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VRMMOで妖精さん 作者:しぇる
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131:人を集めよう。

 何故動けないのにさぁ行くぞって雰囲気にしたのか。

「おーい」

 ん? あぁ、アヤメさんか。
 レティさんも一緒だな。帰る途中で合流したか。


「おつかれー。訓練はどうだった?」

「ん? あぁ、それなりってとこだな。それより何してんの? その子、お前を襲ったっていう【樹人】だろ?」

「あれ、知ってるの?」

「掲示板に書き込まれていましたよ」

「いつものにな」

 あぁ、見守るスレ(アレ)ね。
 ってことは、めーちゃんを囲んだ人達の中にプレイヤーも居たのか。
 そういえばNPCも掲示板は見られたりするんだろうか?
 ライサさんがパネル使ってるのは見たけど、流石にそれは無いかな?
 まぁいいか。


「あー、実際は違ってね。別に襲われた訳じゃないんだよ。使った事無い固有スキルを、私が見せてーって頼んだら暴発したってだけの話なんだ」

「あぁ、白雪も何度もやってることか」

 うるさいよ。

 

「それでしたら、その様に書き込んでおきますね。誤解は解いておいた方が良いでしょうから」

「あ、お願いー。NPCの人達はどうしよ」

「んー、あの人達だったらエドおじさんに話してお願いすれば大丈夫だと思うー。でもおじさんの家知らないし、もう帰ってるだろうから明日かなー」

「そっか。それじゃ明日私が行ってくるよ」

「白雪、その人は【聴覚強化】持ってるのか?」

「あ。……まぁモニカさんにでもお願いするよ。業務外だろうけど」

「あの人なら【妖精】の頼みなら大喜びで引き受けるんじゃないか?」

「多分ね。今日もちょっと危ないレベルで鼻血吹いてたし」

 あの後ちゃんと回復したんだろうか。
 まぁあの人の事だし大丈夫か。


「何やってんだよ本当にあんたらは……」

「ところでアヤメさん」

「ん?」

「腕力に自信ある? 具体的にはこの人を私の家まで運べる位に」

「いや無理だよ。私も前衛だから一応STRは高くしてるけど、基本的には手数で稼ぐタイプだし」

「そっかー。どうしよっかな」

「ん、何? 攫って巣穴でも作るのか?」

 だからなんでそういう発想になるんだ。
 っていうか家あるの知ってるだろ。


「いやいや、妖精を何だと思ってるのさ」

「得体の知れない何か」

「いやまぁうん、否定はできないけどさ」

「まだ何か、人に言えないおぞましい生態でも隠されてるんじゃないのか?」

「人をおぞましいとか言わない。でも本当に有りそうなのが怖い」

「だろ? あ、そうだ」

 ん、いきなり横むいてどうしたんだ?


「ごめん、ちょっと遅れたけど私はアヤメ。で、そっちの白いのがレティシャだよ。よろしくね」

 あぁ、お互い名乗って無かったか。
 というか確かに白いけど、紹介の仕方が雑じゃない?

「よろしく。レティとお呼び下さいね」

「よろしくー。私はエイス・メイ。めーちゃんって呼んでねー」

「喋っても顔は動かないんだな……」

「んー。これ飾りみたいな物だしねー。不気味だったらごめんねー」

「いやごめん、そういうつもりは無いよ。ただ思った事が口に出ただけ」

「確か木のまま喋る事も出来るんですよね」

「んー。喋りにくくて途切れ途切れになっちゃうんだけどねー」

「へぇ、あながち無意味って訳でもないんだな」

 本当よく解らない種族だよなぁ。
 言ったら絶対にお前が言うなって言われるから黙ってるけど。


「で、めーちゃんを運びたい訳なんだけど。どうしよっかな」

「まぁ周りの連中に頼むか雪スレの連中に召集かけるかのどっちかだろ。前回の魔法系召集で物理職が悔しがってたし、呼びかけたら喜んで集まるんじゃないか?」

 いや雪スレて。あくまで【妖精】スレだからね?
 今はカトリーヌさんも居るんだし。

「このサイズなら五人も居れば普通の前衛でも運べるかな。今ならレティも居るし。鍛えてればもっと少なくても余裕だろうけどさ」

 一人頭数百キロはありそうだけど……
 物理職って凄いなぁ。


「なんか鬼だった時のカトリーヌさんは、一人で北西の畑まで担いで行ったらしいよ」

「凄いな【鬼人】…… で、どうする?」

「うーん…… それじゃ、とりあえず周りの人に」

「あ痛っ。んー、あれもダメかぁ」

「ん?」

 声のした方を見ると尻餅をついた熊さんが居た。
 いや、また妙に良いタイミングで現れるな。


「おー、妖精さんだ。おいっすー」

 相変わらずノリが軽いな。死に戻ったばっかりだろうに。

「おいっすー……で良いのかな」

 相手に合わせて返事をしつつ手を上げておく。
 この人は聞こえなかったはずだし。


「なになに、何の集まりー? うわー、でっかいねー」

 普段と違う面子だからか、割と遠慮無く近寄ってきたな。

「パーティーの所に戻らなくていいのかい?」

「どうせ今から走っていっても、帰ってくる所に合流するだけだしー」

「そか。それじゃ今は時間あるのかな?」

「ん? 皆が戻ってくるまで結構かかるし、割と暇かなー。どしたん?」

「ちょっと妖精さんをのお手伝いをやって欲しいなーってね」

「お、やるやるやっちゃうー。私を誘うって事は力仕事かなー?」

 流れるように捕まえに行ったな、アヤメさん。
 しかし内容も聞かずに引き受けるなよ。こっちが心配になってくるから。


「そうだね。このでっかい子を、妖精さんの家まで運びたいんだよ」

「ほほう。んー、こりゃ私一人じゃ流石に無理だなー。今はペナもあるしねー」

「そんな無茶は言わないさ。私もやるし、あと数人は誘うよ」

「それなら大丈夫だねー。妖精さんちって遠いの?」

 そういえば昨晩は訓練してたから、付いて来てなかったか。


「北の公園だから、ここからだと少しあるね。そうだな、少し余裕を持たせてあと六人集めるか」

「なんで六人?」

「いや、両手両足に二人ずつかなーって」

「どしたのーってあぁ、妖精さんか」

「うん。なんで六人って聞かれたからさ」

「六人の当ては有るのかな?」

「いや、無いからその辺に居る人にお願いしようかと思ってたけど」

「あぁ、それじゃーちょっと引っ張って来るよ。見た顔が結構居るしねー」

 あたりを見回して、近くに居た人達から前衛っぽい人に声をかけて回る熊さん。
 結構顔広いのかな? まぁあのノリでぐいぐい寄っていけば知り合いも増えるか。
 合わない人には嫌がられそうではあるけど。



 さて。

「それじゃ集めてる間に準備しようか。めーちゃん、運びやすい様にまっすぐになっておいてくれるかな」

「んー。転がっておけばいーかなー」

「そもそも立てないでしょ。で、手は上げておいてね。ばんざーいって感じで」

「んー。倒れたら危ないから、離れててねー」

 私が膝から浮くと同時に、ミシミシと音を立ててめーちゃんが動き始める。


「なんか凄いきしんでるけど、大丈夫なのかこれ」

「大丈夫だけどちょっと痛いらしいよ」

「体を動かすだけで痛いとは、大変ですねぇ……」

 実際の所、開発側はまともにプレイする人が居ると思って作ってるんだろうか。
 いや現に居るんだし、その一人が言っても仕方ないんだけどさ。



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