挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

38/709

38:蒸された。

 さて、スキルを確認しようか。あれだけこねこねしてたんだし取れてるよね。
 よしよし、ちゃんと取れてる。あとなんか【木魔法】なんて物まで出てる。
 あぁ、手でやりづらい所とか魔力で動かしてたから取れたのか。

 ポンポン取れすぎるせいでそろそろスキル枠が埋まっちゃうな。
 まぁ良い事だし、溢れたらその時考えよう。


 結構MPを消費していたようなので結晶を吸って回復しておく。
 いただきます、ごちそうさま。


 次は何しよっかな。
 そういえば一般の魔法にはペナルティがついてる筈なのに、昨日の火球はおかしな威力が出てたな。
 的もあるしちょっと試してみるか。

 的から二十メートル位の距離まで行き、お姉ちゃんが撃ったのと同じ【火矢】を放ってみる。
 あー、うん。ペナルティの正体が解ったわ。
 サイズも飛んで行くスピードも妖精仕様だわこれ。ギリギリ的には届いたけど、殆ど消えかかってた。

 攻撃魔法は多分全部こんな感じなんだろうな。
 試しに【土魔法】の【石弾(ストーンバレット)】も撃ってみた。
 うん。五センチくらいの尖った石が大量に発射されて、的まで届かずに全部根元に落ちた。やっぱりか。

 とりあえずスキルをそのまま撃ったんじゃ使い物にならない事はよく解った。
 火力だけならば、通常使用でもお姉ちゃんの物より数段上に見える。馬鹿げたINTのおかげかな?
 ただ、射程が短くて速度も遅い。相手が手を伸ばせば届くような距離から撃たないと、まともな威力は保てないだろう。
 要するに戦いで使うなら、一発で倒すか私が死ぬかの二択って事だね。


 しかし、確かに火力は高いんだけど昨日程の物ではない。あの時は追加でたくさんの魔力を流し込んでたからだろうな。
 試しにMPを五十倍くらい消費するイメージで真下の地面に打ち出してみる。やるなら盛大に行こう。

 ……やっばい。
 三メートルくらいの溶岩溜まりが出来てしまった。どうしようこれ。

 とりあえず冷やして固めた方がいいか。水でもかけよう。
 あれっ、目の前が白


 ……うん。魔法の火には触れたから油断してた。
 なんでよりによって真上から水かけちゃうかな。
 水蒸気爆発って程ではなかったっぽいけど、蒸し妖精の出来上がりだよ。

 あー……
 絹のキトンがダメになっちゃった。高かったのに……
 鎧とかと違ってただの一枚の布だからなぁ。直しようもないのでボックスに仕舞っちゃおう。
 なんか申し訳ないなぁ。せっかくリボンまで選んでもらったのに。
 今度アヤメさんに通訳を頼んで謝っておこうかな。


 役場に戻ると少しざわついていた。急に珠ちゃんが消えちゃったからかな?
 とりあえずさっきの処理の事もあるのでライサさんのカウンターへ向かう。

「白雪様、一体何が起きたのでしょうか? 突然猫さんが消えてしまったのですが」

「恥ずかしながら、しょうもない事でまた死にまして。とりあえずもう一度呼びますね」

 カウンターの上で珠ちゃんを召喚して、ごめんねー?と撫で回してから送り出す。


「で、中庭の地面を少し溶かしてしまったんですがどうしたものでしょうか」

「溶かした?ですか? あの、それはどういう」

「範囲も狭いしあれ位なら大丈夫だぜ。固まったのを捨ててそこらから土を補充してくりゃ済む事だ」

 いつも通り唐突に現れるジョージさん。
 お咎め無しって事でいいのかな。

「私がお話していたのですが?」

「別に良いだろ。で、溶かしたってのはこいつが初級魔法ぶっ放して溶岩作っちまったんだよ」

「いやぁ、まさかあんなことになるとは」

「少しは自重しろよ、本当に。俺の仕事は増える一方だよ」

「申し訳ない」

「まぁそういうわけだから、土は後で裏から持ってきておいてやるよ」

 そう言ってジョージさんは消えていった。ありがとうございます。
 文句の行き場に逃げられたライサさんが憮然とした顔になってる。あ、戻った。


「ええと、地面については解りました。宜しければ、何故お亡くなりになられたのかもお聞きしても?」

「溶岩に真上から水をかけたら蒸気で蒸し上がりました」

「……ええと、そうですね。なるべく気を付けて行動された方が宜しいかと思います」

 遠まわしにアホかって言われた気がする。っていうか多分言われてる。



 さて、中庭に戻ってきたので懲りずに続きをしよう。
 とりあえずMPを余分に使って威力を上げられるのは解った。

 たしか【魔力操作】の説明に「魔法の形状を変えられる」とかもあった筈だけど、何も考えずに流し込んだら威力しか変わらなかったな。
 ちゃんとそういう風に念じて発動すれば出来るんだろうか。

 大きさだって形状のうちだよね。具体的にどれ位にしたいかって考えた方が良いかな?
 とんでもないサイズの火とか出てこられても困るし。

 よし、じゃあ五倍くらいの大きさにしよう。それくらいなら大丈夫でしょ。


 おぉ、できた。でも大きくなっただけで速度は遅いままだな。そこにもMPが要るのか?
 っていうかね。今、目の前にジョージさんが居る訳ですよ。完全に呆れた顔で。

「俺さぁ、ついさっき自重してくれって言ったよな?」

「したつもりではあったんですけど……」

 うん。「つもりではあった」。ただ実際に発動に使われたMPが想定外だっただけだ。
 まさか単純に五倍の三乗、百二十五倍も使うとは思わなかっただけですよ。
 すっごいおなかすいた。

「ほんともう、勘弁してくれよ…… 判ってても万が一を考えると見に来ない訳には行かねぇんだからな?」

「申し訳ない」

「さっきも同じセリフを聞いたんだがな。まったく……」

 ぼやきながら帰っていった。文句を言いつつも追い出したりしない辺り良い人だ。
 でも今はそれよりもご飯だ。おなか減りすぎて辛いよ。
 いただきます。


+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ