもらいますけど。普通に受付で声かけて表から行きますよ」

「ふむ。白雪は相変わらず、そういう所はしっかりしているのだな」

「しっかりっていうか、単に半端に小心者なだけですけどね」

 アポ無し取り次ぎ無しで王女様の部屋に突撃できるほど、私の神経は太くないのだ。
 一応私室では無いとはいえ、乗り込めないって意味では大して変わりない。



「さて、それじゃ失礼します…… あ、せっかくですんで吹いておきますね」

「おお、助かる」

 これから頑張らないといけないんだし、ツッコむためとはいえせっかく近くに来てるんだから恩を少しでも返しておくとしよう。
 別に大した負担でも無いんだろうけど、飛び回ってたコレットさんにもふーっと息を吹きかけて窓に戻る。

「ありがとうございます」

「いえいえー。それじゃ、失礼しまーす」

 アリア様がお返しとか言い出す前に、さっさと腕を振って逃走する。
 向こうがゴリ押しならこっちは置き逃げで対抗だ。
 ……いや、後日まとめて持ってこられたらどうしようもないんだけどね。


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