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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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414/678

414:呼び止めよう。

「あー、まぁ心配してても仕方ないし、今度こそ出ようか?」

「あ、うん、そうだね。珠ちゃん、行くよー」

 アヤメさんの言葉に頷き、お座りしたままのんびりと見ていた珠ちゃんに声をかけて立たせる。
 この子もこの子で動じないな。
 まぁオロオロされるより良いか。


「そういえば今日は何食べる?」

「何にしましょうか。アヤメさんの希望は?」

「んー? 特にこれって物は無いかな。行ってから適当に決めたら良いんじゃないか?」

「そだね…… ってお姉ちゃん、なんか居るよ」

「あ、ほんとだ」

 朝食の話をしながら門を出て正面を見ると、何やら低木の陰に隠れて、脇道からこわごわと顔を出している女の子が。
 多分今日ついてきた子だな、あれ。
 ちょいちょい違う所は有るけど、何となく顔の雰囲気が同じだし。
 頭から生えてる耳からして、こっちだと猫の人らしい。


 私が見ているのに気付いた後輩ちゃんっぽい子は、一瞬ビクッとしてからペコリと頭を下げて、そのままスッと引っ込んだ。

「っておーい、待って待ってー!」

 逃がすまいと手を振って走っていくお姉ちゃん。
 なんか用事あったっけ?


「ん、あれ誰?」

「えーと、多分現実での同じ学校の子。一つ下なのかな」

 アヤメさんからの当然出てくる質問に答える。

「あれ、あんた現実に友達居ないんじゃ?」

「いやうん、事実だけどそうはっきり言われるとへこむ」

「あ、ごめん」

 揺るぎない事実だけどさ。
 うん。


「良いけどさ。どうも向こうが私が【妖精】やってるって気付いたみたいで、合ってるのか聞きたくて私について来ちゃったんだよ」

「あまり良い事ではありませんね」

「まぁ本人も解ってたみたいだし、めっちゃ謝られたからそこは良いんだけど」

 レティさんが言葉通りに感心しないといった感じで言うので、軽く弁護しておく。
 謝られたし気にしてない事で、皆からの印象が悪くなっても申し訳ないし。


「けど?」

「いや、自分でついて来たのに私と目が合ったら泣き出しちゃってさ……」

「あー。いじめは良くないぞ?」

「いや何もしてないし」

 笑いながらからかってくるアヤメさんを受け流しておく。
 シルク、そんな「やっちゃいますか?」みたいな顔しなくて良いから。
 やらなくて良いから。


「まぁそこでお姉ちゃん呼んで落ち着かせてもらったから、お姉ちゃんもあの子知ってるってわけ」

「ふーん。で、あいつはなんで走って行ったんだ?」

「いや、それは私も判んない。特に用事は無いと思うんだけど」

「まぁここで待っている必要も有りませんし、私達も行きましょうか」

「あ、うん」

 確かにその通りだな。
 レティさんの言葉に頷いて、先導する様に前に出る。


 あ、こっちが着く前にお姉ちゃんの方から戻って来た。
 とりあえず何の用だったのか聞いておくか。

「わざわざどうしたの?」

「いやー、何さんなのか気になっててさー」

「え、それだけ?」

「だってあっちだけ知ってるわけじゃない? って言うのは建前だけどね」

 ということは、本音は本当に気になってたってだけか。
 まぁお姉ちゃんっぽいといえばぽいけど。


「で、何ちゃんだって?」

「ササキちゃんだってさ」

「……苗字?」

「いや、名前。現実での名前はちゃんと別だってさ」

 まぁそりゃそうか。
 あの目はそっちもきっちり聞き出してて、後で現実側で教えてくれるってことかな。


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