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黒い罠
作:紅佐洲仮



第7話


杯戸町の廃ビルで、男が拳銃で撃たれて殺された事件から三日が経った。今日は月が出てなくて、暗い夜だ。鳥矢町の路地裏を一人の男が走っている。しかし、その先は行き止まりだった。男は立ち止まり、来た道を戻ろうと後ろを振り返った。その男の後ろには、ジンが拳銃を構えて立っている。その横には、ウォッカが立っている。
「…終わりだ。」


バァン…、


ジンは構えていた拳銃で、その男を狙って撃った。撃たれた男は、地面に倒れた。
「死んだみたいですぜ。」
ウォッカが動かなくなった男を見て言った。
「しかし、兄貴。この男とこの前の男、何か関係あるんですかい?」
ウォッカがジンに尋ねた。
「…後一人だ。」
ジンが冷たい目で言った。
「え?」
「この男とこの前の男と関係があるのは、後一人だ。」
ジンは、拳銃をポケットに入れながら言った。
「ずらかるぞ。」
「了解。」
ジンとウォッカは、来た道を戻り始めた。



翌日、目暮警部達は鳥矢町の路地裏に来ていた。殺された男の周りには目暮警部、高木刑事がいる。
「被害者の名前は山瀬晃明さん、53歳です。」
高木が目暮に報告した。
「死因は、拳銃で撃たれた事か…。」
「そうみたいですね…。」
高木が静かな声で言った。
「目暮警部、聞き込み終わりました。」
千葉刑事が走りながら、目暮達に近付いて来た。
「千葉君、目撃者はいたのかね?」
目暮が千葉の方を見て尋ねた。
「犯行時刻が深夜なので、目撃者はいませんでした。」
「そうか…。」
目暮が俯きながら言った。



東京のあるホテルの一室で、ジョディが携帯をポケットの中に入れながら溜め息をした。
「繋がらないのかね?」
ジェイムズがジョディに尋ねた。
「ええ…。」
ジョディがさらりと言った。その時、部屋のドアが開いて、赤井が入って来た。
秀一(シュウ)、何処行ってたの?」
ジョディが赤井の方を見ながら尋ねた。
「ちょっと、調べたい事があってな…。」
赤井がジェイムズ達に近付きながら言った。
「調べたい事って、彼等の事かね?」
「そうです…。」
「彼等の事、何か分かったの?」
ジョディが赤井に尋ねた。
「ああ…。」
「どんな事が分かったんだね?」
ジェイムズが声を上げながら赤井に尋ねた。
「これです。」
赤井はポケットから写真を出して、ジェイムズに渡した。
「写真…、これが彼等とどんな関係があるんだね?」
「関係があるのは、写真に写ってる人物です。」
「写真に写ってる人物?」
ジョディはそう言い、ジェイムズが持っている写真を見た。
「写真に写ってるのは、男性が四人、女性が一人ですね。」
ジョディは、写真を見ながら言った。
「しかし、写真に写ってる人物が彼等とどういう関係があるんだ。」
「真ん中に写ってる人物は、宮野厚司だ。」
赤井がさらりと言った。
「え?」
ジェイムズがちょっと驚いた。
「…確かに、あの死体と顔が似てるわ。でも、この写真の彼は若いわね。」
「写真が古いからな。」
赤井がジョディに言った。
「だが、他の人達は誰なんだね?それと、この後ろに写っている建物は何処なんだね?」
ジェイムズが真剣な顔で赤井に尋ねた。
「そこまでは分かりませんが…、あのボウヤなら知ってる可能性があるかもしれませんよ。」
赤井が真剣な目で言った。
「…確かにそうだな、あの子なら何か知ってるかもしれんな。」
ジェイムズが腕を組みながら言った。
「明日、この写真を持って会いに行って来ます。」
ジョディがジェイムズに提案した。
「ああ…、そうしてくれ。」
ジェイムズがジョディの提案に賛成した。












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