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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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179/678

179:一休みしよう。

 リハビリルームにはいくつかの家具や道具が置いてあるだけかと思ったら、最初に来た部屋とは違ってドアが二つ増えていた。
 カメリアさんに聞いてみると、私達みたいな体のサイズが違う種族の距離感を修正する為の通路の入り口と出口だそうな。
 ほー、ちょっと行ってみようか。

 試しにドアを開けてみると、両手を広げたくらいの幅の通路になっていた。
 でも数メートル先で左に曲がってて、奥がどうなってるかここからじゃ見えないな。


「ちょっと行ってきますね」

 正直な所もう感覚の修正も慣れたし別にやらなくてもいいんだけど、何が有るのか少し気になる。

「はい、どうぞ」

 返事をしてカメリアさんがこちらへ近づいてくる。
 あれ、一緒に行くの?
 あ、そういえばサポートするために居るんだっけ。

 カメリアさんは攻略情報になりかねない事を話すことは許されていないそうなので、適当な世間話をしながら歩いていく。
 作成時の質問で答えられる事はどうなのかと思ったが、全員がこの部屋に来られる訳では無いのでダメらしい。
 別に開放すれば良いのにとも思ったけど、やらないのは何か理由があるんだろう。

 世間話って言ってもゲーム内の事を話してるし、割と普通に喋ってるからダメな基準がよく判らないな。
 露骨にごまかしたり言えないって言うとそこから推察できるから、判らない様に上手くぼかしてるんだろうか。
 まぁいいか。別に聞き出したい訳でも無いし。


 最初の角を曲がるとすぐに下り階段があった。
 まぁ確かに現実で踏み外すと大変な事になるもんね。

 壁からせり出した柱や床に置かれた箱などの障害物といくつかの曲がり角を経て、今度は登り階段。
 うん、特に問題無く戻ってこれたな。
 別段面白い物も無かった。まぁそういう目的じゃないんだから当たり前なんだけどさ。

「やー、すっごい普通ですね」

「そうですね。白雪様の場合は家をお持ちですので、あまり新鮮味も無いかと」

「あー、確かに」

 この部屋じゃなくても、自分の部屋で少し過ごせば問題ないかも。
 家の中だけならちょっと天井が高いくらいで、私と同スケールだし。
 まぁ自分の体の方に若干の違いはあるけど、スキルを使わなかったら翅が有るくらいだもんね。


「それじゃ、失礼しますねー」

「はい。あ、白雪様。ベッドに寝てギアを被った状態でログアウトすることをお勧めします」

「あ、そうか。ありがとうございます」

 普通にベッドに座ったまま出ようとしてたよ。

「役目ですので。それでは、お疲れさまでした」

 カメリアさんに見送られて現実に戻っていく。
 いや、ギア被ってるからこっちからは見えないけどさ。




 ふいー。
 よし、ちゃんと私の部屋だな。当たり前だけど。
 さてさて、遅くなっちゃったけどさっさとご飯食べちゃおうか。


「雪ちゃんおかえりー。遅かったねぇ」

「いや、色々有ってね。……んー、これくらいなら温め直さなくていいか」

 カレーはまだ冷めきってなかったのでそのまま投入。
 熱いの苦手だし丁度いいや。


「何か面白い事は有った?」

「面白いって言うか…… うん、とりあえず【妖精】が滅びた理由の候補が二つ増えたかな……」

「何が起きたのか気になるんだけど…… 二つって何と何?」

「えーと、上質の研磨剤? ワックスかな? と【吸血鬼】のおやつ」

 ……うん、ご飯食べてる時に思い出す事じゃないな。


「おやつはともかく、ワックスって何が起きたの……」

「んとね、あの後色々有ってソニアちゃんとエリちゃんもあそこに住む事になってさ」

「へー。モニカさんと一緒に?」

「ソニアちゃんは一緒にって言えるかな。地下室を新しく作ってもらってだけど。エリちゃんはお昼に物置作ろうかって言ってたじゃない? そっちに」

「あぁ、言ってたね。ほんとに作っちゃうんだ」

「うん。で、それらの話をする為に大工さんが来たんだけど、その人の頭についてる牛っぽい角を見てカトリーヌさんがね」

「また暴れちゃったかぁ」

「うん。で、死に戻った後に角を拭いてみたら、なんかすっごい綺麗になってたと」

「【妖精】って本当に何なの?」

「私が聞きたいよ」

 いや、本当に。
 知れば知るほど意味が解らなくなっていく存在だよ。
 全容を知ったら正気でいられなくなるんじゃないか?



 ご飯を食べながらお姉ちゃん達がログアウトした後の事を話す。
 もちろんカトリーヌさんの詳細はあんまり思い出したくないので、ざっくりとだけど。

 あとソニアちゃんのお酒発言もぼかしておいた。
 気にしてないみたいだったけど、個人情報だし勝手に教えて良い物ではないだろうからね。


「ソニアちゃんの召喚獣ってどんなだった?」

「あ、しまった」

「見てないんだ。まぁ一緒に住んでればいつでも見せてもらえるよね」

「だねー。なんかちょっと特殊らしいし、楽しみにしておこっと」

 【妖精】だと色々小さめになってたけど、【吸血鬼】だとどうなるんだろう。
 まぁ見てのお楽しみってことにしておくか。


「あ、そういえば何か新しいスキルや召喚獣は出たかな?」

「あー、チェックしてなかったなぁ。何か覚えてても、アナウンスが無くて気付けないんだよねぇ」

 こまめにチェックする癖をつけた方が良いのかな。
 まぁいいか。そこまで頻繁に増える物でなし。


 ご飯を食べ終わって色々と片付け、お茶を飲みつつちょっとのんびりする。
 しかし今日は本当にゲームしかしてないな。
 ……まぁ普段も大体家で本読んでるかゲームしてるかだし、そんな変わらないか。



 あ、言い忘れてた。

「お姉ちゃん、ちょっと良い?」

「ん?」

「ログインしたら作業してる大工さんが居るかもしれないんだけど」

「うん」

「筋肉は褒めちゃ駄目だからね」

「……えっ?」

 意味が解らないといった顔になるお姉ちゃん。
 まぁそりゃそうだろうなぁ。
 とりあえず、私はちゃんと駄目って言ったからね。

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