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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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270/728

270:マッサージを振り返ろう。

「で、帰ってきてめーちゃんに挨拶して、家に入ったらシルクが出迎えてくれたんだけど」

「けど?」

「ぴーって挨拶したぴーちゃんが唐突に匂いを嗅がれて、むーって顔で見られてた」

「え、何でだ?」

「なんか私の匂いが移ってたみたい。研究所でめっちゃスリスリされてたから」

「判るものなんですねぇ」

 ……私匂ってないよね?
 そういうのってある程度までは、自分じゃ判らないものだろうしちょっと心配になるよ。

 まぁ召喚獣以外にそういう反応された事は無いし、大丈夫だと思うけど。
 いや、そういうのは相当ひどくないと、あんまり言わない気もするけど。


「本当に匂いなのかはよく判んないけど、まぁ鼻で嗅いでたし匂いって事で。で、ドアを閉めたらすぐに上着を脱がされて、抱っこされてなでなでスリスリされた」

「ずるいぞー、私も可愛がれーってことかな?」

 行動からすると、むしろ『私にも触らせろ』って感じもするけど。

「多分。まぁ自分で戻るって言ったとはいえ、お仕事させて放っといたのは事実だからこっちからも撫でてたら、お風呂の近くの部屋に連れていかれた」

「風呂の近くというと、初めに布を置いておいた部屋かな?」

「そうですね。今は壁一面に棚が作られて、サイズごとに整頓されてましたよ」

「ふむ」

 そういえば色々作ってたけど、工具とか有ったっけ?
 もしかしたらシルキーの能力で、家の事に使う簡単な魔法なら使えたりするのかな。

 召喚獣の能力って、ちゃんと把握できてないんだよね。
 まぁ今度覚えてたら聞いてみようか。覚えてたら。



「ただ、棚だけじゃなくてなんかマッサージ用のベッドが出来上がっててね」

「あー、穴空いてたりするやつ?」

「そうそう、そういうの。で、脱がされてからそこに置かれて」

「え、雪ちゃん玄関で脱いでなかった?」

「あっちは上着で、今度は妖精の服の方。まぁ別に誰かが見てる訳でも無い屋内だし、諦めて好きなようにさせたけど」

「相変わらず無駄に寛大だな」

「私が脱がそうとすると殴りますのに」

「いや、それは当たり前だろ」

「そもそもあれ、中庭で職員さんに見られてる場面じゃないの。いや言うまでも無いと思うけど、屋内でも脱がせないからね?」

 なるほどって顔するんじゃない。
 やらせはしないぞ。


「マッサージ台に置かれたという事は、存分に揉まれたという事ですか?」

「うん。ただ、揉むだけだと思ってたらめっちゃバター塗り込まれた」

「オイルマッサージの様な感じですか」

「あー、それで裸にしたんだねぇ」

「だね。全身に塗りたくられて、もみもみされたよ。結構気持ち良かったし、カトリーヌさんも興味があったらお願いしてみると良いんじゃないかな」

「それは良いですね。しかし、私のような者に施術して頂けるのでしょうか?」

「忙しい時じゃなきゃ大丈夫でしょ。そもそも、もっと大変な事に付き合わせておいて今更だよね」

「ああ、そういえばボコボコにさせてたな……」

 そうそう。
 あれをやらせておいてマッサージに遠慮してどうするんだ。


「いえ、こちらはバターを消費してしまうので」

「あー、そういう事ね。でもまぁ私達に塗る分なんて大した量じゃないし、それでも気になるなら自分で買ってきたり、シルクにお駄賃あげたりしたら良いんじゃない?」

「と言いますか、使わずに揉んでもらえば良いだけなのでは?」

「あ、そっか。まぁその辺はご自由にって感じだね」

「ふむふむ。ではまた機会が有れば頼んでみる事にしますね」

「【妖精】にバター、か……」

 おおっと、なんかアリア様が呟いてるぞ?
 これちょっと嫌な予感しかしないぞ?



「白雪」

「はい、なんですか?」

「過去の資料に『【妖精】の集まる所にバターを一晩置いておくと、少し減ってしまう代わりに格段に質が良くなる』という記述が有ったのだが」

 はいきた。あんまり言いたくないやつ。

「量が減るのは【妖精】が取って行ったのだろうと思えるのだが、質が良くなるのはどういう事か判るか?」

「えーと…… ちょっとわかんないですね」

「あ、これ嘘ですね」

 おい待てお姉ちゃん。
 何故即座に見抜いてバラしちゃうんだ。


「む、何か知っているが教えたくないという事か?」

「教えたくないというか……」

「あー、お茶みたいに恥ずかしい感じ?」

「なんでそういう事言っちゃうかな。まぁもう言うしかない感じになってるから良いけどさ」

「どうぞ」

 おおう、コレットさんがスッとバターを乗せたスプーンを出してきた。
 やってみせろって事かー。


「……カトリーヌさん、ちょっとこっち来て」

「はい」

 自分でやるのは恥ずかしいので、せめてもの抵抗として人を犠牲に。
 スプーンから両手で掬い取って、とうっ。

「あひぃ」

「変な声を出さない。どれくらいやれば良いんだろ」

 あ、ラキが走ってきて飛び乗ってきた。
 私の肩の上でじっと見てるな。


 あ、肩をぽむぽむされた。
 もう良いって事かな。

「えーと…… モニカさん、指出してください」

 人に塗りたくったバターを躊躇なく食べそうな人選となると、必然的に絞られるよね。
 実際スッと出してきたし。


「おぉ、これは…… 素晴らしいです」

「白雪、モニカでは質が変わっていなくても反応が同じ気がするのだが」

「あっ」


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