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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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347/677

347:色々試そう。

「なあ、じゃれるのは良いんだけどやる事やっちゃわないか?」

「あ、ごめん」

 仕返しにお姉ちゃんのしっぽをもふもふしてたらアヤメさんに呆れられた。

「いやー、だってもがれそうだから触っちゃダメって言われてたからさ。チャンスだと思って」

「にしても、せめて触って良いかとか言ってよね。付け根の方はくすぐったいんだから」

「あ、ごめんね。でも雪ちゃんだって人のしっぽ……」

「そりゃ仕返しだもん。で、とりあえず大きくするのはここが限界みたいで、縮めるより大きくする方が消費は少なかったよ」

 言い合っていても仕方ないのでとりあえず簡単に報告しておく。
 お姉ちゃんはなんか微妙に納得の行ってない顔してるけど、まぁ良いだろう。


「ふむ、あくまでも妖精の立場が上という事か」

「まぁ普通のサイズにまで戻せたら皆からかけてくれって追い回されそうですから、それはそれで良いんですけどね」

 元の大きさまでだから、展延性は無意味になるけどね。

「いやー、ユッキーが嫌がって逃げてたら、代わりに町の人たちがボッコボコにしてくれるんじゃないかな」

「それはそれで騒ぎになって困るよ……」 

 下手したら逆恨みされそうだよ。
 今の所あんまり嫌な人には会ってないけど、そんな強い効果が有るって知られたら効率最優先の人とか寄って来そうだし。
 いや、そういう人がみんな変な人とは限らないけどさ。

 ……まぁ最上級に変な人は結構会ってるけど。
 特にそこのお姉ちゃんの耳をふむふむ言いながらモフってる【妖精】。



「とりあえず大体調べたかな?」

「うん、一応書いてある事は把握出来たっぽいね」

 アヤメさんの問いかけに答えつつ隣を見ると、なんかお姉ちゃんが両手でぎゅっと鼻と口の上を押さえてる。

「……って何してんの?」

「んー…… むっむむーむんむー」

「いや何言ってるか判んない」

「いやー、さっきぴーちゃんに飛び込んだ時、最初息出来てなかったんだけどさ」

「うん」

 ツッコんだら手を離して息を吸い込み、普通に答えてくれた。
 ……しかしやっぱりか。ぴーちゃんつよい。


「それなのに少し経っても苦しくならなかったんだよね」

「え?」

「で、今やってみたんだけど…… この体、多分息しなくても大丈夫みたい」

「えー……」

 なにそれ凄い。

「流石に息吸わないと声は出せないけど、吐ききってから押さえてみても全然気にならなかった」

「んーんー言えてたから、吐き切れてないと思うけどな」

「そこは良いの!」

 アヤメさんの無慈悲なツッコミ。
 いや、まぁ確かにそこまで気にするポイントではないな。


「しかしそんなよく解んない特典も有るのかー。なんの為だろうね?」

「ユッキーユッキー」

「ん?」

「それ、おやつが勝手に死んで減っちゃわない様にじゃない?」

「おやつ言わない。まぁ確かに胸が潰れたら息吸えないだろうし、初期のサイズだとコップ一杯でも溺れかねないね」

「あーいや、それもあるけどさー。あー、そっか。それならいっぱい小っちゃくしてもらえば、ガムみたいにお口の中でくちゃくちゃやってもらえるのかー…… それも良いなぁ」

「いやエリちゃんのそういう趣味は置いといて、それもあるっていうのは?」

 良いなぁじゃないよ。
 確かにさっき、一口サイズまで縮めてたけどさ。


「んー、なんていうかさ。自分の力で限界まで伸ばすのはほぼ無理でしょ?」

「うん、出来ても逆に曲げるくらいだねぇ」

 お姉ちゃんが自分の指を掴んで、ぐーっと引っ張ってるけど変化がない。
 まぁ腕力もサイズ相応になってるわけだし、素手で人間を引きちぎれる様な力が無きゃ無理だろうね。

 いや、そんな力が有っても伸びるに従って地味に抵抗増えてたから、最後まで行くのはどっちにしろ無理だと思うけど。
 ゆっくりとは言えどんどん戻っていくし。


「で、窒息もダメってなるとさ。一度お友達にされたら、嫌になっても自力じゃ死に戻れないんじゃない?」

「あぁ……」

 ……確かに、高い所から飛び降りてもグニャって潰れるだけで、少し待てば元に戻るだろうしなぁ。

「いや、でも刃物とか火とか魔法とか、他にも色々有るだろ?」

 若干引き気味のアヤメさんから疑問が。
 あー、確かに。
 刃物が無くても尖った枝とか、刺せそうな物はそこらにあるよね。
 まぁそれは【妖精】側で片づけちゃえるけど。


「アヤメちゃん、ちょっとナイフ置いてみて」

「何、試すの? 良いけどさ」

「ちょっと触るだけなら、切れても雪ちゃんに吹いてもらえば良いしね」

 ゴトッと置かれた自分より大きな短剣に近寄って、指でつーっと刃をなぞるお姉ちゃん。

「……くにゅって指がへこむだけで、全然切れないね……」

「刃物はダメか。まぁ素手よりは可能性有るだろうけどな」

 普通の刃物だと厚みも有るし、自力で千切れるところまで行くのは難しそうだなぁ。
 立てられた刃に飛び降りればあるいはって所か……



「んじゃ魔法は? あんた自分で使えるだろ」

「うーん、ちょっと怖いけど…… 雪ちゃん、怪我したらお願いね?」

「そんな無理しなくて良いんだよ?」

「乗り掛かった舟だよ。流石に怖いから、手にちょっと当てるだけだけどね」

 お姉ちゃんが立てた指の上に【火矢】を浮かべて、それを反対の手でそっと触れる。

「……全然熱くない。あ、カトリーヌさん、投げるわけにもいかないからこれ上げる」

「ありがとうございます」

 触った手でそのまま火の矢を掴んで、ひょいっとカトリーヌさんに押し付けるお姉ちゃん。
 うん、ここテーブルの上だしね。


「あ、ちょっと待ってくれカトリーヌ。それ使ってこれに火をつけてからにしてくれ」

 口を付けようとしたカトリーヌさんを制して、小さい木の棒を差し出すアヤメさん。
 あぁ、私も魔法の火は効かないけど、それで燃えた物は熱かったもんなぁ。

「えっと、動かさないでね?」

「解ってるから燃え尽きる前に……っていうか私の指が無事なうちに頼む」

 あー、ジワジワと燃えていってるもんな……
 このまま持ち続けてると火傷しちゃう。

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