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笑顔が愛おしくて ~ベトナム恋愛奮闘記~ 作者:KON
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サイゴンの笑顔が愛しくて

毎週、トゥイとの待ち合わせ場所に使っていたホテル前に、
僕はしばらく足を運んでいない。

あれから一か月。




誤解!!??勘違いされた翌週に、
いつもの待合わせ場所にトゥイは来なかった。


そして、次の週も・・・・・

それから僕も、日曜日のいつもの場所には足を運んでいないのだ。

また、日本の彼女との連絡も取り合っていない。




明日は日曜日、、トゥイはいつもの場所には、

きっと、来てくれていないだろう・・・

あんな事があったんだ。

待っているわけがない。


日本に帰った彼女は、

僕の帰りを、

僕の電話を待ち望んでいるのだろうか?

それもないだろう。


結局、

恋に臆病になってしまった僕は、
その行方に怯えて、その場から逃げている。

そこには・・・
26歳にもなって、ひとりじゃ何も出来ない僕自身がいる。

仕事のことだけを考えていればいい、、

しかし、それさえ出来ない。

ファクトリーのワーカーや、エンジニア・・そして、
タムさんたちの笑顔に癒されても
ときどき、ぼんやりしているのだ。


余暇はただ、ただホテル内にあるプールバーで
ビリヤードに明け暮れている。

結局、まだ未熟で上達しないこのビリヤードの
玉の行方ように・・

彷徨っては、どこの玉にも当たらず
どの穴にも落とせずにいる・・・

今、時々思う・・

トゥイとは、このまま誤解されたままでいいのかもしれない。
いずれは、日本に帰るのだ。

このまま、トゥイとの関係を続けば、
間違いなく僕は、彼女をより深く傷つけることになる。

ましてや、トゥイを日本につれて帰るほどの覚悟がない・・・


さらに、このままずっと、
ベトナムに残って生活することなんて出来ないだろう。

だけど、あの笑顔がとても愛しい・・・・


この

サイゴンでの笑顔が愛しくて

仕方ないのである。

それは、

不思議と日本の彼女より・・

愛しい。


いま、夜のサイゴン市内を一望できるホテル内のバーにいる。



いつものバイクの音。


いつものけたたましいクラクション。


見慣れた街の明かり。


そして、ここサイゴンの生暖かい独特の大気。


それは、いつのまに僕の体になじんでいた。

あと、どのくらいこの国に居られるのだろうか?

この急成長するベトナムのサイゴン・・・・・

ホーチミンにて、この見慣れた町並みの変化をどのくらい見届けられるのだろうか?

ふと、カウンターに目をやると、

アオザイ衣装のウエイトレスたちが

僕を見て微笑んでいた。


この笑顔が、僕にとってはベトナム滞在の

始まりで・・・


終わりなのかもしれない。

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