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笑顔が愛おしくて ~ベトナム恋愛奮闘記~ 作者:KON
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これがベトナム料理!?

「Mot!hai!ba!、、DZO!!」 (1、2、3、乾杯!)

大きなプラスチックボトルの中のビールは、お世辞にもおいしいものではなかった。

生ぬるく、アルコールが入っているとはいえないほど薄いビールだ。
その上、ビールの中に氷を入れて飲むのだからさらに薄くなる。
ただ、アルコールの苦手な僕には、
水のように飲みやすかった。

ここは、タントアンの工場からそれほど離れていない所にあるビアホイの店。

ビアホイとは、
街の飲み屋で売られている工場直送の生ビールのことだ。

そう、ここは街の飲み屋。
一見、見逃してしまいそうな雑居ビルに挟まれて建っている三階ビルの屋上。
僕の歓迎会の会場だ。

ある意味、ここへ来て3回目の歓迎会ということになる。
少し、照れ臭くうれしかった。

「good?」
エンジニアのTONが運ばれてくる料理が
おいしいか聞いているのである。

.....カナイ・ラー、カイジー?(なに、これ?)

TONの隣に座っているワーカーの子がカエルの足だと説明してくれた。

.....カエルの足!!

みんなが、ケンタッキーのチキンでも食べるかのようにうまそうに食べている。

・・・・・

.....じゃ、これは・・カイジー?(なに?)

何たってほんとに運ばれてくる料理が何これ?なのである。

「Ca'i na`y la good!」(これ、おいしいよ!)

ワーカーの子が僕の目の前におかれた物(料理)について
おいしいから食べてみてと、僕のお椀に放り込んだ。

その物は何かの姿をしていて、
中央に置かれた炭火であぶっていた。

僕は、その物を怖々TONに聞いてみた。

「hatching duck food・・・」

・・・・・ん?

卵から孵化したばかりの家鴨あひるを焼いているのである。

「very delicious food!」

ほとんど肉の付いていない孵化した家鴨あひるを炭火であぶって、
するめでも噛んでるようにうまそうにしゃぶっているのである。

.....ふぅ(^^:;)...。

.....カナイ・ラー、カイジー?(なに、これ?)

とにかく目の前に次々運ばれてくる料理が僕にとって
初体験、いや初挑戦のものだった。
今まで目にしてきたベトナム料理とはまったく違う・・・

もう一つのベトナム料理がここにあるのだ。

おいしいものもあれば、微妙なものもある・・・・・・

それよりも、ここに集まってくれている20人、みんなの屈託のない笑顔。
料理はともかくみんなのあたたかな気持ちで満腹だった。

僕は、この時間を飲み込むようにビールを何杯も飲んだ。



ブルルルルル・・・・・・

カブの音、まぶしいくらいに照りつける朝日ー
翌朝になったのである。

歓迎会が終わった後の記憶がないのである。

どれだけ飲んたんだ?

頭が痛い。

・・・・・

たしか、ふらついた足で店を出んだよなぁ~

外に出るとベトナムの風がとても心地よく感じられたのは覚えている。

ベトナムビールもアルコールが回るのである。

そういえば・・・・・・店を出た後、
総務のタムさんが心配そうに声をかけてくれた。

「all right?」(だいじょうぶ?)

.....だいじょうぶ、だいじょうぶ~~。

あれ、タムさんも来てたんだっけ~?

総務の子たちも途中から僕の歓迎会に参加して来てくれたんだ。

「all right?・・Mr,Gotou・・・」

.....やさしいね、タムさん.....心配してくれて.....

.....ベトナムの人ってみんなやさしいなぁ~

「Ha・・・・・?」

.....ハハ.....だいぶ飲み過ぎちゃったみたい・・・

.........................?!

そうだ、眠気と酔いが突発的に僕を襲ってきたんだ。

思い出してきたぞ。

えっ?

.....ということは寮に戻った記憶がないぞ!

「all right?・・Mr,Gotou・・・」

.....オール、ライト?・・

・・・・・!!

「Good morning Mr,Gotou・・・」



.....タ、タムさん!.....ど、どうして、ホワィ?

「What’s say・・?」

そうだ、心地よいベトナムの風は、タムさんのバイクの後ろに乗ったんだ。

って、ことは・・・・・・!!

どうやらタムさんの家にお邪魔してしまったようだ。

そうだ・・・歓迎会の後、
TONたちとタムさんの家で、
さらに飲んだあと、そのまま寝込んじゃったんだ。

オール・ライトどころじゃなくオール・ナイトになってしまった。

まずい!!

「 cha`o anh・・!」(おはよう・・!)

.....はぁ?


「My, mother・・・・・My, father・・・」

タムさんが家族みんなを紹介している。

そこには、タムさんのお父さんとお母さんが不思議そうに僕を見ていた。

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