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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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306/729

306:お手玉しよう。

 【姫蛍】で翅を光らせつつ【大洪水】で指を湿らせ続けながら、色々使おうとしてみる。
 たまに光が消えててシルクに翅をつんつんされて、お礼を言って再発動。
 ありがとねって言う度にちょっとほわっと幸せになってるみたいだけど、役に立てるのが嬉しいのかな?
 良い子だなぁ。

 あ、水も止まってる。
 こっちは再発動せずに別の練習にしてみるか。

 手の平を上に向けた右手から四センチ……ピンポン玉くらいの【魔力弾】をポーンと射出し、落ちて来たのを左手の【吸精】でスルッと吸い込む。
 やっといてなんだけど、ちゃんと落ちてくるんだな。
 まぁ【魔力武具】で作った物も重さを感じないくせに離したら落ちるし、そういうものなんだろう。


 これ地味に難しいな。
 いや、落ちて来たのを受け止めるだけなら何も難しくは無いんだけど、左手を構えた場所に上手く落とす調整がね。
 右手の角度と出力を上手く合わせないと、油断するとどっか飛んで行きそうになるし。

 弱めてあるとは言っても【妖精】の魔法だし、普通の人はぶつかったら痛いだろう。
 うん、飛ばし過ぎない様に気を付けなきゃね。


 しかしこれ、なんかお手玉みたいだな。
 ああいうのあんまり得意じゃないから、三つ以上はやったこと無いけど。

 ちょっと数を増やしてみるか。
 数を増やすって言うか発射間隔を縮めるんだけど。

 左手に吸い込まれるのを見届けずにポーン、ポーンと発射する。
 そうだ、【吸精】も無意識に……発動してたら迷惑すぎるな。
 触れた物全てを干からびさせかねないし。


 なんか楽しくなってきたので、出来る限り間隔を縮めてポポポポポポンと連射してみる。
 おー、軌道のブレで手の平が揺れてるのが良く解るな……

 ん、なんか後ろのシルクから楽しげな感情が。
 ちらっと振り向いてみたら「おー」って顔してた。

 うーん、経験があれば大道芸みたいな感じでいろんなパフォーマンスしてあげるんだけど、そういうのは解らないからなー。
 あ、光が消えた? うん、ありがと。


 火吹きとか手から水を出すとかなら普通に出来るけど、面白く見せる自信は無い。
 ていうか火吹き芸は普通の人は火が吹けないから成り立つ芸だろうし。
 いや、その辺は演出次第か。

 まぁ変に欲張って色々追加しようとすると、うっかり変な方に【魔力弾】を発射しかねないし自重しよう。
 【浮遊】に【姫蛍】に【魔力弾】に【吸精】と、四つ同時に使ってる時点で欲張り過ぎな気もするけど。
 ていうか自然過ぎて忘れてたけど、【魔力感知】も併用してるわ。

 いや、あれは他の感覚と同じ様に普通に感じられる様にするスキルか。
 意識して使うのは凝視したり耳を澄ませるのと同じ様なものだろう。



 考えながらポポポッと出し続けていたせいで、何個か落ちて地面がえぐれてた。
 まぁ普通に使ってても荒れる場所だし、少しくらいは問題無いだろう。

 あ、また消えてたか。ありがと。

 なんだかよく見たそうな顔をしていたので、振り向いてシルクの方から見える様にして続行する。
 翅は前からでも見えるしね。


 どうせ見るなら楽しんでもらいたい所だけど、凄い芸とかは出来ないので地味に工夫してみよう。
 まぁ出来るのは距離を広げたり、射出角度を変えて放物線の高さを調整したりってくらいだけど。

 斜め前に広げた両手の間を、【魔力弾】がまっすぐ飛んで行く。
 徐々に角度を付けて山なりに飛ぶようにして、それをまた戻してとグネグネ動かしてみた。
 これ上手く出力を調整しないと、どっか飛んで行ったり途中で落ちたりするから地味に難しいな。

 たまに出す手と吸う手を入れ変えてみるのも、感覚が変わって難易度が上がる。
 見た目に判り易い変化が有るから、シルクには好評っぽいけど。


 両腕を肩の高さで目いっぱいに広げ、右手から頭の真上を通して左手に落としてアーチを描く。
 慣れてくると結構何とかなるもんだな。
 ……あ、はい。また消えてますね。調子に乗りました。

 一つ一つは地味だけど、【姫蛍】の発動コストも相まってMPをモリモリ消費しているので【魔力弾】にこっそりお弁当を混ぜて吸い込んでおく。
 ……何も考えずにやったけど、これもし結晶が【魔力弾】に反応して爆発とかしてたら洒落にならなかったな。
 まぁ暴発とかしなくて良かったよ。



 ただ飛ばしてるより見た目に動きが有る方がシルクが楽しそうなので、大したことは出来なくても色々と挑戦してみる。
 思いっきり高く撃ちあげてみたり、ポーンと真上に射出した物をくるっと振り向いて背中側でキャッチしてみたり。

 成功する度にシルクが音を立てずにぽむぽむと拍手してくれるので、なんかこっちも楽しくなってくるな。
 色々挑戦したくなっちゃうじゃないか。



 「ぶはっ」

 ……うん。
 膝を曲げて真上に向けた足の裏から【魔力弾】を発射して前で受け止めようとしたら、後頭部に直撃した。
 弱めてるから怪我とかはしないけど、地味に痛い。

 いやシルク、そんな必死に我慢しなくても普通に笑っていいから。
 いけないものを見たって扱いにされる方が恥ずかしいんだよ。

 ……ハッとして周りを見てみたら、こちらから顔を背けてプルプルしてる人が何人かいる。
 くそう、見られてた。

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