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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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350/678

350:お友達を増やそう。

 一応ちゃんと確認しておこう。

「えーと、やるのは構いませんけど…… 本当に良いんですか?」

「うむ。何か気になるのか?」

「いえ、私が変な気を起こしたらどうするのかなって」

「む? その様な事をする相手かどうかくらいは判る…… というか、私を騙せたとしてもコレットは騙せんよ。それに先ほどからの表情を見るに、そうした場合どうなるかは察しているだろう?」

「まぁそうなんですけどね」

 うん、まぁ確かにやる理由も無いし、そういう事する度胸も無いけどね。
 偉い人に襲い掛かるとか私じゃ無理だよ。


「つーか白雪よ」

「はい?」

 空気に徹しているジョージさんから何やらお言葉が。

「お前コレット(そいつ)が自分と同じ大きさになったとして、それを突破したり逃げ切ったり出来ると思うか?」

「……無理ですね。同じサイズどころかラキくらいになってても、知らないうちに殺されてる気がしますよ」

「だろ?」

 うん、見失った次の瞬間には首から血が噴き出してそう。
 実際この人たち、その気になったら一切こっちから感知できなくなるしなぁ。
 必要無いから使わないだけで普通に空も飛べそうだから、安全地帯も無さそうだし。



「と言うわけでほら、遠慮なく来い来い」

 クイクイッと指で招くアリア様。
 仕方ない、やるしかないか。
 いや、別に嫌がる必要も無いんだけどね。
 なんか状態異常にするのに気が引けるってだけだし。

「あー、とりあえず落としたらマズい物とか有れば先に置いといてくださいね」

 縮まない物はその場に落ちるみたいだからね。
 下が芝生で服がクッションになったとしても、壊れる時は壊れるもんだし。


「問題無い。服は戻ってから回収すれば良いしな」

 ……っていうかNPCは初期装備みたいな扱いの服、有るんだろうか。
 縮んで光が消えたら全裸だったりしたら、反応に困るんだけど……
 まぁ多分大丈夫か。
 それだとその辺のNPCに使う人が居た時、色々問題になるだろうしね。

「コレットは問題無いだろうが…… 縮んでいる間は取り出すのは止めた方が良いだろうな」

「そうですね。元のサイズで出てきて押し潰されることになりかねません」

 あぁ、そういう事も有るか。


「先にアリア様からですか?」

「うむ。護衛が先に無力化……とは言えないが、されるわけにもいくまい」

「いや、護衛対象が先に受けるのもそれはそれでどうかと思いますけどね」

「害が無いと判っているから良いのだ。実際、本来の用途を気にしなければ有益な効果ばかりだろう?」

「まぁそうかもしれませんけどね。小さくなるのだって場合によっては利点ですし」

 細工仕事とか、小さい隙間に何か落とした時とかね。
 こっちだと無いだろうけど、配線修理とかにも良さそう。
 ……あ、隙間側に描いた魔法陣の修繕とかなら有りえるのかな?


「と言うわけで遠慮なく来い」

「あ、白雪さん。その前にこれをどうぞ」

「ん? ああ、ありがとう」

 カトリーヌさんが横から飛んできて、さっき作ったお弁当をいくつか分けてくれた。

「私も使えれば良かったのですが生憎そうもいきませんので、せめて補給だけさせてくださいな」

「うん、最初から【妖精】だった私が覚えたばっかりの魔法なんだし仕方ないよ」

 MPの消費が結構多いからこれは助かる。
 まぁ追加で二人縮めるくらいならまだ足りはするしその後ログアウトだから問題は無いんだけど、やっぱ減ったままだと空腹感がつらいしね。


「それじゃいきます。あ、シルク、こっちに来て受け止めてね」

 こくりと頷いて私の横に並ぶシルク。
 シルクなら二人同時に持っても余裕だし、私じゃ安定感が足りないだろうしね。
 今回は最初から私と同じ大きさにする予定だし。

 さて、それじゃ【神隠し】を発動して、と。
 ぽわっと光った両手をそっとアリア様の額に押し当てる。
 出来るだけ効果を弱めるように魔力を絞って…… って絞ろうとしてもそんなに減らせないな。
 とりあえず限界まで減らしておけば良いだろう。


「ふむ、確かに心地良いな」

 アリア様が短い言葉と共に光に包まれ、お姉ちゃんと同じ様にバラバラになってから、お姉ちゃんとは違って私と同じサイズの人型になっていく。
 お、ちゃんと調整出来たらしいな。

 光が薄れ始めたところでシルクが進み出て、下り始めたアリア様を片腕で優しく抱き止めて座らせる。
 お、ちゃんと服着てるな。
 その辺の町の人と同じ普通の服だけど、生地と仕立てが良いのは王族補正か何かかな?

「……ふむ、これは中々新鮮な感覚だな」

 目を開いたアリア様が周りを見回し、感想を呟く。

「むぅ。大丈夫とは判っていても、確かにこの高さは中々恐ろしいものだな」

 下を見て自分の状況を改めて認識し、自分を乗せているシルクの腕と肩にしっかりと掴まるアリア様。
 まぁうん、二人まとめて乗せるつもりだから片腕で確保してるもんね。


「コレットもこちらに来い。早いところ下りるとしようじゃないか」

「はい。では白雪様、お願いします」

 アリア様を乗せたシルクにあまり移動させなくて済む様にか、わざわざ少し屈んで高さを合わせて額を差し出してくるコレットさん。
 流石、細かい気遣いも怠らないな。

 こちらも光が薄れたところでシルクがそっと近寄り、反対の腕でそっと受け止める。
 急に動けない分、かなり早めに動き出してたな。
 まぁ落としたら洒落にならない相手を乗せてるし当たり前か。

 ……ってなんで縮んだ時の服もメイド服なんだ。
 生まれついてのメイドか何かなのかこの人は。
 うん、気にしても無駄だしこれもスルーしよう。


「では下りるとしよう。シルク、頼むぞ」

 アリア様の指示に頷き、ゆっくりと降下を始めるシルク。

「しかし、これは中々のものだな……」

「はい。これほどの手触りはそうそう味わえるものではありません」

 ……いや、何で二人してシルクをぷにぷにしてんの。
 確かに気持ち良いけどさ。


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