挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
うちのかわいいかわいい猫 作者:しまうま
118/121

うちのペロペロ大作戦

「はあー、日向ぼっこ日和ですねー。最高ですねー」

 窓際に置かれた座布団の上で横になるうちの猫を見つけた。
 こっそり忍び寄って、おでこを撫でる。
 ここは日差しが程よくあたる、絶好の日向ぼっこスポットだ。
 うちの猫は「キュウ」とちいさく鳴いて、目を閉じていた。

「ふふふ、今日はご機嫌ですね」

 おでこから首すじに指を伸ばしても特に抵抗はない。
 ゴロゴロとのどを鳴らして、されるがままになっている。
 こういうとき調子に乗って触りまくると威嚇されることは知っているので、適度なペースで僕はうちの猫を触り続けた。

「ふう……なかなか充実した日向ぼっこでした」

 と手を止める。

「これくらいで……うおお!?」

 見るとさっきまでうちの猫を撫でていた僕の手のひらに、大量の抜け毛が乗っていた。
 わたあめのようなかたまりになっている。

「いままでにない量の抜け毛ですね……。軽く撫でていただけなのに……。ああ、こっちにも落ちてますよ」

 あちこちに散らばった抜け毛を集める僕を、うちの猫が「ちゃんと集めときなさいよね」という顔で眺めていた。

 ちょうど暖かくなってきて、夏毛に生え替わる季節なんだろう。
 抜け毛の量は猫によってまちまちらしくて、シマシマシッポを撫でても抜け毛はほとんどとれなかった。
 引っ張ったら毛が抜けるのかな、といろいろ試していたら、「やめてよ」というように、シマシマシッポにペシペシと優しく叩かれてしまった。
 毛が生え替わる季節でも、無理に抜こうとするのはやはり嫌だったようだ。

***

 クッキーを食べていると、うちの猫が近づいてきた。
 テーブルの上に散乱するクッキーの小袋を見つめている。

「ん? どうかしましたか?」

 うちの猫は小袋をペロリと舐めた。

「えっ? ちょっとちょっと、クッキー食べたいんですか?」

 クッキーのカケラを鼻先に近づけると、「これじゃないのよ……」というように顔を背ける。

「何かと勘違いしてるんですか?」

 うちの猫は熱心に舐め続けている。
 しかし袋に残ったクッキーの味に夢中になっているという感じでもない。
 そもそもうちの猫が舐めているのは袋の外側だ。

「うーん? なんか袋を食べちゃいそうですね……。やめてください」

 と袋を取りあげると、気にした様子もなく、歩き回る。
 そして、雷おこしの袋を見つけて舐めはじめた。

「えっ、今度はそっちですか?」

 どうやらビニールの袋ならなんでもいいみたいだ。

 ――あっ、そういえば猫草を食べようとするときって、こういう感じですね。

 草をペロペロ舐めて、食べやすそうな先端部分だけをかじる。
 猫草を探し回るうちの猫の姿はいつにもましてかわいらしい。

 ――毛が生え替わる時期だから猫草を欲しているのかもしれませんね。……しかしビニール袋を食べちゃったらマズイですね。

 しばらく見ていても袋を食べようとはせず、ただ舐めるだけだった。
 心配はいらないようだ。


 ――そうだ!

 と思いついて、台所へ向かう。
 パンの袋を持ってうちの猫のもとへ戻った。
 透明なパンの袋を広げて両手で支え、下から覗き込むようにしていると、僕の思惑通りうちの猫が顔を近づけた。

 ペロペロ……ペロペロ……。

 パンの袋を挟んで、僕とうちの猫はかなり近い距離で向かい合っている。
 ビニール越しにうちの猫が目を細めてペロペロしている様子をじっくり観察することができた。

 ――ふう……ビニールを舐めるのがクセになってもいけないですし、このくらいにしておきましょうか。

 パンの袋を片付けて代わりに僕の指を近づけると、まったく興味がわかなかったようで、何の反応もせずにうちの猫はトコトコ歩いていってしまった。

     (=‘x‘=)<読んでくれてありがとうニャー
小説家になろう 勝手にランキング
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ