夏のそよ風吹く上をその二
「宿題とかかなり恵美に頼ってるけれど」
「ってちょっと明日夢」
茜は今の明日夢の言葉に焦った顔で言葉を入れた。
「それ入れたらちょっと」
「ちょっとって?」
「あのさ、言ったら私が」
「もう手遅れよ」
「そうよ」
五人が目を座らせてその茜に言うのだった。
「何よ、茜だって結局」
「恵美頼りじゃない」
「人のこと言えるの?」
こう問うのである。
「全く。何かって思ったら」
「どっちもどっちじゃない」
「何だった思ったらよ」
「それであんた達よりはしっかりやってるわよ」
話が完全に五十歩百歩になっていた。
「ちゃんとね」
「どうだか」
「疑わしいんだけれど」
五人は今の茜の釈明を全く信じていないのだった。そうしてさらに言うのであった。
「咲達と同じ割合じゃないの?」
「六分ってところ?」
「少年と合わせて一割二分」
六分と六分を合わせて一割二分というわけである。
「そんなもんじゃないの?」
「実際は」
「それで恵美が八割八分」
「未晴より凄い割合じゃない」
「また随分と滅茶苦茶言うわね」
茜もここまで言われては黙っている筈がなかった。むっとした顔で言い返すのだった。
「そこまでいかないわよ」
「そうよ。ついでに何でかしらないけれど私も入ってるし」
明日夢もこれに参戦するのだった。話は余計にややこしいことになっている。
「私も茜もちゃんと一割はやってるわよ」
「恵美は精々八割よ」
こう釈明するのであった。釈明になっているかどうかは別にして。
「それ位よ」
「ねえ」
「八割かよ」
だが彼女達にも男組の突込みが入るのであった。
「結局殆どじゃねえか」
「柳本達と大して変わらねえよ」
「けれど私達だってやってるわよ」
「ねえ」
しかしそれでも二人は言うのだった。
「ちゃんとね」
「恵美一人に任せてはいないわよ」
「っていうかな。安橋だけでもできるよな」
「竹林だけでもな」
それははっきりと見抜かれてしまっていたのであった。
「どう考えてもできるよな」
「じゃあ二人共助っ人になってるんだな」
「ああ、それはないわよ」
しかしそれは恵美本人によって否定されたのだった。
「私だってわからないところあったりするから」
「そういうところは私達がやってるのよ」
「しっかりとね」
「千問に一問の割合だよな」
「そんなところだよな」
男組の言葉は実に容赦がないものだった。
「絶対にそれ位だよな」
「安橋も竹林も頭いいからな」
「それに対してこの連中は」
男組はとりあえず自分達のことは置いておいてそのうえで五人と二人を見るのであった。それぞれ未晴と恵美を除いた彼女達をである。
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