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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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266/678

266:研究所の話をしよう。

「まぁそれはともかく。その後ラキがぴーちゃんとちょっとしたケンカして、もぐもぐされてた」

 カトリーヌさんの扱いの難しさにガックリきつつ、話を続ける。
 どう扱ってもダメとか、関わった時点で負けじゃないの。
 いや、別に勝ち負けの問題ではないけどさ。

「ケンカってなんで?」

「いや、大したことじゃないんだけどね。転がってモフモフされてたぴーちゃんがうとうとしてたのを、ラキがおーい起きろーってほっぺたぺちぺち叩いて」

「モニカ、破ったら給料から引いておくからな」

 あ、また握りしめてる。


「で、せっかくいい気分だったのにーって感じで、こうパクッとくわえてペッて吐き出してた」

 こんな感じと両手で示しながら、状況を伝える。

「すぐ吐き出したんだね」

「うん。で、投げられたラキが再度駆け寄って、お姉ちゃんにやるみたいにシャドーしてたんだけど」

「そろそろ許してくれないかなぁ……」

「他の人は割とすぐに許してるんだけどねぇ。なんかお姉ちゃんだけは威嚇するんだよね」

「見てて面白いから、もうそのままで良いんじゃないか?」

「ひどい!」

「まぁそれはともかく」

「雪ちゃんまでー……」

 お姉ちゃんがしょぼーんとしてるけど、諦めてもらおう。
 多分キツく言えば止める様にはなると思うけど、それもどうかと思うし。

 ……いや、ペットが人に絡んでるのを止めるのは飼い主の義務だとは思うけどね。
 それはそれ、これはこれ。相手、身内だし。


「向かって行ったけどまた捕まって」

「ダメじゃん」

「吐き出されてから悔しそうに地団太踏んで、むきゃーって感じで腕を振り回しながら突っ込んでいった」

「いやいや、子供かよ……」

「うん、私もちょっと思ったけどさ。三度目も正面からまっすぐ突っ込んでいったからあっさり捕まって、今度は起き上がってもくわえられたままでしばらく解放してもらえなかったよ」

「あー、まぁ吐き出してもまた来るだろうしなぁ」

「多分そういう事。まぁ違うかもしれないけど」

「そういえば、もぐもぐと言っていましたね」

 思い当たった様に言うレティさん。


「うん。その後少し話をして、振り向いたらなんか口がもごもご動いてた」

「大丈夫だったの?」

「ぐったりはしてたけど、怪我とかは無かったよ。話してる間、ずっと舐め回されてしゃぶられてたっぽい。多分美味しかったんだろうね」

「そんな一言でまとめて良いんだろうか」

「良いんじゃないかな。綺麗に拭いてあげてたし、『いぢめられたー!』って泣きついてきたけど後でちゃんと仲直りしてたしね」

「そういう問題か? まぁ本人が納得してるなら横から口を出す事でもないか」

「そんな感じ。で、私はそこでお暇して、カトリーヌさんは作りたい物があるとかで工房に残った」

「多分聞かない方が良いやつだよねぇ……」

「あら、その様な事は御座いませんわ。今日は普通の小物を作ろうとしておりましたので」

 お姉ちゃんの呟きに反論するカトリーヌさん。
 でも今、今日は(・・・)って言ったよね。


「作ろうとしたって事は、上手く行かなかったのか?」

「ええ。少々精度を必要とする作業でして、今の私の技量ではなかなか。急ぐ必要の有る物でもありませんので、気長にやって行こうと思っていますわ」

「何作ってるの?」

「秘密です。完成してのお楽しみというやつですわね」

 むぅ、隠された。
 でもカトリーヌさんの普段の行い見てると、あんまり楽しみに出来ないんだけど。
 いや、別に嫌がらせみたいな事はしないのは解ってるから、そこまで突き放す必要は無いけどね。



「それじゃ、まぁ良いか。で、そこで別れて研究所に向かった訳だけど」

「あ、そういえばその研究所っていうのはどこにあるの?」

「えーと、工房がある辺りから少し南かな。そんなに離れてはいないよ」

「んー、あのあたりにそんなの有ったっけ?」

「あ、あの何か有りそうな妙な塀の中ではありませんか?」

「そうそう。あの中にあるよー」

 ……いや、居る(・・)よー、かな?


「あぁ、あれか。何であんな厳重に囲われてるんだ?」

「何か危ない生き物でも飼ってるの?」

「あー、いや、飼ってるっていうか……」

「そこに居る連中自体が危険人物として恐れられているからな。周囲の者たちへ配慮して、隔離しているのだよ。当然本人たちの了解は得てあるがな」

「ええぇ……」

 あ、お姉ちゃんが引いてる。
 まぁそりゃそうか。


「その人達は、一体何をしでかしたんですか……」

「無差別に危害を加える事は無いのだが、忍び込んだ者には容赦が無いからな」

「でも、大抵皆容赦ないんじゃないですか? モニカさんもそう言ってましたし」

「あれらと一緒にされるのは心外なのですが」

 うん、まぁそうだろうね。


「撃退するだけなら良いのだがな。奴らの場合は丁度良いと言って実験材料にしてしまうから、知られてしまえばその様な評判になるのも仕方の無い所は有る」

「えええぇぇ……」

「まぁ自分達でも解ってるみたいですけどね。どうでも良いって感じでしたね」

「自分で言うのもなんだが、連中は基本的に私しか眼中に無いからな。好かれようと嫌われようと、邪魔さえされなければそれで良いのであろうよ」

「白雪、よくそんな所に行こうと思ったな……」

「いや、知ったのは行ってからなんだもん。一応脅されはしてたけど、そこまでとは思ってなかったよ」

 知ってたら行ってたか微妙な所だよ。
 我ながら行かないって断言できないのはどうなのよって気もするけど。
 まぁ良いか。


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