名探偵の危機!!縦書き表示RDF


このお話は、『大捜索9つのドア』の分岐小説です。
分岐小説第1弾『2人はお似合い?』とは展開が違います。
名探偵の危機!!
作:ユーリ


私の名前は灰原哀。
江戸川コナン君の同級生で、少年探偵団の1人。
といっても、小嶋君達になかば強制的に入れられたんだけどね。
今日私と工藤君は、帝丹小学校から帰る途中だった。
途中で用事があった吉田さん達と別れ、私達は2人きりになる。
その時、ある事件らしき事が起きた。
上からS字フックが落ちて来たのである。
哀「工藤君、これ何かしら?」
私は工藤君に訪ねる。
コナン「さぁ?上から落ちて来たんだから、そこのマンションの住人が落としたと考えるのが妥当だろうよ。」
工藤君は普通に答えた。
哀「それはそうだけど、これ、見てよ。」
そう言って、私はS字フックの先についている物を指差した。
コナン「指輪がついてるな。」
哀「ホラ、この指輪とS字フック2つを指輪と組み合わせると、単語に見えない?」
コナン「指輪がOだとすると・・・S、O、S・・・『SOS』か?」
哀「きっとそうよ!たぶん、このマンションのどこかの部屋に誰かが閉じ込められていて、助けを求めるために落としたんだよ!工藤君、その人を捜そう!どうせヒマでしょ?」
コナン「まぁ、確かにヒマだが・・・」
哀「じゃあ、早く中に入ろうよ!」
コナン「あ、あぁ・・・」
私は工藤君を引っ張り、マンションの中へと入って行った。






私と工藤君はマンションへと入ったが、最初に入った部屋では目つきの悪い女の人に追い返された。
次に、いかにも怪しい格好をしていた2人組に出会したので後を追ったが、その2人はただのカップルだった。
結局何の手がかりも見つからず、私達はマンションの外へ出た。





コナンと哀は、マンションの外へと出て来た。
哀「結局何も手掛かりなかったわね。」
コナン「そうだな。まぁ、今日のところは帰るか。」
哀「そうね。眠くなってきたわぁ・・・」
哀はアクビをした。
コナン「じゃあ、今日はおっちゃんトコに泊まるか?」
哀「ええ、そうする・・・」
コナンと哀は、探偵事務所へと向かった。



探偵事務所に帰って来たコナンと彼について来た哀は、早々と夕食を食べ終わった。
哀は蘭の部屋で寝る事になり、蘭に連れられて行った。
コナンは小五郎の部屋で寝る。
しかし、コナンはなかなか寝付けなかった。
やはり今日見つけたアレが気にかかるのだろうか。
コナンは私服に着替えると、小五郎を起こさないよう静かに部屋を出た。



コナンは真っ直ぐにあのマンションにやって来た。
コナン「やっぱり気になるよな、これ・・・」
そう言うと、コナンはS字フックと指輪を取り出す。
コナン「最初に会った女の人、やっぱり怪しいな・・・ちょっと探りを入れてみるか・・・」
コナンはマンションの中へと入って行った。



コナンはマンションの中に入ると、あの女性の部屋番号をプッシュした。
プルル、プルル・・・
「はい、こんな時間にどなた・・・?」
コナン「えっと、今日あなたの部屋に来た者です。落とし物を拾ったので、届けに来ました。」
「わかったわ、入りなさい。」
女は入り口を開けた。
コナンは中へと入って行った。



コナンは部屋に着くと、呼び鈴を鳴らした。
女が出て来た。
「来たわね、ボウヤ。入りなさい。」
コナンは部屋の中へと入った。
「で、落とし物って何?」
コナン「これだよ。この指輪。これ、お姉さんのでしょ?」
「ええ、そうよ。」
コナン「じゃあ、今ここでハメてみてよ。」
「そんなの、簡単よ・・・あら?ハマらない・・・」
コナン「ハマらなくて当然だよ。だって、お姉さんはここの本当の主じゃないんだもん。」
「フン、子供のクセに探偵ゴッコかい?まぁ、1人で乗り込んで来た勇気だけはホメてあげるよ。」
そう言うと、女はハンカチとビンを取り出し、ビンの中の液体をハンカチに染み込ませた。
コナン「今だ!」
コナンは麻酔銃を撃った。
パシュ!
キン!
しかし、女がしていた時計に弾かれてしまった。
コナン「え!?」
コナンは一瞬行動が遅れた。
そのスキをつかれたコナンは、体を押さえ込まれハンカチで口を塞がれた。
ガバッ!
コナン「うっ!!」
コナンはジタバタともがいた。
コナン「う〜、う〜!!」
しかし大人の力にかなうハズもなく、しばらくすると目がトロンとなってきた。
コナン「うぅ・・・ん・・・」
コナンは眠ってしまった。
「フフフ・・・」
女は不敵な笑みを浮かべると、コナンを抱きかかえて奥へと運び込んだ。





コナンがマンションに行ってからしばらく経った頃、哀は布団の中で蘭と話をしていた。
蘭「ねぇ、哀ちゃん。」
哀「何ですか、蘭さん?」
蘭「哀ちゃんってさ、コナン君の事好きなんじゃないの?」
哀「な!?」
蘭「ねぇ、どうなの?」
哀「ち、ちがいますよ!私は江戸川君の事なんか好きじゃ・・・」
突然の質問に、哀は狼狽えた。
蘭「じゃ、嫌いなの?」
哀「う・・・」
哀は言葉に詰まった。
蘭「好きなんでしょ?」
哀「はい・・・」
哀は観念したようだ。
蘭「私、思うんだけどさ〜。哀ちゃんはコナン君にお似合いだと思うんだよね。」
哀「え、なぜですか?」
蘭「女のカン♪」
哀「そ、そうですか・・・」
その時、部屋のドアが開いて小五郎が入って来た。
小五郎「おい蘭、コナン知らないか?」
蘭「え?お父さんの部屋で寝てたんじゃ・・・」
小五郎「トイレに行こうとして目を覚ましたら、布団がもぬけの殻だったんだ!!」
蘭「ええ!?」
哀はその瞬間、イヤな予感がした。
哀は洗面所まで走って行き私服に着替えると、探偵事務所を飛び出した。





コナン「ん・・・うぅ・・・」
意識が朦朧とする中、コナンは目を覚ました。
薬を嗅がされたので、頭がクラクラしている。
コナン「ん、んんっ・・・」
コナンは起き上がろうとしたのだが、手足をロープでグルグル巻きに縛られていて、身動き1つできなかった。
オマケに口には声が出せないように布が巻かれ、猿轡をされている。
コナン「ん〜っ、んん〜っ!!」
コナンは必死に声を上げたが、ダメだった。
コナン「うぅ・・・」
コナンが途方に暮れていると、あの女がやって来た。
「お目覚めはいかが?探偵ボウヤ。」
コナン「ん〜、ん〜。」
コナンはもがいた。
「フフフ、ボウヤ。探偵ゴッコはほどほどにしておくものよ。アハハハハ!」
女は笑った。
コナン「ん〜、ん〜!!」
「さてと。あの女は始末する予定だけど、ボウヤはどうしようかしら?」
コナン「んん〜っ。」
「顔を見られているんだもの、仕方ないわよね。この子も始末しようかしら。」
コナン「!!」
コナンはビクッとなった。
「ボウヤが悪いのよ。私の計画を邪魔した君が悪いの。」
コナン「んぅ〜っ・・・」
コナンはガタガタと震えた。
「かわいそうだけど、君には死んでもらうわね。」
女はそう言うと、ナイフを取り出した。
そして、ゆっくりとコナンに近づいていく。
コナンは必死にもがいた。
コナン「(イ、イヤ・・・イヤだよ、こんな所で死ぬなんて・・・だ、誰か助けて・・・!!)」
次の瞬間、コナンは精一杯叫んだ。
コナン「ん〜っ!!!(誰かぁ〜っ!!!)」
その時だった。
声が聞こえてきたのは。
「そこまでよ!!」
「何!?」
コナン「(え?)」
女とコナンが声のした方に目を向けると、哀が入って来ていた。
「あ、あなたは確か、この子と一緒にいた・・・なぜ?入口には鍵をかけておいたハズなのに!」
哀「2番目に会った男女に協力してもらって、この『どこでもキー』で開けさせてもらったわ。」
「こ、このガキ!!」
女は哀に襲いかかろうとしたが、哀は冷静さを保って麻酔針を女の眉間に打ち込んだ。
パシュ!
プス!
ドサッ・・・
女は気絶した。
哀「江戸川君!!」
哀はクツを脱ぐと、コナンの元へと駆け寄った。
哀「大丈夫?江戸川君。」
哀はコナンのさるぐつわを外した。
パサッ・・・
コナン「は、灰原・・・あ、そうだ!奥の方にこの部屋の住人がいるんだ!」
コナンが言うと、女の人の方が奥へと入って行った。
哀「今、ほどいてあげるからね。」
そう言うと、哀はコナンの縄を解いた。
バサッ・・・
コナン「ありがとう、灰原・・・」



その後、女は警察に逮捕され、事件は無事解決した。
余談だが、この事件の翌日、コナンと哀が探偵団の3人に怒られたのは言うまでもない・・・














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