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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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327/728

327:無事に出よう。

 全員で出口だと言われた方に進んで……
 いや、カトリーヌさんがこっそり違う方へ行こうとしてたらしく、今ぴーちゃんに蹴り戻されたな。
 多分行ったとしても、痛くしてはもらえないと思うよ?

「にしても、何でラキはさっきからシルクちゃんに睨まれてるんだ?」

「いやー、ちょっとはしゃぎ過ぎちゃったみたいでね。私の後ろに居たぴーちゃんに飛び乗ったせいで、ぴーちゃんが私に突っ込んじゃったんだよ」

「ああ、危ないでしょって叱られてるのか」

「多分ね。二人とも喋らないから、正確には判らないけどそんなところでしょ」

 あ、シルクが「めっ!」って感じでラキに人差し指を突き付けて、頭を強めにグリグリ撫でてる。
 お説教が終わったのかな?


 ラキが横に置いたキャベツを拾って、しょんぼりしたままトテトテとシルクの肩へ登っていく。
 なんか悲しげだし、ちょっと撫でてあげようかな。

「ほら、元気出して。次からは気をつけようね」

 ……むぅ。
 良い子良い子と人差し指で撫でてあげたら、シルクに「むー」って困った顔された。
 甘やかし過ぎちゃダメですよーって事かな?

 あーいやほら、飴と鞭って言うし。
 別に今のにそんな考えは無かったけどさ。


 一応元気は出たのかな?
 ラキが反省してますって顔で頭を下げて、指先にすりすりペロペロしてきた。
 あ、ほらキャベツが肩から落ちちゃうよー……って糸でお尻に繋いであるのか。

 落ちはしないけど回収しづらそうだし、摘まんで渡してあげよう。
 ……いや、受け取ってから改めて差し出されても。別に私、生キャベツはそこまで好きじゃないよ?
 ていうかそれ食べかけだよね。
 私は良いから全部食べちゃいなさい。



 とかなんとかやってたら、気付いたら玄関に着いてたよ。
 いや、そりゃそんな奥行ってないんだから当たり前か。

「それじゃ、お邪魔しましたー」

「こんな遅くに突然大勢で押し掛けちまって、すんませんでした」

「うふふ、気にしなくて良いのよぉ? あなた達なら歓迎するから、またいつでもいらっしゃい」

 帰り際にも改めて謝るロクさんの頭を、触手でよしよしと撫でるジェイさん。
 なんか子供みたいな扱いだな。

 実際、ジェイさんって年齢不詳だけどさ。
 見た目は凄く若いけど、実は結構年上だったりするかもしれないし。
 魔人だった時ならともかく、今は不定形生物だから顔も好きに作れるんだもんなぁ。

 まぁ別にいくつでも良いか。
 何か変わるわけでも、意味が有る疑問でもないし。
 ……あと結構上の方だった場合、下手に追及したらもぐもぐされそうだし。


「私はもういいかな……」

「またそんなこと言うー。アヤメちゃん、ディーさんが作ってるような物って結構好きでしょ?」

「いや、まぁ…… 嫌いじゃないけどさ」

「あらあら。それじゃ私のせいで来てくれなくなっちゃったら、ディーに恨まれちゃいそうねぇ」

「ほら、ジェイさんもディーさんのお客さんならそんなに遊ばないんだし、素直になりなよー」

 なんでお姉ちゃんまでそんなにアヤメさんを放り込みたがるんだ。
 まぁこの場合はイジられないって言ってるんだし、単にアヤメさんももっと楽しもうよって事なのかな?
 ……そんなに(・・・・)って事は、多少は遊ばれるんだろうけど。


「はいはい、来れば良いんだろ、来れば。……変に嫌がってたらレティが面白がるだけだから、諦めて自分で来た方がまだマシだ」

「あー、そうだねぇ。なんか断れない理由を上手い事作って来そうだよ」

 アヤメさんも大変だなぁ。
 いや、本気で嫌がればレティさんもすぐに止めるだろうから、なんだかんだで嫌がりつつもそういう関係を楽しんでるんだろうけどさ。

 やれやれ……って顔のままシルクに向けてちょいちょい手招き。
 そういや降りたままだったな。
 ラキはレティさんが居ないからか、そのままシルクの肩の上に居る事にしたらしい。
 こっちにアピールすれば(言えば)運んであげるのになー。

 お姉ちゃん、そんな焦ってぴーちゃん呼ばなくても、誰も取らないから大丈夫だよ。


 ん? なんかシルクがアヤメさんから降りてこっち来た。
 あー、完全に【姫蛍】忘れてたな。
 正面から両翅の先っぽをふにふにと摘ままれた。
 てかシルク、それちょっとくすぐったいよ。

 外はもう結構暗くなってるし、ぺかーっと翅を光らせておこう。
 そうだ、あんまり意味は無いけど鱗粉もオンにしとこ。
 羽ばたきで落ちたのがキラキラして、ちょっと綺麗だし。

 おー、とジェイさんやお姉ちゃん達が褒めてくれるので、ちょっと張り切ってひらひら飛び回ってみた。
 ……ってそんなことしてる場合じゃない。
 家でエリちゃんが待ってるんだったよ。


 ジェイさんに別れを告げ、外壁の門へ。
 お、ランディさんが門を開けてくれてる。

「どうぞ」

「あ、どうもですー。また来るかも知れないんで、その時はよろしくお願いしますね」

「はい、いつでもどうぞ。と言っても、私のすることは門の開閉だけですが」

 お姉ちゃんがぺこりと頭を下げつつ通り抜け、次回の為の挨拶もしてる。
 うん、まぁ中での護衛をするでもないし、門から来ない相手はスルーだもんね。


 おや、門の外にジルさんも居る。
 特に話しかけてくるでもなく、ただ立ってるだけだな。
 なんだろう、見送り?

 みんなよく解らないままに、とりあえず挨拶して離れてみるけど頭を下げる以外のリアクションが一切無い。
 この人もこの人で、色々と謎だよなぁ……



「そんじゃ俺の宿はあっちだからここで。今日はありがとうなー」

 研究所を出て少し歩いた所で、ロクさんが西側への道に少し進んで振り向き、別れと礼を告げてきた。

「いえいえ、私は連れて行っただけですから。お疲れ様でしたー」

 言葉をお姉ちゃんに伝言してもらって、大きく手を振って見た目でも解りやすくばいばーいと挨拶。
 そういえば南西区って行った事無いな。

 一応宿とか集合住宅とかが多いってのは聞いたし、それなら別に私は用が無いから行く機会も無さそうだけど。
 ま、そうは言ってもそのうち気になって行く気がするけど。
 並んでる建物も歩いてる人も現実とは結構雰囲気が違うし、ちょっとした観光気分だね。


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