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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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368/679

368:仕掛けてもらおう。

「にしても、そんな状態になって大丈夫なんですか?」

「む? ああ、護衛として、か?」

「問題が有ったらやらせてないってのは解ってますけど、一応」

「うむ、問題無いぞ。心配性だな、白雪は」

 ふふっと笑うアリア様。
 私が心配性っていうか、アリア様が大らかすぎるだけなんじゃないかなぁ?
 まぁそれだけコレットさんを信頼してるって事なんだろうけど。


「ふーむ。ではコレット」

 私の表情を見て納得が行っていないと思ったのか、アリア様が口を開く。
 げ、これ嫌な流れじゃない?

「試しに少しだけ見せてやると良い」

「かしこまりました」

 やっぱりだよ……
 何されるんだろう。


「では白雪様、これから仕掛けますので防いでみていただけますか?」

「え、ちょっ」

「痛みも危険もございませんので、どうかご安心を」

「それならまぁ…… どうぞ」

 攻撃されるんじゃなきゃ、まぁ良いけどさ。
 ていうかコレットさん、カップの中で膝を抱えて綺麗な姿勢で座ったままだけど、どう仕掛けてくるつもりなんだろう。


 そのまま少し待ってみたけど、コレットさんは微動だにしない。
 こっちが何か動いたら来るのかな?

「白雪様」

「はい」

「お気づきになられていない様ですが、既に取らせて頂きましたよ」

「……へ?」

「首に違和感はございませんか?」

「首? ……え、うわ、いつの間に……」

 言われて首に手を触れてみると、喉の左右というか頸動脈の上に一筋ずつ、お茶で線が引かれていた。
 触られた感触さえなかったんだけど……

 ていうかずっとコレットさん見てたけど、声かけられるまで水面は揺らぎすらしなかったぞ?
 ジョージさんがドア開けた時みたいに感知できない様にされてるのか、そもそも揺らさない様に動けるのか。
 いや、どっちでも良いな。どっちにしろ感知できない事に変わりないし。


「というわけで、どうだ?」

「あー、まぁ戻ろうと思えばいつでも戻れるって事は良く解りました」

 コレットさんって素手でも物を切ったりしてたし、その気が有ったらさっきみたいな感じで触られて、首から血をまき散らして死んでるだろう。
 いや、もしかしたら首から上が床に転がるのかもしれないけど。

「うむ、だから心配するでない」

「と言いますか【妖精】の方がその気で魔法をお使いになった場合、この状態でなくとも耐えられない事には変わり無いかと」

「あ、そうか」

 当たれば死ぬのは元々だったよ。
 うん、当たりさえすればだけどね。



「それともう一つ」

「はい?」

 え、まだ何かされるの?

「白雪、試しに形だけで良いから私を攻撃しようとしてみろ」

「なんかやる前から大体察せるんですけど」

「はは、まぁ体験した方が良く解るだろう? 好きなタイミングで、黙って仕掛けて良いぞ」

 アリア様が笑って「ほれ来い」と指で手招きする。
 むぅ、そう言われたらやってみるしかないか。


「ふぃっ!?」

 いくぞーと意識して体を動かそうとした瞬間、脇腹を指でぷにっとつつかれた感触が。
 ビクッてして変な声が出ちゃったよ……

 コレットさんの方を見ると、先程と同じ姿勢のままで座って微笑んでる。
 むぅ、やっぱり出入りした形跡がない……
 水面は静かなままだし、カップの周りにお茶も落ちてないし。

 でもさっきの感触、一瞬だけど確かに指だったと思うんだよなぁ。
 多分わざとだろうけど、マスカットの香りのお茶も付いてるし。


 試しにもう一回、コレットさんの方を見ながら……

「ひぁっ」

 またしても体を動かそうとした瞬間に、今度はお尻をぷにっとつつかれた。
 うぅ、やっぱり動いてる様に見えない……
 ていうかコレットさん、こっそり面白がってない?

「はっはっは。どうだ、仕掛ける事すら出来んだろう?」

「むぅ、仕掛けようと思って動いた時だけきっちり止めてくるんですね……」

 私の反応も含めて、面白そうに見ていたアリア様が得意気に言う。
 無意識にアリア様の方を向いたり、普通に近寄る分には何もされないもんなぁ。

 ……近寄りながらもう一回試してみたら、右足をむにゅって揉まれた。


「えーと…… コレットさんも触ります?」

「はい、是非」

 試しに足を指さして聞いてみたら、真顔で頷かれてしまった。
 むぅ、実は触りたかったのか……


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