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笑顔が愛おしくて ~ベトナム恋愛奮闘記~ 作者:KON
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17/73

いつもの朝と、うれしい腹痛の予感

朝、目がさめると今までの出来事が夢じゃないかと思う・・・・・

しかし、まぶしく暑さを感じるほどに窓から差し込むサイゴンの日差し。

けたたましく鳴り止まぬカブの音。
ベッドの上から眺める高い天井の部屋、無造作に置いてあるスーツケース、
この大きなベットと、デスクしか目に映らない普段と違う部屋。

さらに・・・・・・
部屋のデスクの上には、日本で彼女が知らない間に僕のスーツケースに入れた
ツーショットの写真。

そして昨日、ベトナムの女の子からプレゼントされた
木工芸品の帆船。

夢じゃない・・・・・

―月曜の朝。

そんな・・まだすっきりしない頭の中で、朝食のためダイニングへ向かう

「あれ、随分すっきりしてきたなぁ~」

髪を切ってきた僕に、はじめて見た工場長が言ってきた。

.....昨日、美容院に行ってきました。


「デートで美容院なんて、相当・・髪の毛がうざかったのかな。」

.....だと、思います。


美容院びよういんならいいが、
病院びょういんのお世話にだけはならないよう気をつけて行動しないとな。」

.....はい。


「誰かさんが病院のお世話になって、まだ起きてこれない人がひとりいるからね。」

.....ん?

そういえば、朝食の席に北沢さんの姿がない。

昨日、寮に戻ってから北沢さんと、工場長の姿がなかったのは、
工場長が付き添いで一緒に病院へ行ってたんだ。

.....何かあったんですか?


「あったんじゃなくて、あたったんだ!」

.....まさか、バイクにあたったんじゃ・・・?


「食べ物だよ。・・何でも生の魚貝類を無神経に多く食べたらしい。」

.....はぁ?


「日本にいる感覚で、何でも口に入れるからあたったんだ!」

そういえば僕も美容院で、冷たい氷の入ったお茶を頂いたぞ・・・・・

「後藤はお腹の調子は良好か?」

.....はい、とくには・・・・

「彼女と食事を楽しんだそうじゃないか?」

「美容院へ連れてってもらったんだってね。」

「その後どこへ行ったんだ?」

昨日の出来事を課長に、お金のお礼とともに、
話したのでみんな僕に聞いているのである。

そんなことには耳を傾けず、朝のフランスパンを食べることに専念してると・・・

「若いっていいねぇ~」・・・・・部長の一言。

この言葉を聞いて、やっぱ夢じゃないんだなぁ~、
ここベトナムにいるだと再認識した。

朝食をとり、いつものバンで少しなじんだホーチミンの風景を流しながら工場へ着くと・・


「What happend to Mr,Kitazawa?」(北沢さんはどうしたの?)

・・・・・「Mr,Kitazawa to anything wrong?」(どこか悪いの?)

工場では、北沢さんが出勤していないことで
エンジニアからワーカーたちと、いろいろと質問された。

みんな、北沢さんのことを心配しているのだろう・・・

もちろん、当の北沢さんは腹痛で寝込んでいて今日はお休みだ。

しかし、ちょっと北沢さんがうらやましかった。
僕よりたった一ヶ月前に、ここベトナム工場に来て、
これだけの人に関心されるとは思わなかったからだ。

ついでに僕が髪を切ったことについても、関心されたが・・・・・

「後藤君、今月と来月のオーダー表だ。」

.....はい。
そ、そうだ、仕事面で早くみんなから関心、いや感心されるようがんばらなくっちゃ。

部長からオーダー表を受け取るとすぐに、グループのエンジニアたちと、
オーダー表に基づいた生産計画を立てなければならないのだ。

「Mr,Gotou ! free this evening・・・?」(今夜、空いてますか・・?)

そこへエンジニアのTonが僕に話し掛けてきた。

「・・・this evening your welcome party・・・OK?」(あなたの歓迎会をやりたい・・)

なんでも今夜、Tonのグループたちで僕の歓迎会をしてくれるそうだ。

妙にうれしかった。
日本人スタッフに歓迎されるよりも、
工場で働く現地スタッフに歓迎されることが何よりうれしいからだ。

.....Yes, OK!

週明けからパーティーってのもなんだかなぁ、、だけど、
別に今夜、予定などあるわけもなく気持ちよく承諾した。

「・・・good party ・・・and good Vietnamese food ・・for you・・・」

.....ベトナムズフード?

「Yes、very、very、delicious!」

腹痛で休んでいる北沢さんが頭をよぎった。

帰りに総務のタムさんのとこで薬(正露丸)をもらっておかなきゃ・・・・・

こう見えて僕の胃袋はデリケートなのである。

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