挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

282/673

282:自分も登録しよう。

「にしても、いきなり発動しないでよー。もし周りを巻きこんじゃったらどうするのさ」

「その可能性は薄いと判断しましたので」

 言いながら【自爆】のパネルを開き、説明文を指さしながら見せてくるカトリーヌさん。

「……ああ、確かに『爆風が対象以外に影響を及ぼすことは無い』って書いてあるけどさ」

「それならそうなんだろうね。基本的に嘘は(・・)書かれてないものだし」

「本当の事も書かれていない事が多いですけどね」

 うん、【妖精】関連は特に。
 いや他のスキルとかきっちり見てないから、他もそんな感じなのかも知れないけど。


「今ので言うなら、確かに爆風は無かったけどめっちゃ眩しかったしな」

「あー、そうだねぇ」

 アヤメさんの言葉に同意しておく。
 実際カトリーヌさんの方見てると目が開けてられなかったから、周りから見れば隙だらけだったろうし。



「カトリーヌさん、カトリーヌさん」

「はい、何でしょう?」

「どんな感じで、どれくらい痛かったの?」

 お姉ちゃんは何を聞いてるんだよ。
 というか聞いてどうするんだ。
 いや、単に興味本位なのは判ってるけどさ。


「うーん、そうですわねぇ……」

 表現に悩むカトリーヌさん。

「意識を残したままフードプロセッサーにかけられれば、あの様な感覚かもしれませんわね」

「うわぁ……」

「とは言え、普通の方でしたらすぐに気絶されると思いますので、感じられるのは初めの一瞬だけかと」

「一瞬でも気絶する様な痛みを味わうのは嫌だなぁ…… うん、やっぱ封印だ」

 そもそもそんなの、プレイヤーの正気を守るための安全装置とか働きそうだよ。
 問題無く耐えられてるカトリーヌさんが正気なのかって言われると、ちょっと疑問が残るけど。

 いや、うん、ちょーっと感覚が普通の人と違うだけで、正気ではあるのか。



「あっと、それより私も登録してもらわなきゃね」

「さあ、こちらにどうぞ」

 片膝をついて恭しくこちらに手を掲げてくるモニカさん。

「……いや、片手は石碑に触れててくださいよ」

 両手を揃えて掲げてたら登録出来ないでしょうに。


「はっ、そうでした。では改めて」

「頼みますよ、ほんと」

 軽くボヤきながらモニカさんの指先を両手で包む。
 これでほわっと光ればオッケーなんだよね。


 ……あれ、光らない?
 自分からじゃ見えないのかな。

「モニカさん、何か問題でもあったの?」

「いえ、そのような事は御座いませんが」

 お姉ちゃんの問いかけに、何も問題は無いと答えるモニカさん。
 見えないって訳じゃなくて、使ってないだけか。

 でもなんで……
 ってなんかめっちゃこっち見てる。
 いやモニカさんが見てくるのはいつもだけど、それとはなんか違う感じだ。

 ……あー。
 カトリーヌさんみたいに乗ってくれなきゃやらないぞって事か、これ。


「えーと、これで良いですかね……?」

 おおう、ぺたっと座った瞬間に柔らかい光に包まれた。

「ありがとうございます」

「いえ、こちらこそ……」

 なぜかモニカさんに礼を言われたので、こっちもと返す。

 うん、ちゃんと登録してもらえたみたいではあるから、お礼は言うよ。
 ただ、後ろに拳を握ったジョージさんが居るから私は離れるよ。


「ふぐっ」

 あー、真上からゴインッと拳骨が落ちた。
 その場に居たら手の動きに巻き込まれて死んでたな。
 まぁジョージさんがそんなヘマするとは思えないけど。

「仕事は仕事でちゃんとやりやがれ」

「はっはっは。白雪と遊んでいたお前が言うのか」

「あれは目的はちゃんと果たせてますんでね」

 あ、アリア様のツッコミに言い訳じみた事言って消えていった。
 うん、まぁそうかもしれないけどさ。



「ぐぅ…… め、めーちゃん様もどうぞ」

「んー、根っこでもだいじょーぶですかー?」

「恐らくは。出して頂ければこちらから触れますので、手の届く距離にお願いします」

「はーい。むー、えいっ」

 おー、モニカさんのすぐそばから根っこが飛び出した。
 結構慣れてきたのかな?


「では失礼して…… はい、ありがとうございました」

 おー、でっかいめーちゃんがぽわっと光ると、なんか神聖な樹みたいだな。

「んー、ありがとうございますー。今立ってるとこに、出るんですよねー?」

「はい、そのようにさせて頂きました」

「わーい」

 まぁ、他のとこに出たら移動が大変だもんなぁ。
 家の上は問題外だし。



「とりあえず登録はオッケーですね。ソニアちゃんは日没を待たなきゃ無理ですけど」

「うむ。日が沈んでいても少し痛い思いをしてもらう事になるだろうが、耐えてもらわねばな」

「ところで白雪様」

「はい?」

 なんか唐突にモニカさんに呼ばれた。
 なんだなんだ。


「私、頑張って覚えました」

「え、あ、はい。そうですね」

 こっちに反応するの我慢したり、反応して戻らされたりはしてたね。

「つきましては、ご褒美を頂けると大変嬉しいのですが」

「……えーと、うん、お仕事ですよね……? まぁ出来る事なら別に構いませんけど」

 あ、一瞬だけジョージさんが出てきて、軽く拳骨入れて消えていった。
 まぁそりゃ叱られるよね。


「何か希望はあるんですか?」

「は、はいっ!」

 えらく勢いが良いな。
 嫌な予感しかしないぞ。


「さきほどのお酒……は少々欲張り過ぎですので」

 うん、一瞬私が微妙な顔になったの見てやめたよね、今。

「出来ましたら白雪様のバターを頂けたらと……」

「えー…… うー」

 ぬぅ、バターか……


「お、嫌そうだな」

 うおぅ、横からジョージさんが割り込んで来た。

「あの、そのフリで出て来られると嫌な予感しかしないんですけど」

「おう、間違ってないから安心しろ」

「出来ませんよ」

 何を安心しろと言うのか。


「そらそうだ。で、嫌そうなら丁度良い。姫様、罰としてやらせるんでコレットが持ってるバターを出させても良いですかね」

「ぬ、出させるのは構わんが、罰とな? 白雪が何かやったのか?」

「えっと、自分でも心当たりがないんですけど……」

「やっぱり忘れてたな。お前、さっき姫様が【妖精】の話してる時に【石弾】使ってそいつにツッコんだろ?」

「はい」

「お前、【土魔法】登録してねぇだろ」

「……あっ」

 そういえば、テーブルの上(ここ)は結界の外だった……

+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ