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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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403/728

403:聞き出してもらおう。

 お、原付のエンジン音が。
 お姉ちゃん、電話切ってからすぐに出てくれたんだな。

「あー、ダメじゃない雪ちゃん」

「いや、うん、言いたくなるのは解るけど。私は何もやってない」

「うん、解ってるけどね。で、これは一体どういう状況なの?」

 私と女の子の間に座りつつ、私を窘めてくるお姉ちゃん。
 ええい、わざわざ人をからかうんじゃないよ。

 あ、お姉ちゃんの向こうから明らかにホッとした雰囲気が。
 そうそう、仲間を呼んだわけじゃないんだよ。
 いや、仲間と言えば仲間だけど。
 この人、落ち着いてさえいればいたってまともだから、安心してくれて良いよ。

 ていうか今一瞬、お姉ちゃんを見た事があるって感じの反応したな。
 お姉ちゃんも殆ど容姿いじってないし、やっぱりゲーム関係か。


「あー、泣いてるのは主に私の顔のせいだと思うけど……」

「知ってる」

「うん。で、解ってる事を言うなら、なんか今日ずっとこの子に見られてたっぽくて」

「勇気あるねぇ……」

「……まぁうん。んで、学校終わって帰ってたら後ろについて来ててさ」

「なんか居るなーってそっち見たら目が合っちゃった感じ?」

「そうそう」

 だから私悪くない。何もしてない。
 むしろ被害者だし、それなのに逆にジュースおごってあげたし。


「うん、それじゃ私が話してみるからさ。雪ちゃん、ちょっと離れてて」

「お願い」

 やっぱり怯えてる原因が近くに居ない方が良いよね。
 うん、仕方ないから背中を向けてバネの遊具にでも座ってよう。
 ……横乗りだと掴まってないと落ちそうになるな。



「ごめんね、うちの妹が怖い思いさせちゃって」

「い、いえ…… わ、悪いのは、私の方ですから……」

 お、まともに喋ってくれた。
 こっちが話してる間に少し落ち着けたのもあるのかな。

「それで、なんであんなのについて来ちゃったの?」

 あんなのとは何だ。


「えっと、その……」

「私もあの子も、怒る気はぜんぜん無いから大丈夫だよ」

 うん、私も最初からそう言ってるんだけどね。

「私、新作のオンラインゲームやってて…… そこで一宮先輩に似たプレイヤーさんが居て……」

「ああ、なるほどね。本人なのか聞いてみたかったけど、怖すぎて出てくる勇気が出せずにそのままついて来ちゃったのかな?」

「は、はい」

 うん、やっぱり【妖精】か。
 お姉ちゃんの顔も『妖精さん』と一緒に居る人として覚えてたんだろうな。


「そ、その…… そういうの、やっちゃダメなのは知ってたんですけど……」

 うん、まぁ現実側に持ち出すのも良くないし、つきまといに至っては本当なら通報されても文句言えないと思うよ。

「雪ちゃんは可愛いからね!」

「えっ……」

「お姉ちゃん、困ってるからやめてあげて」

 後ろ向いてるから見えないけど、肩に手を置いて逆の手でグッと親指を立ててるお姉ちゃんの姿が容易に想像できる。
 さっきまで普通に話してた人のノリがいきなり変わった事や、「アレが……!?」って事とかでめっちゃ戸惑ってる声出てたよ。


「まぁうん、話は解った。でもあっちだとあんな小っちゃいのに、よく気付いたねぇ」

「えっと、その、髪の色とかは変わってましたけど、目以外のパーツや体形は同じでしたから…… 私、けっこう目は良いんです」

 ……一応ちょっとだけ違うんだよ?
 誤差でしかないけど。


「雪ちゃん、あんまり変えてないもんねぇ。それで、確かめてどうする気だったの?」

「い、いえ、特には」

「えっ、何も無いの?」

「は、はい。一度気になったら、ずっと頭に残っちゃうタイプなんです……」

「それだけでアレについてきたんだ……」

 だからアレって言うんじゃないよ。
 言いたいことは解るけど。


「昔から友達にその内酷い目に遭うぞって言われてます……」

「実際に怖い目には遭っちゃったわけだ。でも本当、危ないから気を付けた方が良いよ?」

「はい……」

「皆が雪ちゃんみたいにヘタレなわけじゃないんだから、気になっちゃうのがやめられないにしても、せめて一人で追いかけるのだけは止めようね」

「はい……」

 誰がヘタレか。
 そこは優しいとか言ってほしい所だよ。

 でも本当、つけまわされて怒った人に殴られたり攫われたりする可能性も有るんだから不用心だよね。
 そこまで行かなくても、変な人がついてくるって通報されちゃうかもしれないんだし。
 うん、これに懲りて大人しくなってくれると良いんだけど。

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