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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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418/672

418:送り込もう。

「はいはい、落ち着きなって」

「はっ…… す、すみません。ついつい」

「いえ、大丈夫ですよ」

 レティさんの肩を掴んで揺さぶりそうなくらい必死に詰め寄るシャルロットさんを、後ろから肩を叩いて落ち着かせるアヤメさん。
 まぁどうしようもないから諦め気味になってた所に、レティさんが希望をちらつかせてるんだもんなぁ。
 ちょっとくらい勢いが余っちゃっても仕方ないか。


 元の椅子に座り直して、改めてシャルロットさんが口を開く。

「少々の危険は構いませんし何か有ったとしても解っていて向かった私の責任ですので、よろしければお教え願えますか?」

「ではシャルロットさん、訓練場のやや南東に進んだ所に、高い塀に囲まれた場所が有るのはご存知ですか?」

 うん、やっぱりね。
 ていうかそれくらいしか無いんだけどさ。
 外のどこかなら昨日会った時に言ってただろうし。


「いえ、あいにくあちらには行った事がありません」

「そうですか。まぁとても判りやすいので、歩いていればすぐに見つけられますよ」

「その塀の中に?」

「中と言えば中ですね。門の所で『危ないからやめておけ』と止められますが、それでも入りたいと言えば通してもらえます」

「一応声をかけてるだけみたいだしな。でもシャルロットさん、言われてなかったらそのまま素直に帰りそうだな」

 ははっと笑いながら言うアヤメさん。
 うん、なんか「そっかぁ……」みたいな感じでとぼとぼ帰っていきそう。


「おそらくそうしていたと思いますね。あ、さんとつけなくても、呼び捨てで良いですよ」

「そっか。まぁレティはそう言われても付けるだろうけどな」

「はい。そう思ってあえて言わないでおきました」

 あぁ、察せてたか。


「それはさておき、中に入ると一つだけ建物が建っていますので」

 まぁ、実際は建っているわけでは無いけどね。

「そちらで事情を話して頂いて、気に入ってもらえれば協力していただけるかと」

「それは、もし気に入られなかったらどうなるんでしょうか」

「……まぁ、入り口でわざわざ止められるくらいですから」

 ご想像にお任せしますと言った感じに、柔らかな笑顔で返すレティさん。
 うん、やめておけとは言われるもんね。
 自己責任、自己責任。


「なるほど…… しかし可能性を聞かされては行かざるを得ませんね。ありがとうございます」

「無事を祈ります」

 割と無責任な祈りを捧げるレティさん。
 いや、「教えた責任があるので」とか頭に付けても、「いえ、私が望んで行くのですから」とかで責任の奪い合いになりそうで言わなかっただけかな?

 レティさん、無責任とかとは遠いキャラしてるし。
 ……まぁもしアヤメさんが相手だったら、詳しく教えずに送り込みそうでもあるけどね。
 もちろん本当の危険は無い様に、ジェイさんに根回ししておいた上でだけど。


「よし。では早速行ってきます! 教えていただき、ありがとうございました!」

「お気になさらず」

「この御恩はまたいずれ返させていただきますのでー!」

 気にするなと言われているのをスルーして、恩返し宣言をしつつ早足で立ち去っていくシャルロットさん。

「気にするなって言っても、あの人には無駄だろうな……」

「まぁそれはそれで、問題はありませんから」

 うん、逃げても追いかけてきて無理矢理返そうとするんだろうな。
 アヤメさんもそんな感じで言われてたし。


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