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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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233/678

233:迎えに行こう。

「んもー、くすぐったいよぴーちゃん」

 仕返しに両側からぴーちゃんの脇のあたりをこしょこしょくすぐってやった。

「ぴぁっ!?」

「ひぁっ!?」

 うぅ、ビクッてした動きで翅の付け根を擦られて、自分もビクッてする羽目になってしまった……


「うふふ、私も混ぜてー?」

「ぴっ」

 ジェイさんがスーッと伸ばしてきた触手を羽でペチッと叩き落とし、しっしっと追い払う様に羽を振るぴーちゃん。

「あら残念。おねーさん寂しいわー?」

「まぁあれだけ色々やってたら仕方ないんじゃ……?」

 好かれる行為って本を読ませてあげたくらいじゃない?


「うふふ、そうねぇ。ディー、入るわよー」

 あ、もう着いてたのか。

「あれ? ドアとか通ってなくないですか?」

「あら、そのくらいどうとでもなるわよー?」

 触手でお腹をぷにぷに押さえながら、通路の壁をうにょうにょ動かすジェイさん。
 いや別に連動してないでしょそれ。

 まぁ良いか。要するに直通の通路を作ったって事ね。
 素早く動かすのは難しくても、ゆっくりならやりたい放題って事か。



「お邪魔しまーす」

「やあ、いらっしゃい。ほらラキさん、ご主人様がお迎えに来たよ」

 机に右肘を乗せて拳を上に向け、親指を横に出して手首から先をクルクル回転させるディーさん。
 その指先にラキが糸を付けてぶら下がり、遠心力で斜めになりながら一緒にクルクル回って遊んでいた。
 遊園地の回転ブランコみたいになってるな。


「何やってんですかって言いたい所ですが、ちょっと楽しそうですね」

「あら、白雪ちゃんもやってみる?」

「いや、やりませんけど。自分で飛べるとあんまり新鮮味が有りませんし」

 あ、机から落ちない様にタイミングを合わせてラキが糸を切り離した。
 ポーンと飛んで、タンッタンッと跳ねながら着地の度に勢いを殺していく。
 おお、無駄に前方宙返り。いや無駄なのかは知らないけど。


 六回跳ねてピタッと止まり、こちらに振り返って笑顔で両手をブンブン振ってきた。
 こちらも手を振り返しておこう。

 おや、何やらディーさんにアピールしてる。

「なんだい? ああ、さっきのを披露したいのか」

 なんか壁に貼ってある紙で出来た射撃の的みたいなのを指さしてるな。
 なにかやってたのかな?


 壁の方に有る棚から、別の腕を持ってくるディーさん。
 おお、クロスボウみたいに弓が付いた腕だ。

 ……腕につける意味、有るの?
 いや、意味とかそういう事はどうでも良いんだろうけどさ。
 なんか肘から先がドリルになってる腕とか有るくらいだし。


 それは良いとして、弓が付いた腕でどうするんだろう。

「よーし行くぞ、ラキさん。白雪さん、良く見ていてあげてね」

 あ、差し出された手にラキが飛び乗った。
 肘の方まで行ってセットされた太めの弦に一番前の脚を乗せ、両手でもがしっと掴む。
 で、ディーさんが的に拳を向けて準備完了らしい。
 ちょっと、ほんとにそれ大丈夫なの?


 ラキがディーさんの腕の上からこちらに笑顔で手を振って、弦を掴み直して後ろの脚を上げて下ろす。
 もう一回上げて下ろして、上げて下ろ

「おおぅ……」

 三回タッチしたら射出の合図だったのか。
 目で追いきれない様なスピードで発射されて、一瞬で壁に到達してぺちっと紙にぶつかる音を立てるラキ。

 怪我とかしてないかな?
 初めてじゃないみたいだから大丈夫だろうけど……

 あ、的の真ん中に糸で引っ付いて手を振ってる。
 よくあんな勢いでの発射と着弾に耐えられるなぁ。
 私だったら発射の時点でバラバラに飛び散ってるよ。


「おー、ど真ん中。凄いですねー」

「はっはっは。僕は的の端を狙ったんだけどね。凄いのはラキさんさ」

「え?」

「あの一瞬でズレを判断して、脚を動かすことで風の受け方を変えて着弾点をずらしてるんだよ」

「マジですかー……」

 発射と殆ど同時にペチッて聞こえてた気がするんだけど……
 君は毒持ちの誘導弾か、ラキちゃんよ。
 おお、ディーさんと話してる間にダッシュで帰ってきたのか、机の上ですっごい自慢げに胸を張ってる。

 って机に登るの早いなおい。流石はクモだなぁ。
 垂直の柱なんて物ともしないか。


「凄いねー、ラキ。いや、ほんとに凄いよ」

 全身で「すごいでしょー! ほめてほめてー!」とアピールしているラキちゃんをひょいっと摘まみ上げ、左手に乗せて人差し指でよしよしと撫でまわす。
 お尻をコリコリと撫でていると、私の目を見ながら自分のほっぺたをつんつんと突っつく。

「ん、こう? あ、違うのね」

 頭からほっぺたにツイーっと指を滑らせて撫でてみたけど、両手で掴んでちゅーっと吸い付いた後に首を振られた。
 違っても一応甘えはするのか。


「じゃあこっち?」

 ラキを乗せた左手を顔に近づけてみる。
 あ、合ってたらしい。
 両手を広げてピタッと抱き着いて来て、目のすぐ下に頬ずりしてきてる。

 なんか幸せらしいので、そのまま右手でなでなでを続行する。
 背中をさするとお尻がぴこぴこ踊って面白いな。

 ぴこぴこしてるお尻を後ろから指で包むように持ち、もにもにと揉んでみる。
 おおう、すりすりからぺろぺろちゅっちゅに変わった。


 ……ぴーちゃん、寂しそうにぴゃーって声出しながらキュッと絞めてこないの。
 さっき一杯撫でてあげたでしょー?



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