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うちのかわいいかわいい猫 作者:しまうま
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慌てない猫と慌てる人間

 ウワーオ! という声が聞こえて、慌てて外を確認した。
 猫が怒っている声だ。
 しかも、かなり近い。
 うちの猫かシマシマシッポがケンカをしているのかもしれない。

 ――いまの声はシマシマシッポっぽかったような……?

 窓を開け、首を突き出した僕の目の前を、シマシマシッポがトコトコと駆け足で通り過ぎていく。
 そのあとを別の猫がトコトコと追いかけていった。見るからに野良猫といった感じの、ガラの悪いトラ猫だ。

 ――これは……ケンカですか?

 駆け足で庭をぐるりと一周して、またシマシマシッポが僕の目の前へやってくる。
「どうかしたの?」という顔で僕を見て、通り過ぎていった。
 ガラの悪いトラ猫も同じように駆け足で通り過ぎる。

 ――うーん? 全然危機感がないようですし、二匹とも駆け足ですし、遊んでいるんでしょうね。

 と二匹を見送った。


 その後リビングのソファーで丸くなっているシマシマシッポを見つけた。
 しきりに前足を舐めている。

「ふふふ、毛づくろい中ですか。熱心ですね……って!?」

 よく見ると、前足に怪我をしている。爪も剥がれていた。

「えっ、誰にやられたんですか!? あのガラトラ猫ですか? やっぱりケンカだったんですか?」

 と慌てる僕の顔を眺めて、シマシマシッポは目をつぶってお腹を見せてきた。

「あれ? 怪我をしてますよね? なんでそんなに落ち着いてるんでしょう?」

 指先でお腹をマッサージしていると、そのまま眠ってしまった。
 この様子だと、シマシマシッポにとってはたいした怪我ではなかったらしい。


 しばらくしてリビングをのぞくと、うちの猫もソファーで丸くなっていた。
 寝ているシマシマシッポから、30センチほどの距離だ。

「あらー、今日は近いんですねー!」

 とソファーの前の床に座る。
 両方に手が届く位置だ。

 シマシマシッポを触ると、目だけ動かして、「どうかしたの?」という顔をしている。
 すっかりリラックスしている様子だ。ただ眠いだけかもしれないし、もしかしたらケンカをして疲れているのかもしれない。

 反対の手でうちの猫を触ると、パッと僕の顔を見て、すぐにシマシマシッポを見て、落ち着かない様子だ。ずっとキョロキョロしているし、耳も周囲を警戒するように動き続けている。

「あはは、でもパンチをしないのは偉いですねー」

 うちの猫なりにシマシマシッポを怪我を心配しているのかもしれない。やたらとシマシマシッポを気にするわりに、そばから離れない。

「なんだ。仲良しになってたんですねー」

 いつもと違ううちの猫の態度が微笑ましくなって、おでこと鼻をツンツンしてからかっていたら、ソファーから飛び降り、「クワー!」と僕を威嚇して去っていった。
 やり過ぎたようだ。
 シマシマシッポはソファーで丸くなったまま、いつものように「なにしてるの?」という顔をしていた。

     (=‘x‘=)<読んでくれてありがとうニャー
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