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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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439/673

439:ちゃんと謝ろう。

 植えてある花を掴まない様に気を付けつつ、伸びた雑草を片っ端から吸い尽くしていく。
 全部吸い終わってもやっぱり全然足りなかったので、鞄から貰ったお弁当を取り出して一つずつもぐもぐ。

 む、ちょっと余った。
 まぁ在庫からつかみ取りみたいな感じでごそっと渡してきてたし、数えてすらないからぴったりになるはずもないか。
 いや、数えても雑草の量と質次第でずれるから無駄なんだけどさ。


 ……しかし私もだけど、魔力結晶の扱いがぞんざいだよなぁ。
 これ、いちおうニンゲンの世界じゃかなりの貴重品なはずなのにね。

 まぁ別に良いか。
 【妖精】にとっては大した事ない品物だし、貴重って知ってても取引が禁止されてるんだから、価値にあんまり意味も無いし。
 余った分は返すって言っても受け取ってくれなさそうだし、とりあえずしまっておくとしよう。



 カトリーヌさんの所に戻ると、綺麗な姿勢で正座をして目を閉じた状態で、【魔力操作】と【魔力感知】の訓練をしている最中らしかった。
 とりあえず、脚に乗っているさっきの石板はスルーしておこう。
 問題無く集中は出来てるっぽいから、口を出す必要は無いだろうし。

 邪魔しても悪いし、私も向かいで同じ様に訓練するかな。
 私の場合は正座じゃなくて座禅っぽいポーズだけどね。


 ……ふと目を開くと、カトリーヌさんが石の上に置いていた手が胸の前で合わせられていた。

「いや、それ拝まれてるみたいだからさ」

「拝んでいますが?」

 ツッコんでみたら何を言っているのかって感じできょとんとされた。
 そっちが何を言っているんだ。


「当然の様に言われても困るんだけど……」

「目を開いてみると、目の前で白雪さんが光って浮いていたもので。これが絵的に正解かと思いました」

「いやまぁうん、確かに後から来てこんな格好してたのはこっちだけど勘弁してよぅ」

 カトリーヌさんがくすっと楽しそうに笑いながらツッコミ返してきた。
 うん、後から来たのは私だし、なんかぱっと見それっぽいポーズ取ってたのも私だから文句も言えないな。
 覚えたての時もライサさんに拝まれたし。

 でも光るのは仕方ないだろうに。
 ていうかカトリーヌさんも光ってるでしょ。


「……まぁ良いや、それじゃ属性別の訓練やろっか」

「はい。これを置いて来ますので少々お待ちを」

 石板を持ってベンチに飛んでいき、ぴーちゃんの視線に気づいてそちらに預けるカトリーヌさん。
 あ、そういえば忘れてた。


「カトリーヌさん、ちょっと良いかな」

「はい?」

「ぴーちゃん、ちょっとそれ置こう」

「ぴ? ぴゃっ……」

 一瞬何かと思って、すぐにぴーちゃんも思い出した様で神妙な顔つきになった。


「ぴぅぅ」

「翅を折っちゃってごめんなさい、って事で」

「ああ、そういえばその様な事も有りましたわね。大丈夫ですので、お気になさらず」

 よしよしと優しい微笑みを浮かべてぴーちゃんを撫でるカトリーヌさん。
 普段は完全に自分を下に置いてるけど、反省してる子が謝りに来た時はちゃんと『お姉さん』するんだな。


「良かったね、ぴーちゃん。……ていうか私もだった」

「何か有りましたか?」

「いや、石化した時の手触りが良くて無遠慮にべたべた触っちゃったからさ」

「その様な事、お気になさらずとも…… いえ、良いのですよ」

 別に良いのにって顔をしたと思ったら、いたずらっぽい笑顔で私の頭を抱きしめてきた。
 くそぅ、柔らかい。ていうか埋もれて息ができない。

 人のコンプレックスを弄ってくるなら容赦はしないぞ。
 仕返しにめっちゃお腹ぷにぷにしてやろうじゃないか。

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