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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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364/678

364:洗ってもらおう。

 閉じられた戸をすぐにカラッと開け、シルクに入っていくように促す。
 私の意図を察したシルクがアリア様とコレットさんをひょいひょいっと抱えて、ゆっくりと中へ進んでいった。

「ほら、お姉ちゃんも」

「うん。のわっ!?」

 お姉ちゃんの頭に乗っていたラキが、足下の事を気にせずに踏み切ってジャンプし、こちらに跳び移って来た。
 おかえりー。

 ……じゃなくて、ジャンプの反動で足場のお姉ちゃんが転びかけてるじゃない。
 ぴーちゃんが受け止めてあげたから大丈夫だったけど、気を付けないとダメだよ?
 いや、もしかしたらわざとなのかもしれないけどさ。


「ありがとねー」

「ぴっ」

 正面からぴーちゃんに抱き着いて後頭部をわしゃわしゃ撫でるお姉ちゃんと、気にしないでーとお返事して羽で撫で返すぴーちゃん。
 うんうん、仲良しなのは良い事だ。
 ぴーちゃんの方も自分を怖がらない人ばかりだからか、機嫌が良いみたいだし。

 ぴーちゃんがお姉ちゃんに抱き着かれたまま、お風呂に向かって羽を動かさずにふよふよ飛んでいった。
 それに続いて最後尾でお風呂に入って、後ろ手に戸を閉める。
 おおう、人口密度高いな。
 カップと枡で結構場所取ってるし、シルクがでっかい分余計に狭く見える。


 最初は当然アリア様からか。
 コレットさんも一緒に連れて行くのは、アリア様のそばを離れないだろうからかな。

「そうだ、コレット」

「はっ」

「我々が洗ってもらう代わりに、ラキとぴーちゃんを洗ってあげてはどうだ?」

 ああ、シルクも家の住人とお客様はもてなすとしても、同僚の召喚獣は絶対に自分がお世話しなきゃだめだとは思ってないだろうし、それも有りか。


「はい。ラキ様、ぴーちゃん様、どうぞこちらへ」

 ……なんでもうタオル持ってるんだ?
 最初からそのつもりだったんだろうか。
 でもこの人の場合、今の一瞬で気付かれない様に取りに行った可能性も有るしなぁ。
 まぁ何でも良いか。解っても何か対応するわけでも出来るわけでもないし。

「同じシャワーを使っていては少し狭くなるでしょうから、私がシャワー代わりになりますわ」

「助かります」

 椅子を作り終えたカトリーヌさんが、今度はお湯を出しに飛んでいく。
 あ、近くを通ったタイミングでラキが跳び移って行った。
 ちゃんと足下の私に衝撃与えないように跳べてたし、やっぱりさっきのはわざとか。


「ぴ」

「うん、いってらっしゃい。大人しくしてるんだよー」

 羽で包んでいたお姉ちゃんを椅子に降ろして、いってきまーすとばさばさ羽を振ってコレットさんの所へ歩いていくぴーちゃん。
 綺麗にしてもらってきなさいね。

 てか残ったの私とお姉ちゃんだけか。
 椅子、余っちゃったな。

「あー、ふかふかが行っちゃうー」

「はいはい、大人しく順番待ちしてようね」

「むぅ、仕方ない」

 離れて行くぴーちゃんに手を伸ばしていたお姉ちゃんが、私の言葉で普通に座り直す。
 ついて行っても邪魔になっちゃうからね。


「おー、手際良いなぁ」

「洗われてるのを見る側になるのは初めてだけど、動きに淀みが無いねぇ」

「これ、あまりジロジロと見るでない」

「あ、ごめんなさい」

 おー、とアリア様がシルクに洗われているのを二人で眺めていたら、当のアリア様に叱られてしまった。
 まぁそりゃそうか。全裸だし石鹸は使ってないから泡も無いしね。

 ……でもそう言う割には、さっき脱衣場では隠すでもなく堂々と仁王立ちしてた気もする。
 状況の違いが気になるのかな?
 今はポーズもシルクにされるがままの姿だし、それも有るのかも。


 隣でコレットさんに洗われているラキに目を向けると、コレットさんの手の上できゃっきゃとはしゃいでいたけど、コレットさんはそれを気にせずにすいすいとタオルでこすっている。
 好き放題動き回るラキの動きを阻害する事なく、狙ったところをきちんと拭いてるっぽい。
 ていうかラキ、洗われてる時くらい大人しくしてなさい。

 あ、終わったのかな?
 ラキがぽふっとウサ耳の間に置かれた。

 ラキがこすられてる間にお湯を浴びてしっとりしたぴーちゃんに羽を広げさせ、根元から先に向かって手際よく洗っていくコレットさん。
 ぴーちゃん、自分だと色々お手入れしづらいからか嬉しそうだな。
 胸元の毛づくろいやってあげた時も気持ち良さそうだったし。


「ほぁっ!?」

「おー、ほんとにぷにぷに……あたっ!?」

 ぴーちゃん達を見ていたら唐突にお姉ちゃんが人の足を触って来たので、低くなっている後頭部にチョップを一発。

「せめて言ってからにしてよね」

「うぅ、ごめんなさい」

 解ればよろしい。

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