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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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419/732

419:予想を聞いてみよう。

「あぁっ!」

「のぁっ!? いきなりデカい声出すんじゃないよ……」

 唐突に叫んだお姉ちゃんに驚いて、頭を鷲掴みにして抗議するアヤメさん。
 いきなりなんだっていうんだ。
 びっくりした太郎が、立ち上がってちょっとフリーズしてたじゃないの。

「あ、ごめん。いや、またフレンド申請し損ねたからさー。っていうか酔いそう」

 頭をぐるぐる揺らされながら、謝罪と説明をするお姉ちゃん。
 そういえば次に会った時にって言ってたっけか。


「別に必要ってわけでも無いだろうに……」

「そうだけどさ。……ごめん、ヤバい。ストップストップ」

「あ、悪い」

 限界が近づいて来たらしいお姉ちゃんの言葉で、円を描く様にお姉ちゃんの頭を揺らしていた手を離すアヤメさん。
 こんなところで吐かれたりしたら、たまったもんじゃないよ。


「あれ、そういえば珠ちゃんは?」

 おじさんに屋台の横からご飯貰ってたのは見たけど、それからどうしてるんだろう。
 抱っこされてて動けないから【魔力感知】で探ってみたけど、すぐ下には居ないっぽい。

「白雪さん、珠様でしたらあちらに」

 カトリーヌさんの指が示す先を見てみると、少し離れた所でご飯を食べてたお姉さん達にめっちゃ可愛がられてる姿が見えた。
 どうやら愛想を振りまきつつ歩き回って、撫でてもらったりご飯を分けてもらったりしてたらしい。

 まだ小っちゃいのに、結構世渡り上手なのかな。
 いや、まぁ普段から賢い子ではあるか。
 大丈夫だろうけど、あんまり食べ過ぎないようにするんだよ?



「ところでレティ」

「はい?」

「シャルロット、無事に帰ってくると思う?」

 ……ちゃんと馬をもらえるかではないのね。


「そうですね…… 七三と言ったところでしょうか」

「勧めておいて七なのかよ……」

 でもあの二人の評判を考えたら、七割なら意外に高いとも言えるかな?

「いえ、無事が三です」

「ダメじゃん」

 なんで無事かを聞いたのに、アウトを先に持ってきたんだレティさん。
 ていうかセーフの方だけ言えば良いじゃないの。


「なんでそんな見積もりなのに教えちゃうかな……」

「危険な所だとはきちんと言いましたし、乗る事が出来そうな動物が居るのも事実ですので」

 げんなりとツッコむお姉ちゃんに、しれっと答えるレティさん。

「ていうか今更だけどあそこ、動物も飼ってたんだ?」

「主に実験用の様ですけどね。地下に敷地一杯に広げた階層が有って、そこに色々な生き物が居るのを見せていただきました」

 「地上には居なかったよね?」って感じのお姉ちゃんの質問にレティさんが答える。
 あー、野菜工場みたいに家畜用の階層もあるのね。

 ……ていうかジェイさん、どんだけ侵食してんの。
 流石に限度は有るんだろうけど、知らないうちにとんでもない大きさになってそうで怖いんだけど。
 もうなってるのかもしれないって言うか、あの土地一杯って時点で既に十分巨大生物だけどさ。


「……動物じゃなくて生き物?」

 アヤメさんが少し嫌そうな顔でつぶやいた。
 確かにさっき、動物って聞かれたのに生き物って答えてたな。

「あぁ、安心してください。普通の動物も居るには居ましたので」

「どう安心しろって言うんだよ……」

 レティさんの返答に、もっと嫌そうな顔になるアヤメさん。
 それ、まだ(・・)何もされてないだけなんじゃないの?



「ね、参考までに聞きたいんだけどさ。普通じゃないのはどんなのが居たの?」

「やめとけよ…… いやでも、確かに気にはなるな」

 怖いもの見たさってやつかな?

「そうですね…… 比較的まともな所では、外に居る魔物ですかね」

「なんで連れ込んでるんだよ……」

「ていうかそれがマシな方ってどうなの」

「原型を留めていますから、十分まともかと」

「あぁ、そういう……」

 またしても嫌そうな顔になるアヤメさん。
 わざわざ聞かなきゃ良いのに。
 いや、アヤメさんは止めなかっただけだけどさ。
 似たようなものか。


「てことは、原型を留めてないのが色々居るんだ」

「そうですね。解りやすいところですと、巨大化していたり角が生えていたりといった感じで色々と」

「あー、そういうの見たよ」

 両方やった上に脚まで増えた様なのを。

「あれ? 雪ちゃんも見せてもらってたの?」

「いや、最初に訪ねた時に玄関まで脱走してきててさ。というより私が来るのを知って、見せるためにわざと逃がしたらしいけど」

「何やってんだあの人……」

 呆れた顔でつぶやくアヤメさん。
 まぁそうなるよね。



「まぁそういった感じの、ジェイさんに手を加えられたであろう奇妙な生き物が大半でした」

「うーん、見たい様な見たくない様な……」

「やめとけ」

 アヤメさんに即座に止められてるけど、なんで今の話で見に行きたくなるんだお姉ちゃん。
 あぁ、怖い物見たさか。


「私が見た範囲でも、ごく普通の馬が一頭……昨日の時点では居ましたよ」

 それ、今も()のままで居るかどうか判らないって事だよね。
 ジェイさんのご飯になってる可能性もあるし。

「ですので一応、無事に馬を頂いて帰って来られる可能性も、無くは無いですね」

「せめて有りますって言ってほしいんだけどな」

「無理です」

「そうか……」

 即答するレティさん。
 じゃあ教えなきゃ良いのにって思ったけど、流石にあそこまで躊躇なく突っ込んでいくとは思ってなかったのかな。

 もしくは単に、危険に踏み込むのも個人の自由って割り切ってるのか。
 まぁ、ちゃんと危ないよって念は押してたもんね。


 それにしても騎兵に回らないくらいには馬が居ないのに、ジェイさんはきっちり確保してるんだな。
 まぁあんなのでも一応ちゃんとした国の施設なんだし、優先されて当然と言えば当然か?

 おかしなことになる可能性は高いけど、逆に凄い馬(の様な何か)になったり、馬の代わりになる生き物を作り出す可能性も一応あるんだし。
 おかしなことになる可能性は高いけど。

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