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壱話 小説デジモンアドベンチャー まさきひろ 角銅博之合同著 集英社スーパーダッシュ文庫

第一回の今回は


小説版のデジモンアドベンチャーです


短い!

慶輔「アグモォォン!!!」


香秧「いきなり何よ!?」


貯まった録画を消費していた慶輔の叫びに、香秧は読もうとしていたハードカバーの小説を落としそうになりながら突っ込む。

慶輔の見ていたのは、最終回を迎えたデジモンクロスウォーズである。


慶輔「十何年振りだろうなぁ…アグモンの活躍」


香秧「あたしら幼稚園の頃にやってた奴ね。確か小説版持ってなかったっけ?」


慶輔「ああ、十年近く前に発売されてた全三巻の小説な。でもこれ、原作と違う展開が書いているからなぁ、これがまたいいんだよな」


本棚から小説版デジモンアドベンチャーを全巻取り出し、ちゃぶ台の上に並べた。

慶輔は古本屋で見付けたこの本を、まだ香秧は読んだことがない。良い機会だと考えた香秧はストーリーのおおまかな内容を慶輔に聞き出した。


香秧「原作と違うって言うけど、これってアニメが先なの?」


慶輔「ああ。原作は1999年辺りに始まって、2000年か2002年辺りで発売されていたんだ。ストーリーは原作と必ずしも一致している訳では無いんだ。まず、アニメで出たメタルエテモンがこの本には出ていないし、歩く死亡フラグことレオモンの死に場所が違かったり……」


香秧「取り合えずその本貸して!」


慶輔「良いよ。でもこれだけは……」


香秧「んじゃまた!」


慶輔の言うことも聞かず、香秧は三冊自分のバッグにしまい込むと、慶輔の部屋を出て自室へ戻ったのだった。

慶輔は「まぁ、いっか」と半分諦めたかのようにテレビの電源を落とし、夕食は何にしようかと考えていた。そんな夕暮れの出来事だった。



 ̄―_― ̄―_― ̄―_― ̄―_



次の日曜の朝。慶輔の部屋のインターホンが頻りに鳴り響き、鬱陶しく思えてきた慶輔が寝巻姿でドアを開く。

来客は十数年来の幼馴染みであった。


慶輔「っけ。用件を聞こう。取り合えず入れ」


香秧「デューク東郷かアンタは!」


リビングに香秧を連れて来た慶輔は、保温庫に入れておいた缶コーヒーを二人分取り出す。どちらも無糖。


香秧「あたしに選択の余地は無いと?」


慶輔「茶番はいい。…デジモンの小説を読んだ感想を聞かせてもらおう。ブラック好きだろ?大丈夫だ俺も無糖派だ」


香秧「……むー。まぁ、いいわ。夕べ読み終えたんだけど、挿絵がイラストとかじゃなくてアニメの画像が使われているのね」


慶輔「ああ」


香秧「ちょっと残念なのは、進化のエピソードが少ない所かな。あとレオモンの早死に」


慶輔「まぁ、一部を除いてほぼ死亡してっからなレオモン」


香秧「それと、アポカリモンの台詞の書き方…あれは……何て言えば良いのかな?」


慶輔「生き物(デジモン)という次元では無いことを感じられるなこれは」


香秧「そーそー。所で劇場版のデジモンでレオモンが出るのってあったっけ?」


慶輔「特番のX-EVOLUTION(ゼボリューション)を除けば……無いんじゃ無いのか?」


そう結論付け、プルタブに指をかけ開き喉へと流し込んだ。

慶輔が呑み終えたその瞬間。右腕を香秧に掴まれ、掴んだ本人は今から何処かへ出掛けようとしている顔だった。


香秧「百聞は一見にしかずって知ってるでしょ?」


慶輔「まさかと思うがお前………」


香秧「劇場版のDVDレンタルしに逝くよー!」


慶輔「ちょっと待て、字が違うだろ!これって道連れって事か!?」


香秧「れっつらごー!!」


慶輔「のまえに着替えさせろ!!」




続け

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