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まだ生きている、が、しかしつらい。
死は確実に忍び寄っている。あとどれくらいかな・・・
今日、抗生剤(ロセフィン1g×2)が開業医のDrが、追加処方された。
それが延命の第一弾、発熱が続いた、ベッドが介護の設備としてセットされた。
そのお陰で、体を動かさられ、よけいに発熱したらしい。
動かされ体中が痛い。何とかしてくれ、死は確実に忍び寄ってきている。
娘が、少しでも長く生きて欲しいと懇願する。
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俺は、もうこん睡状態、夢の中の出来事だろう、全てが回想されて来る。
昔の事がよみがえる。そう、戦地の事、自分の生まれし状況、昔住んでいた家・・・
苦しかった事、楽しかった事、つらかった事、未処理の事柄・・・
一番心配なのは長男、そして、残された妻、次男、長女との関係・・・
長男は、最後まで心配させられた・・・、これからは、俺の変わりに母を・・
おれは、この後どうなるのだろうか、先祖代々の墓はちゃんと・・・
少し、菩提寺が遠い、果たして、俺の亡き後、きちんと守ってくれるのか・・
そして、俺も墓碑にきざまれて・・
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長男が、発熱がまた続きそうなので、明日の分の点滴を持続した。抗生剤も入れて。
その抗生剤のお陰で肺炎を併発するのが遅れたようだ。だから、一日生き延びた。
長男のとった行動は、翌日の抗生剤が不足したために、医院に追加処方してもらった。
しかし、結局肺炎を発症してしまった。来るべきものがやって来た。
殆ど、意識がなくなった。こん睡状態が一時回復した気がした。
抗生剤と、娘、次男、妻の必死の呼びかけで・・・・、
長女、次男、長男、妻の声が微かに聞こえた。奇跡か、俺の精神力か・・・
介護師の、慈愛の満ちた強力な援護、介護に感謝の極みだ。本当にありがたい・・・
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相変わらず、口から食事が摂れない、いや、もういい・・・
その方が、この先楽だろ、無理な延命は望まない・・・・
長男が強制的に、栄養、ミネラル入りのゼリー状カローリーを口に入れる。
怒られ、怒られ、仕方なく飲む、長男の愛情なのか・・・・、
点滴1本では、命が持たないと長男は、強く言う、
飲んでやるのも、まあ、しょうがないか・・あいつもそれなりに・・・・
でも、途中で嫌になる、しかし押し込まれるように飲まされる・・騙されて
おそらく、長男は、俺の死をはっきりと分かっているのだろ・・・
あいつの仕事は・・・
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もうそろそろ、ヤバイ、俺の、人生それほど・・・
とにかく、妻には苦労をかけた、・・・そして、俺は好きなように生きたから・・
こう言う状態・・・、そう、時々うそ見たいに気分がいい。そして、突然意識が遠のく・・・
波が打ち寄せるように、引いては、満ちて・・・もう近い確実に・・・
長男が、長女に、首を振ると泣きじゃくる、いや、いや・・・いやよ、と・・・
長女は、さすがに、父の死は認めたくないのだろ・・当然だ・・・
でも、長女よ、人間には、生があれば必ず死がある事を・・・
認めたくなくても認めてくれ、長女よ・・・
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妻は看病疲れで、もう正確な判断能力はない、長男よ、お前が悪人になれ、
俺は、許してあげる、俺は、人生の引き際は、お前に任せる・・・
無理はするな、これからは、そして俺の妻を、俺の分まで幸せにしてくれ
残りの人生、俺の妻を大切にしてくれ・・・
もう、ほんとに迎えが来そうだ、
有難う、愛する妻、身勝手だった俺を許してくれ、後世を幸せに・・・
有難う、可愛い長女よ、何もしてやれず、すまん・・・、
一人の人生を甘く見たバカ長男のために、おまえには何もしてやれず、すまん・・
有難う、逞しくなった次男よ、お前にも何もしてやれず、すまん・・・、
有難う、長男、おまえは、自覚が足りない、しっかりしろ・・・
が、お前のおかげで少し長く生きられたかも いや、命を短くされたかも・・・
とにかく愛する、家族よ、ほんとに有難う、
みんな、俺以上に長生きしろ、それが俺のお前たちの最後の言葉だ・・・
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あー、天に昇って逝く、さらばじゃ!!!
ここは、天国なのか、それとも・・・
きっと、ここは、天国だろう・・ そう、天国だ
平成20年5月 XX日 X時05分
父は旅たった
鎮魂の思いで筆を止める。
浅見 希
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