挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

398/678

398:呆れに行こう。

 雑談をしながら薄くて小さな板でトランプタワーの様な物を積んでいく。

「そういえばカメリアさんって、ここにはいつもどこから入って来てるんですか?」

 なんかいっつも後ろから声かけられてる気がするんだけど。
 いや、最初に会った時は正面だったけどさ。

「入ってくると言いますか、直接ここに出現していますね」

「あー、別に歩いてくる必要は無いのか」

 NPCか運営か知らないけど、どちらにしろ好きに転移出来て不思議じゃないし。
 ていうかNPCなら、多分この部屋と同時に生成されるんだろうけど。


「はい。それと、選択肢が現れたタイミングでこの部屋に呼ばれますので、白雪様が来られるよりも前にこの部屋で待機しております」

「へー。って、昨日はまぁ私が逆を向いて起きちゃったんでしょうけど、今日はどこに居たんですか?」

 一応正面もちゃんと見てたけど、どこにも居なかったはずだぞ?

「ベッドの下に潜んでおりました」

「いやいやいやなんで!?」

 怖っ。
 あ、タワー崩れちゃった。
 ……まぁ別に意味が有って積んでたわけじゃないから良いんだけど。


「白雪様が昨日驚かされたことに警戒して、背後も確認すると思いまして」

「いやそういう事じゃなくて、いやそういう事でもあるのかな? まぁいいや。なんでわざわざ隠れてるんですかって話ですよ」

「趣味です」

「えぇ……」

 ええい、どいつもこいつも。
 プレイヤーで遊ぶんじゃないよ。
 多分笑って許してくれそうな相手にしかやらないんだろうけどさ。



「……ていうかそのベッド、下に潜める様な隙間あったんですね」

「私一人くらいでしたら問題無く」

 横は床まで布が垂らされてて下は気にしてなかったけど、確かに高さを考えれば入る事くらいは出来るか。

「へー…… ってちょっとカメリアさん……」

「はい、何でしょう?」

 ちょっと見てみようとしゃがんで布をめくってみたら、私でもなんとか入れそうな空間に小さ目の斧が置いてあった。
 流石にこれにはツッコまざるを得ない。


「なんでこんな物が……」

 奥に手を突っ込んで引っ張り出し、配置したであろう人に聞いてみる。

「万一覗き込まれた時の為にと思いまして」

「いや怖っ!? え、何、見つけたら襲われてたんですか」

「ふふっ。いえいえ、驚かせるための小物ですよ。切れない様に刃も潰してありますので」

「いや、切れなくてもこれで殴ったら死んじゃうでしょ……」

 そりゃ確かに、ベッドの下に斧持った美女が居たら誰だって驚くだろうけどさ。
 いくら切れないって言っても、これアルミとかじゃなくて普通に鉄製みたいで、先の方はかなり重いぞ。
 ……とりあえず元に戻しておこう。重いし。


 ベッドから垂れてる布も元に戻して、ぼふっとベッドに腰掛ける。

「さて、まぁそれじゃそろそろ失礼しますね」

「はい。またのご来室をお待ちしております」

 ……正直来る度に驚かされてたら身が持たないんだけど。
 でも負けっぱなしもなんか悔しいしなぁ。
 そのうち看破してやろう。



 ベッドに転がってギアをかぶり、ログアウト操作をして現実に戻ってきた。
 一応体を動かして違和感が無い事を確認しつつ、お姉ちゃんの部屋の戸を叩く。
 多分私より先に出てきてるでしょ。

「はーい、どうぞー。どしたの?」

「一応直接言っておこうと思って。……何やってんのさ」

「いけると思ったんだよぅ」

「まぁうん、あっちなら怪我しても大丈夫だから良いけどさ」

「痛かったけどね……」

「いや、それは自業自得でしょ…… まぁ、それを言いに来ただけだから。おやすみー」

「あー、うん、おやすみー。……むぅ」

 わざわざイジりに来たのかと不満げなお姉ちゃんから逃げるべく、静かにドアを閉める。
 うん、あんまりからかうと地味な仕返しされるからこれくらいにしておこう。


 実害は無いけど地味ーにイラッとする事してくるからな……
 プリン買ってきたよーって言って一つくれるのは良いんだけど、私が大好きなやつを目の前で食べつつ私がいまいちって言ってたのを渡してきたりとか。
 くれること自体は嬉しいし、ちゃんと食べるけどさ。

 まぁちょっとくらい怒っててもおやつ買ってきてくれるんだし、良いお姉ちゃんなのは間違いないと思う。
 怒りの表現が割と謎だけど、まぁ本当に困る様な事されるよりは良いしね。

 ……しっかり仕返しするまでは忘れないらしく、たまに一か月くらい間をおいて忘れた頃にやってきたりするのが怖いけど。


+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ