挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

380/677

380:流し忘れよう。

 続いて反対側も持ち上げて、ぎゅーっと水を絞り落としていく。
 うーむ、ぽよぽよしてるけど結構重い物なんだな。
 ずっとつけてると疲れそうだし、私は要らないかな。
 嘘です。少しは欲しいです。

「これで良しっと」

 支えていた手を離し、両脇や背中側もぐにっと押さえて水を絞る。
 大体落とせたかなー。


「白雪さん、白雪さん」

「ん?」

 カトリーヌさんが脱衣場に連れて行かれながら声をかけてきた。
 ……というか持って行かれながら、か。
 一応折れたりしない様丁寧にではあるけど、羽を掴んでぶら下げられてるし。
 やられたことはないけど、あれ絶対痛いよなぁ。

「下はよろしいのですか?」

「下? あっ」

 そういえばぴーちゃん、太ももの辺りももふもふなんだった。
 うっかりちゃんと洗わないまま上を絞っちゃったよ。


 一応上と一緒にシャワーで流されてるから大体落ちては居るんだろうけど……

「んー、どうしよ。もっかい浴びたら絞り直しだしなぁ」

「ぴぃぅ」

「いやー、やっぱやるならちゃんとやらないとね」

 別に良いよーって感じのお返事が来たけど、どうせだからなぁ。

 ……やらなくても良いよなのか、もう一回揉んで良いよなのかは判らないまま返事したけど。
 気持ちよさそうに揉まれてたし、どっちでも良いよーの可能性が高いかな?
 まぁやる事は決定してるんだし、別に良いか。


「よーし、ほいっと」

「ぴゃん」

 正面からぴーちゃんのお尻の辺りを両側から掴んで、顔の高さまで持ち上げる。
 というか浮いてもらう。
 ぴーちゃんが軽めだと言っても私にそこまでの腕力は無いから、協力してもらわないとね。

 いきなり掴まれてびっくりしつつも、ちゃんとこちらの意図を察して浮いてくれたので助かった。
 いや、言ってからやれって話なんだけどね。
 よく考えずにやったから、危うくぴーちゃんの頭を天井にぶつけるところだったし。



 目の前にあるぴーちゃんのふかふか太ももを、魔力で作った櫛で撫でていく。
 【座標指定】、相対座標で指定した物が無くなっちゃうと登録消えちゃうのね。
 普通の物なら壊れても指定したポイントは存在してるだろうけど、さっきの櫛は完全に消しちゃったし。
 地味に消費が多いからお腹は空くけど、経験値は貰えるだろうからまぁ良いか。

 一旦毛並みを整えてから、今度は歯先から水を出しつつもう一回。
 うん、やっぱりちょっとお茶の色が混ざってたらしいな。
 背中側は似たような茶色だから判りづらいけど、洗う前後で微妙に違う。

 前は少し白っぽいから、結構判るな。
 まぁ染みててもあんまり違和感がない色合いになってたけど。


 しかしこのもふもふ、鳥さんなのに普通の毛皮なんだよな。
 両腕の方は同じふわふわの部分でも柔らかい羽だったけど、胸と脚は普通に肌から直接生えてる。
 まぁ櫛が通しやすいから、その方が助かるけどさ。

 よし、一通り流し終わった。
 とりあえず使った櫛は水の量をほぼゼロに絞って、頭の上のラキに持っておいてと頼んで渡しておく。

 ぴーちゃんの足の間にずぼっと片手を突っ込んで反対の手も外から当て、両手で作った輪で軽く締め付けて下に動かしていく。
 おー、出る出る。
 もふもふの途切れるところまで絞って、反対の脚も同じように水を切る。


「よーし、おしまいっと」

 浮いてるぴーちゃんの腰を掴んでスッと引っ張り下ろし、その頭にラキをぽふっと乗せる。

「それじゃ、外で待っててね」

「ぴゃっ」

 元気なお返事と共に脱衣場へ向かうぴーちゃん。
 ってしまった。


「ぴ?」

 待ってろと言った私が横を追い越していくのに疑問符を浮かべるぴーちゃん。

「あぁいや、ちょっとね。お姉ちゃん、ラキとぴーちゃん拭いてあげてもらって良いかな」

 お風呂の戸を開いて、脱衣場のお姉ちゃんに声をかける。
 ぴーちゃん、タオル上手く持てないだろうしね。
 頑張れば何とか出来るのかもしれないけど、出来る人が近くに居るんだからやってもらえば良いだろう。

「あ、はーい。ってなんで私なの? 全然かまわないけどさ」

「いやほら、やってーって気軽に頼むならお姉ちゃんかカトリーヌさんだけど、カトリーヌさんはさっきまでシャワーやってくれてたしね」

 多分コレットさんも頼めば普通にやってくれるとは思うけど、流石に言いづらいよ。
 そしてアリア様は論外。多分気軽に拭いてくれるけどさ。


「あー、そっか。ってシルクちゃんは?」

「多分私を優先しようとするからねぇ」

「あぁうん、確かに。っていうか頷いてるし、本当にそうなんだろうね」

 お姉ちゃんの言葉でシルクを見てみると、カトリーヌさんをぼふぼふと手荒く拭きながら「何を当然の事を」って顔してた。


「よーし、お姉ちゃんに任せなさい。こっちおいでー」

「ぴーぅ」

 タオルを持ってわきわきと手を動かすお姉ちゃんに、素直に近づいていくぴーちゃん。
 ……なんかラキはパンチの素振りしてるけど、多分ポーズだけだろうから気にしないでおこう。


+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ