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うちのかわいいかわいい猫 作者:しまうま
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うちのヘビバトル!

「ウワーオ! アーオ! ウー!」

 という猫が怒っている声で、慌ててリビングを探した。
 またシマシマシッポがイジメられているんじゃないかと思ったのだ。

 シマシマシッポはテーブルの下に隠れていて、窓の外を見つめて一生懸命威嚇をしているところだった。
 一緒になって外を見ると、窓のすぐそばにガラトラ猫がいる。
 このガラトラ猫を威嚇しているようだった。
 ガラスの向こうにいるから、こちらに入ってくることはできない。
 こちらからも同じだ。
 それがわかっているのか、ガラトラ猫は特に慌てることもなく、座ってキョロキョロするだけだった。

「あはは、大丈夫ですよ。ほら、外にいるんですよ」

 と言って、テーブルの下からシマシマシッポを連れ出そうとするが、頑なに拒否されてしまう。
 ガラトラ猫を警戒するのにいっぱいいっぱいという感じだ。

 ――どうしたものですかね……。

 と考えていると、うちの猫がやってきた。
 窓に近づき、ガラトラ猫を確認し、それからテーブルの下で唸っているシマシマシッポを見つめる。
 シマシマシッポのほうはガラトラ猫を威嚇するのに夢中だ。
 うちの猫は落ち着いてゆっくりと移動を始めた。
 大きく迂回して、シマシマシッポの背後に回り込む。
 そして、シマシマシッポのシッポを刈り取るように、フックを叩き込む。
 シマシマシッポはビクンと飛び上がって、「ナアナア!」と鳴きながら走ってどこかへ行ってしまった。

「またそういうことして……」

 少しして、家の中を一周して戻ってきたシマシマシッポは窓に駆け寄った。
 ガラトラ猫がもういなくなっていることを確認して、元気よく威嚇を再開した。
 先程は小さくなって首を縮めていたのに、いまにも飛びかかりそうな、腰を浮かせて首を伸ばした姿勢になっている。

 ――よっぽど怖かったんですね……。

 うちの猫がそろりと近づき、シマシマシッポのシッポを叩いていたが、それも気にしないくらい、夢中になっていた。

***

 ちょっと草刈りをしようと倉庫へ向かうと、自転車のタイヤのゴムチューブのようなものが落ちていた。

 ――あれ? パンクしましたっけ? しかもこんなところに置きっぱなし?

 と近づくと、チューブがズルリと動く。

 ――あわ……これ、ヘビだ……。

 すぐに気づいて、そのまま動けなくなる。
 30センチほどで、そこまで大きなヘビではない。
 だがいきなりの出現に、完全にビビってしまった。

 近くで日向ぼっこをしているボスと目があった。

(ちょうどいいところに! いけますか?)

 むくりと起き上がり、警戒する様子もなく、ボスがヘビに近づく。
 乱暴に数回ヘビの頭を叩き、「つまらない獲物だったな……」という風に、興味をなくして日向ぼっこの場所へ戻っていった。
 ヘビは健在で、頭を叩かれたせいか、首を持ち上げて怒っているようだった。

(中途半端なことしてー! どうしてくれるんですか!)

 と固まっていると、今度はシマシマシッポがやってきた。
 ヘビを見て、オモチャだと思ったらしい。
 ぴょんと飛び上がって、前足で押さえつける。
 パッと離れて、腹ばいになり、隠れる振りをする。
 駆け寄って、首をかしげながら、前足でちょいちょいと突く。
 オモチャとしていたぶりながらも、着実にヘビの体力を奪っているようだ。

 ――いい調子ですよ……あれ?

 突然シマシマシッポの集中力が途切れた。
 ヘビから目を逸らして、隣の家のほうを見ている。
 何事かと確認すると、隣の庭からガラトラ猫がひょこりと顔をのぞかせていたのだった。
 トコトコトコ……とシマシマシッポが逃げ出していく。
 トコトコトコ……とガラトラ猫も追いかける。
 そして、さんざんいたぶられて怒り心頭のヘビと僕だけが残されることになった。

 ――むむ……こうなったら……やるしかない!

 ホウキを手に取り、出来る限り柄の端を持ち、リーチを長くして、ヘビの周囲をバシバシと叩いた。
 狙いは定まらないが、とにかく叩いた。

 ――放置したら、うちの猫が襲われるかもしれませんからね……。

 30センチのヘビは、うちの猫の相手としては厳しすぎる。
 それに毒を持っているかもしれない。
 なんとかして、家の周りから追い出さないといけない。
 そうしてへっぴり腰で地面をビシバシ叩いていると、いつの間にか、ヘビはいなくなっていた。

 ――ふう、やり遂げましたね。やればできるものです。

 近くではボスが日向ぼっこを続けていて、「さっきは役に立たなかったですよね……」という僕の視線を受けて、ゴロリと転がり、お腹を見せて撫でてアピールをしていた。

     (=‘x‘=)<読んでくれてありがとうニャー
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