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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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383/678

383:机に送ろう。

「ま、先程も言ったが今日は大人しく帰るさ。シルク、すまんが着替えをありがとう」

 ……アリア様、慣れるの早いな。
 シルクの対応を予測してたんだろうけど、「頼む」から「ありがとう」に素早く変更してきた。
 コレットさんも一緒に着せられてたらしく、頭を下げてるな。


「雪ちゃん、私は泊っていっちゃダメかな?」

「ん? そりゃダメって事は無いけど……」

「あ、寝床なら大丈夫。床に何枚か布敷いてくれれば、そこで寝るから。次に来るとき、一緒にログインすれば元に戻るのも問題ないでしょ?」

「そこは大丈夫だけどさ。それ、私は維持コスト分回復しないって事だよね?」

「う」

 ログアウトしても維持されるって事は、最大MP減ったままって事だし。
 まぁ別に大した量じゃないし、問題無いから良いんだけど。


「んー、それじゃお返しに何か上げるからさ」

「あぁいや、理解してくれてさえいれば良いから。減ってたからって困る程の量じゃないし、一応言っておいただけ」

「むぅ。そう言ってくれるなら、大人しく借りておくかぁ」

 別に借りと思わなくて良いんだけど、お互いに譲り合って話が進まないだろうから黙っとこう。


「いくら小さくても、床に布だけでは硬いだろう。元に戻ったら、マット代わりに綿を敷いてやろう」

「あ、それは助かります。ありがとうございます」

 アリア様の提案を笑顔で受け入れるお姉ちゃん。
 厚意に甘えまくりだけど、まぁ私もアリア様も遠慮されても気にするなって言うし、するだけ無駄ではあるな。
 ていうかお姉ちゃんもそれを解ってるから、変に遠慮せずに素直に受けるんだろうけど。

 ……でも私はアリア様に遠慮するのをやめないぞ。
 遠慮してさえこの現状なんだし。

 いや、むしろ【妖精】を気に入ってくれるからって図々しく要求しまくってたら、ここまで好かれなかった可能性も有るけどね。
 必要以上に嫌われるのが色んな意味で怖いってのもあって、そういう奴だと思われない様に気を付けてるからなぁ。
 ま、その辺はなる様になるって精神で行くしかない。



「さて。それではシルク、表まで頼むぞ」

「失礼します」

 普段着に着替えたシルクの脚に引っ付いて、よじよじと登っていくアリア様。
 別に普通に言うだけで抱っこしてくれるだろうに。

 コレットさんはフッと姿がブレたと思ったら、次の瞬間には既にシルクの腕に収まっていた。
 うん、こっちはいつも通りだな。


「私は敷き布持って準備してようかな。雪ちゃんのお部屋って最上階だったよね」

「ん? うん、そうだけど」

「じゃ、その近くのお部屋借りようかなー」

「いや、貸すのは良いんだけどさ」

「どしたの?」

「この家、階段無いんだけど」

「あ」

 飛べない体でどうやって四階まで行く気だったんだ。
 手ぶらなら紐とかを投げてひっかければ何とかなるかもしれないけど、布を担いで行かなきゃいけないし。


「むぅ、シルクちゃんが帰ってくるまで大人しく待ってるかー」

「いや、何でそこは大人しく引き下がるの。そこにも飛べる子居るでしょうに」

「ぴっ」

 私の言葉に「はーい」とお返事して手を上げるぴーちゃん。
 私やカトリーヌさんと違って十分な力が有るから、布を一杯担いでても問題なく連れていけるよ。

「あ、そっか。ぴーちゃん、お願いして良いかな?」

 ぴーちゃんがお姉ちゃんのお願いにこくこく頷いて、頭の上に居る事を忘れられていたラキに怒られてしょんぼりする。
 こらーって怒ってるけど、そんな動く場所に陣取ってれば揺らされもするだろう。
 まぁその程度で落ちそうになる子でもないし、本気で怒ってる訳でもないみたいだから良いか。
 仲良くじゃれあってるだけだろうな。



 私の先導でシルクがアリア様たちを玄関ホールへ運ぶ。
 カトリーヌさんはお姉ちゃんの手伝いをするらしい。
 そんな手伝う事も無いと思うけど…… あ、自分の分も要るのか。
 ベッド、まだ届いてないもんね。

「とりあえず、テーブルまで戻った方が良いだろうな」

「そうですね。ここで戻ったらどうなるか判ったものじゃありませんし」

「うむ。そもそもどう戻るのかは、まだ見ていないからな」

 アリア様の言葉に頷きつつ玄関のドアを開け、きちんと閉めてからテーブルへ向かったシルクを追う。
 まぁ追うって言っても、シルクはアリア様を乗せてて速度が出せないからすぐなんだけど。


「確か縮む時は額の高さに出現していたな」

「そうですね。戻る時はどうなのか判りませんが、一応そこまで上がってからやってみますか?」

「うむ。流石に地上で戻したからといって地面に埋まりはしないだろうが、確認は大事だからな」

 ていうか対象がアリア様だから、万が一を考えたら安全策を取らざるを得ない。
 もし戻る前に居た場所が足の位置になったとしても、そっちなら落ちる前にジョージさんが受け止めに出てくるだろうし。


 ……でもこのゲーム、レア種族以外には割と優しいっていうか普通の扱いだしなぁ。
 戻る時は安全に戻してくれそうな気もしなくもない。
 身長以下の高さで戻したら、地面に立ってる状態でって感じでさ。
 まぁ試すにしてもアリア様やコレットさん以外だな、うん。


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