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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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374/729

374:噛みついてやろう。

「むむ、これはなかなか……」

 むにむにと頭や肩を揉まれて気持ちよさそうなアリア様を眺めながら、のんびりとお茶に浸って温まる。
 いやー、皆の香りも有って凄い落ち着くわー。

「雪ちゃーん、寝ちゃダメだよー?」

「ふぬー」

「何その気の抜けた返事。うりうり」

 むぅ、ほっぺたをぷにぷにしてくるんじゃない。
 そういう事をするならこっちにも考えがあるぞ。


「ぎゃー!?」

 しつこく出して来ていた指にかぷっと噛みつき、指先を奥歯でぐにぐに潰してイチゴ味を美味しく頂いてやった。
 ていうか隣にくつろいでる人が居るからか、驚いたって割には小声で叫んだな。
 変な所で配慮の出来る人だよ、本当。

「うぅ、やっぱりのんびりしてる時の雪ちゃんは猛獣だよぅ」

「いや、やっぱりって何さ」

 目の前に手が有って喋りづらいので、しっかり噛んでから両手でお姉ちゃんの手を掴み、ぐにーっと伸ばして顔から離して返事をする。
 どちらにしろ指噛んだままだから喋りづらくはあるけど。

 そんな事言われる様な行動に覚えは…… いや有ったわ。
 何回かソファーやベッドでゴロゴロしてるところを襲撃されて、仕返しに色々やってたよ。

 ……でもそれ、悪いのはお姉ちゃんの方だと思う。
 覚えてる限り、何か用事が有ったのって一回だけだし。


 ちょっとつつかれただけでいつまでも噛んでいるのは悪いので、ぺっと口から出して【妖精吐息】で治してあげよう。

「んもう、ちょっとつっついたくらいで食べなくて良いじゃない」

「美味しい物を口元に持ってくるお姉ちゃんが悪い」

「うぅ、雪ちゃんが理不尽……」

「はっはっは。元々【妖精】自体が理不尽な生き物だからな。仕方ないさ」

 揉まれながら横目でこちらを見て笑うアリア様。
 まぁ話に聞いた感じだと理不尽そのものな存在だったけどさ。

「ああ、なるほど」

「いや、なるほどじゃないでしょ……」

 中身は普通の日本人だい。
 ……いや、まぁこの中だと人間じゃないし私本来の体じゃないって割り切ってるから、そうとも言えないけどさ。

 自分で言うのもなんだけど、大抵の人が許さないであろう事もまぁ良いかで済ませてるくらいだし。
 主にカトリーヌさんとシルク関係。
 いや、ラキとぴーちゃんもか。


「それに、噛まれるくらいで済んで良かったではないか」

「そうですか……?」

 噛まれた指をさすりながら、「えー?」とでも言いたげな顔をするお姉ちゃん。

「考えてもみろ。相手はこちらを小さく出来るのだぞ? その気になれば噛んだ指から魔力を流し、そのままするっと口の中に引きずり込んでしまえるだろう」

 ……そういえばエリちゃんがそんな感じの事言ってたな。
 小っちゃくされたらガムみたいに噛んでもらう事も出来るとか。


「雪ちゃん怖ーい」

「いや、やらないから。そんな目で見られても反応に困るよ」

 ていうかもう離してるでしょうに。
 つっつかれただけでそれはやりすぎっていうか、せっかくシルクに洗ってもらったのに私の唾液まみれにしてどうすんの。
 いやそういう問題じゃないし、そもそも噛む時点でやりすぎなんだけどさ。

 ん、でも唾液まみれになってもサイズを戻せば、多分そっちは一緒に大きくならないだろうから大丈夫なのか?
 流石に試そうとは言わないけど。
 そもそも試さなくても、この後紅茶の染みてそうな体を大きくするんだから、その時に判る事だろうしね。



「コレット、眠らせてしまわない様にな」

「はい」

 ん?
 あー、うとうとしてるぴーちゃんを隣のカップから撫でてるのか。
 まぁコレットさんがやる事なら心配は無いだろう。
 もし寝ちゃっても、沈まない様にどうにかしてくれるだろうしね。

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