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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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305/676

305:水をあげよう。

 あ、そうだ。
 【灼熱旋風】と同時に出せたら、すぐに乾く……ってダメだ。
 感じられるくらいの風出してたら、多分すぐ判る程度には消費しちゃう。

 ふむー。
 こう、何か瓶とかの容器を持ってれば、その内側に発生させてれば危なくないかな?
 でもそれはそれで、定期的に捨てるなり常時ぽたぽた垂らしていくなりしないといけなくなるか。


 いいや、とりあえず指先が湿るのは諦めて発動の練習しよう。
 無意識にずっと続けてられるくらいじゃなきゃ、そんなの関係無いし。

 うん、やっぱり「どうしようかなー」とか考えてるうちに止まってる。
 再度発動して人差し指をしっとりさせつつ、せっかくなので普通の息じゃなくて【妖精吐息】でふーっと吹く。
 湿ってる分、ちょっとひんやりするな……

 少なくともこれくらいなら意識してれば同時に発動出来るな。
 ていうかよく考えたら、同時に使うだけなら役場で糸を十本同時に出したりしてたか。
 そうだ、【妖精魔法】の経験値が目的だったら別に同じ物でも良いんだよね。

 ……なら別に手が濡れる【大洪水】じゃなくて、【灼熱旋風】を一杯出せば良かったのか。
 どっちも【妖精魔法】だし経験値的には…… ってダメだ。
 そもそも節約の為って考えなら、可能なら少なくとも一つずつは使っておかざるを得ないんだった。


 っていうかこのゲームの開発が、ほぼ消費無しの状態で維持し続けたからって経験値くれるのかって気がしてきた。
 最悪の場合、経験値が貰えるのは発動した瞬間だけって可能性まで有るからなぁ。

 まぁ発動コストをあんまり気にせずに水や風を出せるってだけでも意味は有るし、あといくつも同時展開してるのってなんだかかっこいい気がする。
 シャルロットさんじゃないけど、そういうのも大事だよね。
 うん、経験値は貰えたらラッキーくらいに考えておこうかな。



 せっかくだしシルクにも協力してもらう事にしよう。
 弱めた【姫蛍】を発動して翅全体をうっすら光らせ、後ろを振り向いて声をかける。

「シルク、この光が消えちゃったら教えてくれるかな」

 シルクはこくりと頷いて、じーっと私の翅を見つめ始める。
 いや確かにちょっと判り辛いけど、そんな熱心に見なくても。
 まぁ良いけどさ。


 前を向き直して、またしても止まっていた【大洪水】を再発動。
 ちょっと喉乾いたし、一口飲んどこうかな。
 人差し指をくわえてちょっと出力を上げ、水分補給をしていると服の裾をクイクイ引かれた。

「ん? あれ、まだ点いてるよ?」

 きゅぽんと口から指を抜き、振り向いて確認したけど【姫蛍】はちゃんと発動してる。
 シルクがふるふると首を振り、服を引いていた手を戻して人差し指を口元に当てた。


「えっと、シルクもお水が欲しいのかな?」

 遠慮がちに頷いた。

「うん、良いよ。はい、口開けてー」

 ……うおおう。
 開いた口に指を挿しこんで放水しようと思ったら、あむっとくわえられた。
 いや、そんなちゅーちゅー吸っても出ないし、吸わなくてもちゃんと出るから。

 私よりだいぶ大きいとは言っても、普通の量を出すと一瞬で噴き出す羽目になるので控えめに。
 数回喉が動いたと思ったら、唇で挟んだまま私の指を拭う様に後ろに下がって行った。
 懐から取り出した布で私の指を拭いて、「あっ」という顔で私の翅をツンとつっついてきた。


「あっと、忘れちゃってたか。ありがとね」

 教えてくれたシルクにお礼を言って切れていた【姫蛍】を再度発動し、ボックスからこっそりとお弁当を出して【吸精】でもぐもぐ。
 流石に何回も発動してるとそれなりに減ってくるからね。

 ていうか途切れたのって指をくわえられてビックリしたからじゃない?
 いや、それはただの責任転嫁か。

 そもそも、今はビックリした程度で解除しない様に練習してる訳だしね。
 実際ビックリしたって【浮遊】は維持出来てるんだから、他のスキルも【浮遊】くらい馴染んでたら解除されてない筈だもの。
 うん、今のも試練を与えられた様なものだと前向きに捉えよう。


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