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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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332/678

332:紅茶責めにかけよう。

 おお……
 ボコボコ泡吐きまくってるのを気にせずに、ゆっくりとチャプチャプ揺らしてる。
 熱湯風呂をかき混ぜるみたいな地味な攻撃だな。

 あ、引き上げ……たと思ったら、カトリーヌさんが息を吸うのと同時にまた沈めた。
 せめて吸い終わってからにしてあげない?


 あ、泡が止まった。あれ大丈夫か?
 止まったまま数秒置いて、ちゃぷんと引き上げるシルク。
 ……あの、カトリーヌさんぴくりとも動かないんだけど?

 まぁ消えないって事は生きてるんだけど……
 あ、シルクがぶら下げたまま反対の手で背中をドンッて叩いたら起きた。
 すっごいゲホゲホ言ってるけど無事みたいだな。
 ……あ、沈めた。


「うーわー。過酷だねぇ」

「つーかあれ、あんたが飲み終わるの待ってるんじゃないか?」

 あー、エリちゃんもお茶貰ってたのか。

「ありゃ、悪い事しちゃったかねー?」

「いやー、カトリーヌさん的にはオッケーなんじゃないかな? じゃなきゃ流石に雪ちゃんが止めてるでしょ」

 あー、まぁね。
 中身がぐっちゃぐちゃになっててもメッセージ送れる様な人だし、嫌だったら言ってくるだろうしね。
 ていうか言わなくても自力で脱出できるし。



 あ、終わりかな?
 引き上げてからカップの上で上下に揺すって、ぐったりしてるカトリーヌさんからお茶を落とし始めた。
 あれもいろんな関節に結構なダメージが有りそうだな……

「ぴ?」

 おや、ぴーちゃんにこっちきてーって手招きした。
 ああ、拭いたげてって事か。
 服の中からズルッと大き目のタオルを引っ張り出して渡してるし。

 あ、もう一枚出してテーブルに敷いた。
 ……あれどこに入ってたんだ?
 どう考えてもあんなの仕込んでたら、外から見て判るはずなんだけど……
 うん、まぁシルキーの能力か何かなんだろう。
 よく解んないけど。


「ありがとうございます、ぴーちゃん様」

「ぴゃー?」

「はい、大丈夫ですわ。大変美味しゅうございました」

 ……あれはお茶を飲ませる行為だったの?
 まぁそりゃ嫌でも入ってくるだろうけどさ。

 ぴーちゃんにばふばふとタオルを押し付けられ、垂れない程度に水気を抜かれてからもう一枚のタオルにどさりと落とされるカトリーヌさん。
 いや、今の下手したら首折れるんじゃないか……?
 まぁ一応少しゆっくりだったし、斜めに降ろしてたから大丈夫っぽいけど。


 ぴーちゃんからタオルを受け取って、今度は丁寧にカトリーヌさんの全身を拭いていくシルク。
 あれ、ラキの糸が無くなった。
 あぁ、【吸精】で吸って朽ちさせたのか。

 しかし拭く手付きが私にやるのと同じ様に丁寧だし、やっぱりあの手荒な扱いもちゃんと「ごほうし」なんだなぁ。
 まぁそうじゃなきゃ困るんだけど。

 趣味とかそう言うのだったとしても私にはやらないだろうけど、やっぱなんだか少し怖いし。
 ……いや、そういう趣味でもないのにあそこまで淡々とやっちゃえるのも、それはそれで怖いけどさ。



「さーてさて、お待たせー。さー、ディナータイムだよー」

 お茶を飲み終わったエリちゃんがカップを置いて立ち上がる。
 ……さっきカトリーヌさんが浸けられてたカップが知らないうちにモニカさんの前に移動してるけど、見なかったことにしよう。

「いや、晩御飯は一応さっきみんなで食べたけどね」

「えー? 【妖精】的にはあれノーカンでしょー?」

「いやまぁ確かにMPは回復しないから、そうかもしれないけどさ」

 MPが空腹ゲージの代わりだしなぁ。
 でもあれはあれで美味しいから、できれば食べておきたいよ。


「あっと。少しお腹を空かせるついでに、めーちゃんさんにお水を上げて来ますわ」

「あぁ、確かに溢れちゃいそうだしね。それじゃ私は上で照らそうか」

「わーい、たなぼたー」

「んじゃ、私は準備しとくよー」

 準備って言っても、身に着けてる物をなるべく外して鞄を置いておくくらいじゃない?
 被食セットは設置したまま忘れてたし。

 あ、お姉ちゃんがセットからテーブルを挟んで反対側に避難してる。
 別にエリちゃんは襲わないから大丈夫だよ。多分。
 ……いや、悪ふざけで絡みに行きそうではあるな。


「二人とも、ありがとねー」

「いやぁ、MPが溢れちゃっても勿体ないだけだしね」

 めーちゃんの頭上でぺかーっと光りながら気にするなと返事をしておく。
 遠くて聞こえないけど、多分カトリーヌさんも足元で似たような事を言ってるだろう。

「さて、こんなもんかな」

 少し勿体なくはあるけど、わざと数回途切れさせて余分にMPを消費しておく。
 まぁ多分一杯消費した方が経験値も入るんじゃないかな。
 知らないけど。


「……いや、まぁ問題は無いんだろうけどさ」

 カトリーヌさんを迎えにめーちゃんの足下に降りると、なんか足の甲にぴたーっと貼り付く様にうつぶせで転がってる【妖精】が居た。
 うん、ちゃんと手から水も出してるし、めーちゃんも文句言わないから良いんだろう。

「おっと、迎えに来させてしまいましたか。それでは参りましょう」

 私の声で起き上がって、すぐに飛び立つカトリーヌさん。
 まぁやる事やってるならツッコむ必要も無いよね。
 キリが無いし。


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