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うちのかわいいかわいい猫 作者:しまうま
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シマシマシッポは出られない

 不思議な光景だった。
 キッチンの窓の窓枠にシマシマシッポが座っていた。
 そこへうちの猫がやってきたのだ。

 一匹でも狭い窓枠の上に、二匹。
 お互いにからだをギュッと縮めて、窮屈そうだ。
 特にシマシマシッポは居心地悪そうにしている。
 二匹がこんなに近い距離にいるのは本当に珍しい。
 しかも、うちの猫から近づいたのだ。

「えっ、なんですか? これ? どういうことですか?」

 うちの猫はじっとシマシマシッポを見つめている。
 シマシマシッポはキョロキョロと周囲を見回して、「どうしたらいいの?」という表情だ。
 狭い窓枠で膠着状態が続いている。

「あっ、もしかして」

 と僕は窓を開いた。

 このキッチンの窓は、うちの猫が外に出るときに使っている窓だ。
 窓の外には格子がついていて、人間が入ることはできないから、開けっ放しにしていることも多い。
 その格子を上手にすり抜けて遊びに行く姿をよく見かける。
 うちの猫が外に出ようとしたときに、シマシマシッポがたまたまこの窓枠にいたということなんじゃないかと思ったのだ。

 窓を開くと、うちの猫はもううずうずしている様子で、腰を持ち上げて、外へ出ようとする。
 しかし開いた窓の隙間の前には、シマシマシッポがいる。
 シマシマシッポが動かないとうちの猫は外に出られない。
 隙間の順番待ちをしている状況だ。

 シマシマシッポは窓から外へ出てしまおうとして、しかし格子が狭くてお腹がつっかえて出られない。
 顔だけ格子から出して、引っ込めて、落ち着かない様子だ。
 うちの猫が「はやくしてくれないかしら! 待っているんだけど!」というように唸っている。
 シマシマシッポはさらに慌てて、きょろきょろしながら顔を出したり引っ込めたりする。
 どうしても格子は抜けられないようだ。

「あはは、せかさないであげてください。困ってますよ。ほら、こうすればいいでしょう」

 とシマシマシッポを抱きかかえる。
 うちの猫は、「ようやくどいたわね!」というように、鼻を鳴らして睨みつけて、格子をするりと抜けていった。


 うちの猫は相変わらずの態度だけれど、シマシマシッポのほうは遊んでもらいたいようだ。
 階段に隠れているシマシマシッポを見つけたことがある。
 からだを平たくして、段と段の間に座っているのだ。
 90度の角のところに、からだを押し付けるようにして。

 頑張って平たくしても、そううまく隠れられるものではない。
 その体勢で目と耳をのぞかせて、うちの猫が降りてくるのを待っている。
 うちの猫が階段を降りようと姿を現すと、ひょいと首を伸ばして、引っ込めたりする。
 子供がいたずらをしようとわくわくしているような、そんな雰囲気だ。

 もちろん、すぐにうちの猫に気づかれた。
 ぴたっと足を止めて、うちの猫は階段を降りようとはしない。

「あはは、遊びたいみたいですよ? 付き合ってあげたらいいじゃないですかー」

 うちの猫はゆっくりと、一段ずつ階段を降りて、シマシマシッポの三段ほど上で止まった。
 そのままじっとしている。
 シマシマシッポは我慢ができなくなったようで、「ナウナウナウ!」と鳴きながらドタバタと階段を降りて、階段の左手へ走り去っていった。

 うちの猫はしばらく様子を見て、ゆっくりと階段を降りて、右手に歩いていった。

     (=‘x‘=)<読んでくれてありがとうニャー
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