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うちのかわいいかわいい猫 作者:しまうま
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うちの乱闘騒ぎ

 部屋でゆっくりしていると、階段の下からドタバタと足音が聞こえた。
 猫の足音だ。

 ――シマシマシッポですか? 今日も元気ですねー。

 テンションの上がったシマシマシッポが走り回っているのだろうと思った。
 最近はこういうことも多くなってきた。
 家の中に馴染んできた様子だ。
 かなり自由に振る舞っている。

 うちの猫はというと、僕のベッドでゆっくりしていた。
 丸くなって、ときおり目を閉じたまま毛づくろいをして、途中で飽きて動かなくなる。
 シマシマシッポが暴れていても相変わらずだ。
 だが次の瞬間、事態が一変した。

「ナアー、オアー!」

 という唸り声から、叫ぶような鳴き声と、暴れ回る音。
 猫のケンカだ。
 なぜか階段の下で、猫のケンカが始まっている。

 僕はすぐに立ち上がった。
 うちの猫も飛び起きて、目をまん丸くして、臨戦態勢だ。
 確認し合うように、一瞬目を合わせて、階段を駆け降りる。

 そこにはガラの悪いトラ猫、ガラトラ猫がいた。
 本棚のほうを睨みつけて、唸っている。
 どうやらそこにシマシマシッポが隠れているらしい。

「コラッ! うちの中に勝手に入ってきてなにやってるんで――」

 と僕が声をかけ、ガラトラ猫の意識が逸れた隙をついて、シマシマシッポが逃げ出した。
 耳をペタンと寝かせて、一生懸命走っている。
 それをガラトラ猫が追いかけようとする。
 慌てて、

「シマシマちゃんに何してるんですか!」

 と間に割り込むと、今度は僕を見て唸っている。
 恐ろしく好戦的な猫だった。
 窓を開けて、ダン! と足を踏み鳴らし、

「さあ、出ていってください!」

 と追い込むと、渋々という態度で出ていった。
 ちなみにその間、うちの猫はずっと僕の背後から威嚇をしていた。
 そしてガラトラ猫は、いっさいうちの猫を気にする様子はなかった。

「よし、まあこれでひと安心ですね」

 と鍵をかけて、

「しかしどこから侵入したんでしょうね?」

 と戸締まりを確認して回るがそれらしい部分はない。

 シマシマシッポを探すと、テレビ台の下に潜り込んで震えていた。
 よっぽど怖かったらしい。
 そこへ不完全燃焼のうちの猫が近づいて、「クワー!」と威嚇をしていた。

「いまそんなことをするのはやめてあげてくださいよ……」

 とうちの猫を引き離し、シマシマシッポのおでこを撫でていると、だんだんと落ち着いてきたようだった。

「シマシマちゃんはケンカが弱いんですねー」

 ――それに比べてうちの猫は……。

 いまも落ち着かない様子でウロウロしている。
 全然相手にされないわりには強気だ。

 ――外でもあんな感じなんでしょうか。それにしてはケンカで怪我をして帰ってくることもないですし……?

 うちの猫くらいの小さな猫が威嚇をしても、スルーされるものなのかもしれない。
 大型犬がチワワに吠えられて困っている姿を見たことがある。
 それと同じだ。

 ――まあうちの子は心配なさそうですけど……。

 シマシマシッポは大丈夫なんだろうかと思った。

 それからしばらくはうちの中に居座っていた。
 うちの猫に邪険に扱われながらも、なかなか外に出ようとはしない。
 無理に外に出すと、すぐに駆け戻ってきて、窓に張り付き、「開けて!」と見つめるので、仕方なく、僕はシマシマシッポを家の中に入れるのだった。
仕方がないのです……!

     (=‘x‘=)<読んでくれてありがとうニャー
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