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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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453/727

453:ゴリ押されよう。

 そういえば調理器具ってジョージさんの私物…… いや私物かは知らないけどジョージさんが持ってた物じゃなかったっけ?
 っていつの間にか全部綺麗に片付いてる。
 相変わらず隠密さん達は気配が無いなぁ。


「さて、とにかくあの肉に毒が無さそうだという事は判ったわけだな」

「まぁそうですね。でもあんなよく解らない状態の物、食べたくはならないでしょう?」

「いやいや。世の中、おかしな食べ物は色々と有るものだからな。形状が不安定なだけなら、まだマシな方だろうて」

「あー…… まぁそう言われると、確かにそうかもしれませんね」

 味も良くなってるみたいだし、食べて大丈夫だって判ってれば問題無い方ではあるか。

 現実でも、世界には日本人の感覚だと全く理解できない食べ物って一杯あるんだし。
 まぁ逆に外国の人も、日本人は何意味わかんない物食べてんのってなる物もあると思うけど。
 というか同じ日本でもちょっと遠慮したいって言いたくなる物もあるくらいだしね。


「というわけで、次からは訓練の際に受付に一声かけてくれ」

「えーと、それは訓練用の資材を用意してやるから、終ったら自分に譲れって事で良いんですかね」

「まぁ平たく言うとそういう事だな。なに、加工賃は支払うから心配するな」

「いや心配してないっていうか、別にお金は要らないんですけど」

 自分で買ってきておかなくても、カトリーヌさんの暴走を未然に防げるわけだし。
 ていうかあの量と容器の重量を考えると、自分で用意するとなるとアイテムボックスに入り切るか不安だな。

 ていうかお肉はバラで出せば良いけど、容器が出し入れできない……ってそっちは別に魔力で用意すれば良いだけか。
 まぁ、そんな心配の必要が無くなるのはありがたい。


「まぁそう言うな。品質を高めているのは確かなのだから、対価は払わせろ」

「白雪さん、訓練をしているだけなのにお金を頂いてしまうというのではなく、お肉を美味しくするお仕事を請け負って、そのついでに訓練をするのだと考えてはいかがでしょう?」

 下ごしらえというか調理補助のお仕事というか、そんな感じ?
 うーん、まぁそう考えると……?

「うむ、それで行こう」

 って思ってたら決定されてしまった。
 むぅ、困りはしないんだけどなんか微妙に釈然としないぞ。
 まぁ困らないんだから諦めて、大人しく貰っておくしかないか。


「解りましたよぅ」

「そんな渋々といった感じにならなくても良かろうに。お互いに得をする良い取引ではないか」

 はっはっはと笑いつつ言うアリア様。
 同じサイズなら背中をパンパン叩かれてそうなノリだなぁ。

「まぁそうかもしれませんけど…… なんか色々貰い過ぎてる気がして」

 というか借りを減らさせてくれませんかね?
 たまに何か出来ることが有っても、大抵報酬を渡されちゃうからなぁ……


「いやいや、そんな事は無いだろう。お前たちは【妖精】にしか出来ない事をしているのだから、何恥じる事の無い正当な報酬を受け取っているだけさ」

「そうなんですかねぇ」

「むぅ、強情な奴め。では少し納得しやすくなりそうな表現で言ってやろうではないか」

「え?」

 懐疑的な返事をする私に、アリア様は苦笑して言葉を続ける。
 何を言うつもりだろう?


「お前たちは、このコレットにすら出来ない事をやってのけているのだ」

 どうだと言わんばかりの表情で言い切るアリア様。

「……なんというか、うん、説得力はありますね……」

「そうだろう。そのレベルの仕事に対する報酬としては破格の安さで提供させているのだから、何の遠慮も要らないのだぞ」

 まぁそりゃ、コレットさんクラスの人に仕事してもらおうと思ったら、洒落にならない金額が飛んでいきそうだけどさ。
 そういう基準で考えると、有り得ないくらい安いとも言えなくも無い、かな?

 まぁ何かが違う気はするけど、要するに黙って受け取れって事だよね。



「というわけで、これからも報酬はこちらが勝手に決めて押し付けさせてもらうからな」

「えぇ……」

「あぁ、もちろん足りなければしっかり言うのだぞ?」

「いや、そういう『えぇ……』じゃないんですけど」

「それだけの事はさせているのだから、遠慮するでないと言うに。キリが無いだろう」

「いや、今のは単に、最終的にはゴリ押してきたなってだけです」

「ふふふ、私はこれでも一応偉いのだからな。ワガママを通すだけの権力は有るのだ」

 得意気に腕を組んで胸を張るアリア様。

「開き直りましたね…… まぁ確かに、本当はこんな口が利けないくらい偉い人なのは間違いないですよね」

「ま、他の連中であれば口の利き方以前に、顔を見せる事すらせんであろうな」

 うん、まぁむしろこんな気軽に会えるアリア様の方が、王女様としては奇妙なんだとは思う。
 私としてはその方が親しみが持てるし、多分そういう人だからこそサフィさんみたいな自由な人まで懐いてるんだろうけど。


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