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  巡る世界 作者:時世
二十四話完成しました。

今回は長くなったので前編と後編でわけました。
二十四話 政務(前編)
パレードがあった次の日、いつものように私がティアの仕事を手伝っていると、王様が部屋に入ってきました。

「リタ殿、ちょっとワシの部屋まで来てくれぬか?」

王様が私を呼びます。

いきなりなんでしょうね?

私は不思議に思いながらも王様についていきます。

部屋を出る時、ティアは苦笑をしていたので、何があるのか知っているみたいです。


「リタ殿、ここへ呼んだのは少し、相談したいことがあるのだ」

部屋に着くと王様はいきなりそういいます。

「相談ですか?」

わざわざ自分の部屋に私を呼んでまでする相談って何なのでしょう?

「実はな、今我が国には政務をこなすことが出来る人材がおらん」

私が聞くと王様がそう言います。

まぁ、宰相を初め政務を行っていた人たちは反逆罪で全員捕まりましたからね。

「そこでだ、リタ殿に政務を少しやっていただきたいのだ」

「私に・・・ですか?」

「そうだ、ティアの話によればリタ殿はかなり優秀だそうだな、ぜひ手伝ってもらいたい」

ん~~~確かにこの国には今人材がいないのは確かでしょう。

それに、ティアの国のことです、少しなら手伝ってもいいと思いますが・・・・・。

「あの、私はこの国の人間じゃないんですけど、良いんですか?」

「うむ、そのことについても考えてある。リタ殿には我が国の貴族になってもらおうと思っている」

貴族って・・・・・冗談じゃないです。

私はこれでも一応リーン王国の名門貴族、クロスロード家で育っています。

貴族の汚いところは嫌と言うほど見ています。

「すいませんが、私は貴族になる気はないです」

「なに?貴族になりたくないと申すか!?」

私がそういうと、王様は驚いた顔をしました。

「はい、私は貴族というものに良いイメージを持ってません。なので貴族になるのはお断りします」

私は、はっきりと言います。

「むぅ、そこまで言われては無理強いは出来ぬか・・・・・しかし、どうしようか・・・・・貴族でなくては国政を任せるわけには行かない」

王様は難しい顔をして悩みます。

「なぜ貴族でないと国政を任せられないのですか?」

「そんなの決まって居るだろう、信頼できるものでなければ国政は任せられぬ」

「貴族なら信頼できるのですか?今回のように反乱を起こすこともあるのに?」

「なに?」

王様は私の問いかけでさらに難しい顔をします。

「いっそのこと貴族制度を廃止してみてはどうですか?」

王様が難しい顔で悩みこんでしまってので、私はこう提案してみます。

「貴族制度を廃止だと!?出来るわけないであろう!!そんなことをしたら貴族どもが黙って居るまい!!」

「どの貴族が黙っていないのですか?今はほとんどの貴族が捕まっていますよ?」



・・・・・・・・・・・!?



私の言葉に王様が驚愕をしています。

「・・・・・リタ殿は貴族制度を廃止してどうすると言うのだ?」

「民主主義というのを取り入れればいいと思います」

「民主主義?何だそれは?」

まぁ、知らないのは無理ないですね、この世界に民主主義なんて概念はありませんから。

「民主主義とは、国民が自分達で代表を選び、その代表が国政を行うと言うものです」

「民に国政を任せるのか!?」

「そうです、貴族でないと信頼できないとか、貴族でないと能力が足りないとか言うことはありません、むしろ、貴族という垣根がないのでこれまで以上に多くの才能を持っている人材が見つかると思います」

「むぅぅぅ~~~~~」

私がそういうと、王様はまた悩みだします。

「まぁ、今すぐ答えが出るとは思っていません、考えて置いていただければいいです」

「・・・・・・・うむ、わかった。考えておこう」

「もし民主主義を取り入れるなら、私も全面的に協力します。私が言い出したことですしね」

「そうだな、その時はリタ殿に頼もう」

ひとまず、話はまとまりましたね。

あとは・・・・・

「それと、今ある問題も教えてください、出来る限り私が何とかします。いまさら貴族がどうのとかは言いませんよね?」

そういうと、王様の顔が明るくなります。

「真か、それは助かる」

「はい、では私の部屋に問題のあるものは届けてください」

「わかった。すぐに持っていかせよう」

「では、私はこれで失礼しますね」

「ああ、時間をとらせてすまなかったな」

「いえいえ~」

私はそういって、王様の部屋を出ます。




・・・・・・・・・・・・・

はぁ、私なに言ってたんでしょう・・・・・自分から面倒ごとに首を突っ込むなんて・・・・・

(・・・・・リタのお人よし)

マキちゃんが呆れた顔をして念話で話しかけてきます。

(うぅぅ、自分でもなんであんなこと言い出したのかわかんないです)

そう念話で言って私は落ち込みます。

(はぁ、もう言ちゃったものはしょうがないです。リタ、私も手伝いますから落ち込まないでください)

(マキちゃんありがとう~~~~)

そういってマキちゃんに抱きつきます。

(もう、仕方ないですね)

そう言ってはいましたが、マキちゃんはうれしそうでした。

私達はそのまま、(私が抱きついた状態で)部屋にもど・・・・・ティアに報告してなかったです。

ティアに報告をしに行きました。(もちろん部屋の前で抱きつくのはやめます)

私が貴族になるのを断ったことを言うと、ティアは驚いた顔をしましたが、話した内容を聞いて、さらに驚いた顔をして悩みだしてしまいました。

仕方ないので、「ティアも考えておいてね」っと言って私は自分の部屋に戻りました。






私が部屋に着くと、問題を書いた書類がもう届いていました。

王様、仕事速いですねぇ~~

もしくはそれだけ困っていたのかな?

とりあえず、私は書類に目を通します。



・ とにかく人材が足りないどうにかしてください。

これは、王様が民主主義を取り入れるかどうかに掛かっているので放置です。



・ 国の財政がピンチです。どうにかしてください。

ふむ、これは捕まえた貴族の財産を没収すれば何とかなりますね。



・ 捕まえた貴族たちはどうしましょうか?

・・・・・・まだ処分決まってなかったんですか!?

宰相含む首謀者は処刑にします。
さすがに首謀者は放置できません、これを許したら犯罪者が増える可能性もあります。
残りの者達については財産没収でいいでしょう。



・作物の生産が年々落ちていますどうにかしてください。

これって、今回の事件とは関係ないですよね?
まぁいいです。
後で農家の様子を見に行きましょう。



・山賊の被害が甚大です、どうにかしてください。

山賊ですか・・・・・後で退治しておきましょう。
ついでに溜め込んでいる財宝は貰っておきましょう。



それ以外にも、もろもろの問題を一通りみて、解決策を考えたら夜になっていたので、今日はもう寝ました。










次の日、今日は山賊退治をします。

ティアに一言「山賊退治してきますね」っと言ってお城を出ました。

マキちゃんの探知で山賊の住処を探して山賊を倒します。
もちろん、財宝を奪っておくのは忘れません。
その後、『バーンミスト』を使って山賊の根城を壊して終了です。

一日でローラント周辺の山賊は壊滅しました。
といっても、ローラント王国自体がそんなに大きくないんですけどね。



さらに、次の日からは農作物の改善です。

まずは農家を視察してみたのですが・・・・・思ったよりひどい状態ですね。
これは税のせいだけではなく、貴族が横領した可能性がありますね。
後で徹底的に調べましょう。

まぁ、それは置いておいて、これでは農家がつぶれてしまいます。
農具もほとんど壊れていますし、畑もかなり荒れています。
さらにほとんどの人がお腹をすかせていて、元気なくうなだれています。

むぅ・・・・まずは何か食べるものを上げるのが先決ですね。
次に新しい農具の用意をして、できれば改良も必要ですね。(農具は木だけで出来ていました)
後は、税金の引き下げです。
農業は国の要ですから、少し無理してでも向上させないといけませんね。
王様は税を6割に減らすと言っていましたが、農民だけは5割にしましょう。

さてっと、やることが決まったら速行動です。
一旦お城に戻ります。



トントン

「リタです。王様いますか?」

「リタ殿か、鍵は開いて居るので入ってきなさい」

「失礼します」

私が入ると、王様は笑顔で迎えてくれました。

いきなり笑顔でいるなんてどうしたんでしょうか?

「おおリタ殿、聞きましたよ、我が国の周りにいる山賊が軒並み壊滅したそうじゃないですか、これで懸案事項が1つ減った。ありがとう」

なるほど、それで機嫌がいいんですね。

これなら私の要請も簡単に通るかな?

「いえいえ、役に立ててよかったです。それと、今日はお願いがあってきました」

「ふむ、何でも申してみよ」

「実は・・・・・・・」

私は農家の現状と対策を王様に話しました。

「・・・・・っと言うわけで、食糧を買うお金を出してもらえませんか?」

「ふむ、なるほどな・・・・・わかった、この件はリタ殿に任せよう」

王様は少し悩みましたが、すぐにそう答えました。

あっさり許可が出たことに私は少し驚きましたが、まぁいいです許可が出た以上全力でやらせてもらいます。



まず、商人から食料を大量に購入します。
ちなみに、沢山買うからと言うことでかなり安く売ってもらいました。

食料を買ったら今度は農民達に配ります。
その時、今までの苦労をかけたことを誤り、今まで横領していた貴族を処分することと、これからは税を安くすることを約束します。
ついでに農具も渡してあげます。
ただし、渡した農具は木でできています。
鉄で出来た農具は売っていませんでした。

ここまですると、さすがに農民達も喜び、農業に精を出し始めます。
後は少しずつ改良を加えていけばよいでしょう。
これで農作物の件も終了です。




こうして、私は何故かローラント王国の改善を進めていくのでした。












つづく



ここまで読んでくれてありがとう。

ローラント王国での話がかなり長くなっていますね。
こんなに長くなる予定はなかったのですが・・・・・。

誤字、脱字、感想など書いてくれるとうれしいです。

次回は、国政(後編)です。
楽しみにしていてくださいね。

え?さっさと学園へ戻れって?
すいませんすいません。
もうしばらくローラントにいます。


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